漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

悪魔の要塞

2010年05月27日 | Weblog
きのうの続き。

社民党の前身は「日本社会党」、
かっての野党第一党、自民党とことごとく対決した有力な政党でした。

この党が掲げていた主張の一つが「非武装中立」、

まぁ、簡単に云えば、
「自分たちが武装しなければ、戦争にならない」のだし、
どこかで戦いが起こっても、
「どちらにも味方しない」のだから戦争に巻き込まれることもない、と云う考え方。

ただ、そうなると、
それでもどこかが攻めて来たらどうするのか、と云う事が気になる処ですが、

非武装中立論を展開していた人の多くは、
「話し合えば分かる」とか、
「攻めてくるとはどこの国が攻めてくるのか」と逆質問することで相手を黙らせていました。

そのころの日本社会党は、
社会主義の国々を支持してましたから、

仮想敵国として、うっかり「中国やソ連、北朝鮮」などの名を出そうものなら、
「お前はまた戦争をする気か」と非難されるし、
また「それは軍国主義者の考えだ」と糾弾されるから、黙るよりなかったのです。

当時、悲惨な敗戦を経験して間の無かった日本国民は、
心の底から「戦争はイヤだ」と思ってましたから、
「好戦的」とか「軍国主義的」と非難されているだけで、アノ人は悪い人だと思ったし、

例え根拠の無いことでも、
そんな評判を立てられたら、それだけで言論人としての資格を失うに等しかった。

また一度でも、
そんなレッテルを貼られると、人間としての社会的信用さえ失いかねなかった。

そんな時代でした。

さて、時代は移り、現在の社民党となったのですが、
今も支持する人々の多くは、
「戦争だけはイヤだ」と云う素朴な思いをこの党に託している処がある。

「非武装中立」や「戦争はイヤだ」と云う思いが強くなると、
「軍事施設は悪だ」となり、
「軍事の話などするだけでも汚らわしい」となるのもムリはない処がある。

そう云う人たちにとって、
米軍の軍事施設などと云うものは、
「戦争目的の悪魔の要塞」に思えるだろうし、
「この世から消えるべきもの」となるのだろうナ、と、まぁ、私は推測しているです。

だから、社民党党首福島瑞穂氏が、
ホンネはどうか知らないが、
当面、超強硬に振舞うのは、仕方ないのだろうな、とも、思っているのですよ。






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