色褪せたと言っても、思い出が褪せた訳ではない。写真の色が抜けてしまったのだ。セピア色になった部分もある。
今、日光では紅葉が最高潮であろう。日光には少なくとも5年に1度程度は行っているが、最近紅葉は見に行っていない。昨年、古峯神社に妻を送って行った時、迎えの時間までの間に、峠を越えて神橋からいろは坂まで行ってみたが、紅葉はまだで、あげく大渋滞で坂上まで90分も要してしまった。日光の紅葉は確かに見事であるが、あの渋滞を考えると、今ひとつ出かけるのをためらう。
日光の紅葉と光とのコラボレーションを求めて、スライド写真を撮りに行った事があった。昭和41年(1966)10月のことだから、40年近く前になる。久しぶりに取り出してみたら、見事に色が抜けていた。紅葉の季節とは見えないが、光徳沼の木の間からの光の輝きだけは、感じる事が出来た。
牧場の草を食む牛の背景は、紅葉真っ盛りのはずが、枯れ草の草原に過ぎない。 唯一色の出ている絵も、枯れた日本画の世界になっていた。
余談になるが、「白樺荘」と名乗っていたと記憶している国民宿舎、現在アストリアホテルとなっている。此処の食事は、美味くないとの評判だったが、はっきりまずかった。当時、天神平のヒュッテでも感じたが、東武系の食事はまずい事で定評?があった。子供達の夏の林間学校が「白樺荘」で、末っ子は「アストリアホテル」になってからだが、同じ評価だったので間違いはない。現在は、改善されていると思うので、失礼はお許し願う。(ここに書きたくなるほどだったので!)
紙焼き、スライドを問わず、写真の最大の弱点は、褪色である。その点、現在主流のデジタルはその恐れはない。過去の撮り貯めた写真は、このブログを利用してデジタル化を進めているが、フィルムスキャナーの性能上からも限界があり、高密度で保存しようとすれば、多大な時間を要してしまう。業者に依頼すれば高精度で手間なく得られるが、費用が莫大になる。一方、油断や障害によって、デジタルは一瞬にして消えてしまう恐れもある。地道にバックアップを録っているが、何処まで実行したのか、時々分からなくなり、二重三重に円盤が増えてしまった。
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