「お父さんもハンサムだが息子も男前」と云うのは、
世間にいくらも居るようで、現実にはそうでない場合が多いものだ。
遺伝と云うのは、
目は似ているが鼻は似てないとか云う事があったりして、
バランスよく似ると云うのは案外に難しいらしい。
例えば香川照之さん、
お父さんは一世を風靡した歌舞伎役者の三代目市川猿之助だし、
お母さんも宝塚の娘役トップで女優の浜木綿子さん。
処が御本人は、
東大出の秀才でお母さん似ながらも、ご面相の方は水もしたたる男前とはチョと言い難い。
しかし世の中良くしたもので、
御両親ゆずりの演劇の才能はしっかりと受け継ぎ、
独特の個性と演技力を発揮、
テレビに舞台にと大暴れ、いまや誰知らぬ者のないほどの御活躍。
更に面白いのは、
この香川さんの御子息、歌舞伎役者の市川団子(だんこ)さん、
まだ十代ながら、
その男前ぶりで人気も高く、将来の歌舞伎界を背負って立つとの評判も。
その団子さんと並び称されるのが、
歌舞伎界の名門高麗屋のまだ十代の御曹司・市川染五郎さん。
こちらは、お父さんの松本幸四郎さんも男前で、
「お父さんもハンサムだが息子も男前」と云う稀有な血統を受け継ぐ。
最近ではNHKの大河ドラマ、
「鎌倉殿の13人」にチョコチョコッと出て、
その「端正な顔立ちやたたずまいから」
SNS上で「美しすぎる」と評判になっているのだそうな。
その染五郎さんの目下の悩みは、
「足が長い事とあまり太れない体質」だとか。
なんでも歌舞伎役者の基本は腰を落とした姿勢なのだが、
「腰から下が長いと、しっかり落としているつもりでも落ちているように見えない」
また、ある程度おなかがあった方が
腰が落ちてるように見えるので、「思うように太れないのもコンプレックス」だそうな。