漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

「おすぎとピーコ」は、ぎりぎりセーフ?

2010年05月23日 | Weblog
一昨日の続き。

嘉永五年(1852)、江戸、麻布に住む職人、
重吉と云う者の女房に、
「アリャぁ、ホントは男だぜ」と云う噂が立ち、この妻は北町奉行所に捕えられた、

と云う事件が確かな史料に出ていると、
東大の先生、山本博文氏の本、「サムライの掟」にある。

重吉の妻となっていた男はなかなかの美形で、
裁縫や家事いっさいも女のごとく、こなしていたため、
この噂が立つまで、近所の者はマッタク気がつかなかったのだそうです。

処で、男同士の同性愛は「お構いなし」だったはずの江戸時代、
なぜ「重吉の妻」が奉行所に引っ張られたのかと云うと、

山本先生は、そのあたりを、
「これが人倫の秩序を乱すからであろう」と推測されている。

つまり、男同士が愛しあうのは勝手だが、
男女の夫婦のごとく偽装するのは近所迷惑、、世の風紀を乱すと云うことらしい。

武士であろうと、職人であろうと、
男らしい男同士が恋人であることは差しつかえないが、

重吉の妻のように、
女装して女に成りすましたことがケシカランことなんでしょうなぁ。

しかし、してみるとナンですヨ、

「おすぎとピーコ」は、江戸の町を連れ立って歩いてもセーフだが、
「はるな愛ちゃん」がウロウロしてると、十手を持った役人に引っ張られる、

と云うことになるワケでしょうか、・・・

分かったような、分からないような・・・・・。(笑)





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