【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

112.【切り口上】

2012-04-16 | 
【切り口上】(きりこうじょう)

よく耳にするような、あまりしないような、意味もわかっているような、わかってないような・・・そんな感じの
言葉ですね。 みなさんおわかりですか? 使いますか?

この言葉は 見てのとおり ”切り“ + ”口上” という二つの言葉からできています。
どのような成り立ちでこの言葉ができ、どのような意味なのか述べていきましょう。

”口上”とは元々「口のきき方」「ものの言い方」という意味で、中世の時代から使われていました。一方の
”切り”、一節ずつ区切って言う口調を「切り声」といい、「切る」は言葉をいちいち切る意味でも用いられ
ていました。この二つの言葉が合わさって”一句一句区切って言う口調”を意味する”切り口上”は一般語と
して使われていて、後に歌舞伎の世界でも使われるようになったのです。

歌舞伎の世界では一日の興行の最後に、役者や座頭が述べる言葉をさしますが、もともと一般語として使われていた
意味どおり一句一句区切っていう様子からそう呼ばれるようになったという説と、「まず今日はこれかぎり」と言う
ところから来たという説があります。

いずれにしても儀礼的で味気なく感じられることから、形式ばった堅苦しい口調のことを「切り口上」というように
なりました。

まとめとしてもう一度”切り口上”の意味を書いておきます。

1 一語ずつ区切ってはっきりという言い方。堅苦しく改まった言い方。また、形式的で無愛想な言い方。
2 江戸時代の歌舞伎で、1日の演目が終わるときの口上。

みなさん、おわかりいただけましたか?  私は決して”切り口上”な口調では話していませんので、あしからず!


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