未熟者武道記

空手徒然。
二つの戈を止める武を核とし、諸諸と調和して溶け込んで。(いけたらいいな)

覚えて忘れろ

2016-01-31 15:12:17 | 稽古
私の好きな言葉が二つあり、双方高名な武術家が言っていた言葉なのですが。

一つは『やるだけ質問なし』。これは座右の銘でもあります。
もう一つは『覚えて忘れろ』。これは空手の中で第一義とする処です。今日はこれについて。

矛盾する言葉の並びですが頭で処理するのを止めろという解釈で良いと思います。技を限定的にしない戒めとも言えますね。

審査会も近いので形や約束組手を何度も繰り返しますが飽くまで形は形、約束事は約束事。それを元に動ける体を養うことこそが肝要で、綺麗に見せる云々は端のそのまた端の些末な自己満足に相当する部分であります。

形は使えない、という習った事をその範囲でしかなぞる事の出来ない思考停止。哀しい事に空手界に蔓延している病ですが。もっと言えば国の教育方針そのものですけど。

本当に師から指導を乞う時期は短いものです。一からどう広げるかを知る身体を作り、ルールで縛られない頭を持たないと結局武道もスポーツカテゴリーになってしまいます。

覚えてどんどん忘れましょう。




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look for Kyoto

2016-01-30 22:25:02 | 日記
本日は貴重な土曜完全休暇。前々から京都京都と催促する二人と共に行って参りました。息子が納得する和菓子を求めて甘味処の出町柳探訪です。

山登りにしてもそうですが息子は歩くのが好きで河原町駅から出町柳まで歩くと言うのでぼちぼち鴨川河川敷を行きます。あちこちに鴨やその他鳥が。
カラスの行水を初めて見ました。

1時間程歩いて出町柳界隈に到着。商店街?の方に歩いて行くと和菓子屋に行列が出来ております。出発前にネットで見た『ふたば』だと分かり最後尾に並びます。和菓子に並ぶなんて人生初。節分も近いからか20分並び草団子・桜餅・豆大福を購入。

満足そうに頬張ります。大福は餡子抜きもあるそうで豆好きに嬉しい配慮。私は豆が要らないのですが(笑)

序に、というと罰が当たりますが近所の下鴨神社へ参拝。糺の森でキノコアンテナが発動。「この辺生えてきそうやな~」と木々を触りながら歩きます。よく分かっておる(笑)春にまた連れてきてなとのこと。それにしてもずっと居たくなるような素晴らしい杜でした。

参拝後に道路を挟んだ処にある名店『みたらし茶屋』へ。信号待ちしてる所まで香ばしい匂いがしてきて堪りません(º﹃º )寒いので店内で食べる事にすると《一人一品》の但し書きがあり想定外の出費でしたが美味し。「このあべかわ餅美味しいなあ!」と息子も唸ります(笑)

でも二人の食べ切れない分は全て私の胃の中へ…(¯―¯٥)美味しいけど私は別に餅好きでもないのでたらふく食べても嬉しくないのですが(苦笑)

こうして息子の和菓子探訪は大満足に終わり、宿題の絵日記にも綺麗な字で『とても美味しかった』と書き記しておりました(・∀・)
行く度に新しい発見のある京都。十数年ちょいちょい出向いていますが飽きが来ません。




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WHIPLASH

2016-01-25 21:31:00 | 日記
最近毎日見ている映画『WHIPLASH』(邦題「セッション」)。これは面白い。
jazzが題材で、完璧主義者であるサディスティック極まりない先生とそれに振り回される生徒の話。

一言で表わすと《狂気と狂気の美学》です。

この映画で数々の賞を総なめにしたらしいJ.K.シモンズの鬼気迫る演技にうちの妻は真剣に怖がっております(笑)
目指す処は人に依りけり、と思える歳に私もなりましたが狂ってでもいないと辿り着けない処があるのでしょう。そしてまたそんな漢に憧れます。

朝テンションが上がりきらない時にこのラストシーン(9分強)を見ると張り切って家を出られること請け合いです(’ω’ ⊃)⊃三二一

レンタルでは英語字幕がないのでスラングを堪能する為にセルDVDを買うつもりであります。フレッチャー先生の言葉を借りて指導したら大問題になるでしょうが何処かで遣いたい罵詈雑言が満載です(笑)

私のお気に入りは問い詰められて下を向くおデブさんに「おい、チョコバーは落ちていないぞ下を見るな。顔を上げてこっちを見ろ」というくだりでした。何という卓越した言葉の暴力センス。

『才能の無い奴はロックをやれ』
最高です。




個人的に何度観ても飽きないのは『世界最速のインディアン』『マーヴェリックス』
そしてこの『セッション』並べてみると共通点あるなあ(笑)




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1人増

2016-01-18 21:13:10 | 稽古
体験練習に年長さんが来ました。中々良い面構えで思った通り勢いのある動きをする子でした。

そしてそのまま入門へ╭( ・ㅂ・)و グッ !

1つ下ではありますが先輩となる年中コンビがどう手本となるかも今後見ものであります。上は待ってくれても下は待ってくれないので園児であってもガンバレ!



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1.17

2016-01-17 18:46:54 | 雑感
震災から21年の今日は息子を連れて東遊園地へ。いつも年始に手を合わせに行くのでイベント臭のする17日は行かない(勿論ルミナリエも行きません)のですが、学校から地震について考えようといった宿題プリントを持って帰って来たので連れて行きました。

私は生まれて少しして父の転勤で四国へ越したので以来神戸に来るのは長期休暇の時だけ。それでも生まれ故郷の変わり果てた姿に衝撃を受けました。
水不足の香川から水を送ったりしていました。当時丁度バレーの一年生大会前でユニフォーム注文寸前でしたが、メンバー辞退してその分を充ててもらいたいと子供ながらに思い、メンバーにも伝えたのですが数人に鼻で笑われたのが衝撃的でした。

あの地震がもたらした性格の変化はかなりのものでした。傍若無人の権化だったような自分が人の事を考えるきっかけを与えられました。と言うのも私は直接被害には遭っていませんし、親戚は皆無事でしたが上記の事含め、現地でも『人間』というものを見すぎたように思います。助け合うのも人ならば奪うのもまた人でした。

こじつけるとそれが今、武道の「見る(観る)」意識に繋がったのかもしれません。絆と外野は簡単に言いますが、簡単に言えるからこそ実現は難しい。当たり前であればある程そんな言葉は出てこない。自分を消して相手を投影するとはどのようなシーンにおいても究極です。

命は地球より重い、等の馬鹿げた美辞麗句は嫌いです。が、命を紡いで来たのが今の地球(社会)だろうとは思う訳です。
息子も雰囲気から色々思うことがあったようです。やはり教養は実地からであります。



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