「オリンパスの損失隠し」で世間が騒ぎ出したころ、
私が一番知りたいと思ったのは保有資産と期末決算の内容、
隠した借金を相殺できるだけの金融資産があるのかどうか、
はたまたそれがマイナスなら、保有資産はいかほどあるのかと云うこと。
つまり、会社の体力が知りたかった分けだ。
処がそう云う報道をなかなか見かけずじまいだったのだが、
先日のテレビで某氏が面白いことを言っていた。
「オリンパスは超優良企業、
外国人社長が騒ぎ出さなければ、何の問題もなかった」と。
もちろん、これには、
決算方法の違いや企業風土など、
いくつかの条件が付くので、
別に外人社長に悪意があったと云う意味ではない。
米欧風の感覚で行くと「不正があった」と云う事にも間違いは無い。
ただ、ここ何年かオリンパスは、
バブル時代につくった借金を、
少しづつ帳消しにして来たのだが、
たまたま、最近の決算で、
巨額の高収益決算となったので、残りの借金を「一度に消そう」とした。
その直後に社長が外人になった。
かの社長としては、
その不正経理が「許しがたい犯罪行為」と写った分けである。
某氏の云うには、
「もし、日本人の社長であればそのまま知らぬ振りをしただろうから、
従ってナンの問題も発生せず、優良企業のままだったろう」と云うのである。
つまり、巨額の損失が収まりかけた処に、
「正義の味方」が登場したために、大嵐になってしまった分けである。
会社自体は、内視鏡などで高収益体質、
従って「株主からの訴訟」など、
当面のトラブルが乗り切れれば、また、元の優良企業に戻るだろう、
と云うのが、その某氏のご託宣だが、ハテ。