1960年代、晴れ着姿で初詣に行きました。和服の女性は当然ですが、男性は、ネクタイにスーツの正装が多く見られました。最近では、ジーパンにブルゾンを始め普段着のままです。たまに振り袖姿の女性を見つけると、ほっとします。時代の流れといえ、晴れと褻のけじめはなくなってしまったようです。「褻」の字は書こうと思ってもかけません。晴れと褻が一緒に出てきて、初めて意味も読みも分かります。字の消滅と共に、けじめもなくなってしまいました。同じ思いをもたれる方も多いらしく、「褻」の字を検索していたら、渡辺哲夫さんのホームページの中、平成16年のコラムに思いを述べてありました。全く同じ思いなので、同感してしまいました。「お正月は、褻から晴れへ変身する時」なのです。1963年頃の明治神宮です。
「晴れ」と「褻」」の解説は、いずれ志村さんにお願いするとして、お気に入りの1枚。偶然見つけた小さな子供のスナップです。独身時代、年賀状の題材にも使いました。
ついでに、神宮恒例の流鏑馬です。記憶違いか、流鏑馬は例大祭の11月3日とありました。
ハレとケを対比させるのは、比較的新しい民俗学から出てきた考え方のようですが、いろいろなことが、よく説明できます。褻には「狎れる」意味があるようですね。漢字以前の和語ではどうだったのか、確認は難しそうです。