信州上田の・・・六文銭の写真帳
初冬の安曇野散策・・・穂高神社から田淵行男記念館・・・最後は「安曇野ちひろ美術館」に・・・ちひろ美術館・・・絵本作家のいわさきちひろの子、松本会館。20年後の1997年、祖父母の開墾した地、安曇野の松川村に「ちひろ美術館 安曇野」を開館。
長野県北安曇郡松川村西原3358-24、JR大糸線信濃松川駅から西に2.5㎞。
※撮影日は11月26日。
ちひろ・・・いわさきちひろ・・・岩崎千尋・・・ってご存知ですか。名前は知らなくても、子どものころいちどは見たことがあると思います。いわさきちひろ(本名松本知弘、旧姓岩崎 1918~1974年)画家、絵本作家。陸軍築城本部の勅任建築技師の父岩崎正勝(長野県梓川村出身)、母文江(松本市出身)の長女として母の赴任先(教師)の福井県武生市で生まれる。母文江は旧制奈良女子高等師範学校(現奈良女子大学)の第1回生。そのご東京で育ち旧制第六高等女学校(現都立三田高等学校)、同補習科、洋裁学校で教育を受ける。幼い時から絵をよくし洋画を岡田三郎助に、書を小田周洋に師事。書は師の代理を務めるほどだったという。20歳で結婚、夫の勤務先の旧満州大連へ、夫の自殺により帰国、ふたたび絵、書を学ぶ。1944年(25歳)、母が主事をしていた大日本女子青年団の「大陸へ花嫁を」の活動で「満蒙開拓女子義勇軍」に書の教師として同行、同年、東京での書の教え子の叔父の旧満州陸軍の将校の手配により帰国(どのような理由をつけてか不明)、終戦の前年であり、このようなことは旧満州の高級軍人、官僚の子女には行われていたようです。このことが無かったらその後の運命はどうなったでしょう。東京に戻った翌年の1945年、岩崎家は空襲で全焼、父母の故郷信州へ疎開。同年の8月に敗戦。教養ある父母の下で経済的に何不自由なく育ったちひろ。神国日本の不敗を信じていた岩崎家、敗戦後の情報の変化で大きな転機が訪れたようです。ちひろは日本共産党に入党、自立を目指して上京、母方の親戚の神田神保町の箔押屋さんの二階に下宿して共産党系の人民新聞に勤務。丸木位里、赤松俊と交流。父母は満州引揚者のための開拓地松川村へ入植、開墾を始めます。
1950年、同じ党員の松本善明(のちに弁護士、衆議院議員)と結婚。雑誌・新聞のカット、広告のポスター、表紙絵、絵本の挿絵などで生活を支え、しだいに絵本作家としての地位を築き、油彩から水彩に、書の技法を取り入れたボカし、滲みなどちひろの世界をひろげていきます。惜しむらくは56歳の若さでこの世を去りました。
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いい所でですね
ちひろの絵を見るのもいいのですが
美術館の周りの環境がいいです
また行きたい場所です
▼ 吾知らね ジックリ読みし 千尋かな (縄)
後刻ジックリ読みて勉強させてもらいます。
大雪でした。「書初めを 雪の中にや 足で書く (縄)」
安曇野のちひろ美術館は、穂高の養生園でしばらく休養した時に訪れました。 素敵な空間でした・・・
今年もよろしくお願いいたします。
中にカフェもありますが美味しいお蕎麦屋さん見つけて寄りたいですね。
いつも美味しそうなパンの写真見ています。手焼きですか。
コメントありがとうございました。
「岩崎千尋」↑名前も作品も存じ上げておりますが
改めて学ばせて頂きました。
有り難うございます。
今年もどうぞご健勝にてますますのご活躍をお祈り申し上げます。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
戦後の混乱期に松本から上京,神田神保町の製本屋で下宿、結婚。そのとき生まれた子のほかに、印刷屋の息子に授乳。その子はいま、コメディアンで活躍している三宅裕司・・だそうです。
コメントありがとうございました。
静かなお正月をお送りのことと拝察しております。
また、私の好きなのりさんのイラスト、ペン画、日本画を、見られる日を楽しみにしています。
「ちひろ美術館は童心の美術館」「無言館は祈りの美術館」・・・何回でも行ってみたい美術館だと思います。
時折尋ねて四季の風景を紹介したい。
コメントありがとうございました。
夫の車いすを押しての訪問でした。今度は私が車椅子で行かなければならなくなりましたが、まだ暫くは出歩けない状態になってしまい、もう行くことは出来ないのかも・・・と悲しくなりますが、何回も訪れたい場所ですね。
書道の師範代、洋画家ですが、日本画の技法で絵本作家になります。とても素晴らしい絵です。
今年もよろしくお願いいたします。
終戦後、上京して苦労して子供を育てていきながら、画業で生活を支える。満州からの逃避が影を落としたようです。
子どもは小さいころこの絵を見て育ちました。優しい絵です。
コロナが再炎上してきました。
ゆっくりと焦らず時を過ごしましよう。
今年もよろしくお願いいたします。