先日の「チコちゃんに叱られる」で、
体育の授業に「鉄棒の逆上がり」があるのは、
最初はできなくても、
努力して練習さえすればできるようになる種目なので、
子供達に成功体験を得させるためにある、と云うような話をしてました。
「失敗は成功のもと」というわけですな。
ただし世の中
成功さえすればよいかと云うと、そう云うものでもないらしい。
八年前、ロシアが
軍事的要衝の地、クリミア半島をウクライナから奪った時は、
殆ど犠牲を出すことなく短期間で略奪に成功、
その成功体験がプーチンの楽観と油断を誘い現在の苦戦となったとも言われてますから、
成功体験が必ずしも、良い結果を産むとばかりは限らぬらしい。
最近では中国が、
コロナの全面制圧を掲げコロナ退治を謀ってますが、
都市封鎖と云う強硬手段は、
市民生活の不自由や経済の停滞などを招き、
その副作用が大きすぎて、
必ずしも成功してるとは云えない形勢のようです。
世界全体が、
弱毒化したコロナと共生を図る中、
中国だけが
こんな強硬手段に出たについては、
二年前の中国が、
コロナ発生の地、武漢で都市封鎖と云う強硬手段に出て成功した体験がありそうです。
この時の中国は、
世界中にコロナが蔓延する中、退治に成功したのは我が中国だけである、
これは何より、
「習近平主席と共産党の指導による賜物」であると国内に大宣伝した。
現在の変異したコロナは、
当時のコロナより伝染性は強まったものの、その毒性は弱まっている。
従って都市封鎖などと云う強硬手段より、
もっと緩やかな防疫手段がふさわしいと思われるのだが、
独裁者、習近平主席や共産党の功績と持ち上げた手前、
今さら方針変更などとは言い出せなくなり、自らの手足を縛ってしまった格好。
どうも独裁者にとっては、成功体験こそが鬼門のようです。
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【鬼門】きもん
2、行くと悪いことに出あう場所。また、苦手な事柄。