「チ~~ン」、仏壇の方から鈴(りん)の音がする。
ナンジャイナと覗いたら、我が同居人ドノと目が合った。
「ナンしてるの?」
「うふふふ」
えらく楽しそう、
「マジメな男性の一番の恐怖は『妻の不機嫌」だ」、と、
きのうの新聞に出ていて笑ったが、
「理由の分からぬ上機嫌」も気持ちの良いものではない。
「ナンか有ったン」と、探りを入れてみる。
「今、おばあちゃんにお供えして見せててん」
「ナニを?」
「うふふふ」 またウフフか、すこし気味が悪い。
「ナンやねんな」
「あんね、五千円当たってン」
「ン、???」
「こないだコメ買うたら、
懸賞の応募券がついてたから、
年賀状の残りで出しといたら当たっててン、五千円!」
ナ~~ンダ、そんなコトかいな、まぁまぁそれなら安心。
原因がわからないと、
アレかな、コレかな、
「もしかしたら、あのヘソクリ見つかって没収されたンかな」、って、
要らん心配するがな、もう~。
ちなみに、彼女の経験によると、
ねらい目は地方の企業だそうで、
賞品や賞金のデラックスなテレビ番組や大企業の懸賞は、
応募者が多すぎて、マズ当たらないのだそうでアリマス。