シェークスピアの戯曲、「ハムレット」で、
パリへ出発する息子、レアティーズへ、
俗物の父親ボローニアスが忠告する場面のセリフです。
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まず思ったことは口に出すな。
またとっぴな考えを軽々しく行動に移してはならぬ。
人に親しむはよし、だがなれなれしくはするな。
語るにたる友と見きわめをつけたら、
たとえ鉄のタガで縛りつけても離すでない。
だが羽もそろわぬヒヨコのような仲間と誰彼かまわず握手して手の皮を厚くするな。
喧嘩には巻きこまれぬよう用心せねばならぬが、
いったん巻き込まれたら相手が用心するまでやれ。
人の話には耳を傾け、自分からはめったに話すな、
他人の意見は聞き入れ、自分の判断はひかえるのだ。
財布のゆるすかぎり着るものには金をかけるがいい、
ただし、風変わりなのはいかんぞ、
上等であって派手ではないのを選ぶのだ、
服装はしばしばその人柄をあらわすとという、
この点については、フランスの貴族たち、
あるいはえりぬきの人たちは第一人者だ。
金は借りてもいかんが貸してもいかん、
貸せば金はもとより友人まで失うことになり、
借りれば倹約する心がにぶるというものだ。
なにより肝心なのは、自己に忠実であれということだ、
そうすれば、夜が昼に続くように
間違いなく他人に対しても忠実にならざるをえまい。
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このセリフ、
若いときに聞くのと、
年取ってから聞くのでは、ずいぶん違いますねぇ。