漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

わらいばなし 

2011年07月06日 | ものがたり

暑気払いに、笑い話を二題ほど。
  
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○熱湯

孫のお花が、
湯の沸いた鍋を持とうとしているので、おしげ婆がしかった。

「コレェ、そんなヤケドしそうな湯ゥ、どこさ持って行くだヨ」

「あのな、隣のタロウ坊がヨウ、
 なんでも、湯ゥでつくるゆで卵ちゅうモンは、えろう うまいモンやっちゅうで、・・・

 鶏に湯ゥ飲ませてやろう思うて」。

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ではもう一題


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○村の名医

田吾作が野良仕事をしていると、
村医者の玄庵先生が通り掛かったので呼び止めた。

「先生さまヨウ、往診かね、
 オラもチョックラききたいンじゃがノゥ」

「ホホウ、
 病知らずのオマエさんには珍しい、どこか具合でも悪いのかナ」

「このごろ耳が遠くなってヨウ、
 自分で屁ェたれても、聞こえねぇときがあるぐらいでノゥ」

「それはいかんナ、
 エエ薬を作っておいてやるから、あとで取りに来なされ」

「ありがとガンス、
 で、その薬は耳には良く効くのかネ」

「いんや、耳には効かぬが、屁ェの音はずいぶんでかくなる」







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