漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ニッカボッカにハンチング

2014年07月05日 | せけんばなし

「このごろ、ご主人おしゃれになったわね」と、
近所の奥さんに言われたと、

我が同居人ドノが報告して来た。

そう云えば、
私は一年ほどかけてだが10キロほど瘠せたので、

この夏は、
十年ほどはいてなかったスラックスをはいているが、

確かにあれは、
見ようによっては、おしゃれに見えるかもしれない。

イヤイヤ、おしゃれと云うのは言葉のアヤで、
実際には、「年に似合わぬ派手好み」と思われていて、

面と向かってはそうとも言えず、
遠まわしのイヤミで「おしゃれ」と言っているのかも知れぬ。

テレもあってそう言ったら、
「アノ奥さん、そんな陰険な人と違うよ」と叱られた。

「ハンチングなんかかぶって・・」とも言われたそうである。

フム、あれは夏の夜、散歩するとき、
自転車などにぶつかられぬ用心に、白い帽子をさがしていたら、

たまたま見つけたのが、
白い網目生地の鳥打帽だったただけと云うことなのだ。

私の子供のころ、
ニッカボッカに地下足袋、皮のジャンパーに鳥打帽、

と云うのが、
土建屋や不動産屋など、

金回りが良くて粋なオジサンのにとっての“正装”だったのだから、

GパンにTシャツ、
その上からアロハシャツを羽織って、
白い鳥打帽と云う私のスタイルは、やっぱり邪道で、

おしゃれなどとは程遠い、と承知しているのです。







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