漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

にゃあわん

2012年01月29日 | 言葉遊び

本職は翻訳家にして、
愛棋家でもある柳瀬尚紀さんの随筆を読んでいたら、

“「愛猫家」と言う言葉は、
 割りと新しい日本語で、読みは「あいびょうか」”とあり、
 さらに“「猫」の字音は「ビョウ」、「ミョウ」”と続いているのを見て、

もしかしたらと思い、
手元の漢和辞典を引いてみたら果たしてこんな説明がありました。
  
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 【猫】ねこ  漢音で「ビョウ」 呉音は「ミョウ」

 けものを意味するケモノヘンと、
 鳴き声をあらわす「苗(びょう)」からなる。

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日本人には「にゃあ」と聞える鳴き声も、
どうやら古代の中国人には、「びょう」と聞えたようです。

ついでに手元の語源辞典を引いてみたらこんな記事がありました。

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 「ネコ」の語源は諸説有るが、
 「源氏物語」のなかに、
 「ねうねうといとらうたげに鳴けば」とあるように、
 猫の鳴き声を「ネ」で写していることからすれば、
 「ネコ」は鳴き声からとする説はかなり可能性が高いといえよう。

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なんと「ビョウ」も「ネコ」も、どちらも鳴き声なんですね、

ちょっと愉快になってきたので、
さらに「字解」を引いてみると、今度はこんな記述も。

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 子(ね)の日はネズミの日で、
 その日に猫を用いて呪いをかけることを「猫鬼(びょうき)」という。
 猫にはなにか不気味なところが感じられるので、
 そのような習俗が生まれたのであろう。

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ふふふ、愛猫家の高柳さんが聞けばどんな顔をするかな、

などと思いつつ、
いささか調子に乗って、今度は猫のコトワザなど調べてみたので、

あまり知られてなさそうでいて、しかも面白そうなのを二つ三つ。

「三味線張るのは猫の皮、芸者の言うは嘘の皮」
、この辺はマァ説明不要。

「女の腰と猫の鼻はいつも冷たい」
これは女性の冷え性を言ったのかな。

「手袋はめた猫は鼠を取らぬ」
って、
猫に手袋なんかはめるかね、と突っ込みを入れた処で、

最後は語呂合わせ、 

「猫と犬の夫婦でにやわん」 


何組かの「猫と犬の夫婦」を思い浮かべた処でオシマイ。

 どうも、オソマツサマでした。






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