【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

124.【顎のしずく、口に入らぬ】

2012-07-17 | 
【顎のしずく、口に入らぬ】

パッと見て言葉も、漢字も簡単ですが、みなさん、サッと読めますか? ”あごのしずく、くちにはいらぬ”
ですよね。。。でも、ちょっと違うんです! 正しくは ”あぎとのしずく、くにちいらぬ” なのです。

同じ意味のものとして、

  頤の雫(おとがいのしずく)
  顎の滴り(あご(あぎと)のしたたり)

というものがあります。

ここでまた難しい漢字”頤”(おとがい)が出てきました。 ”頤”とは・・・
  1 下あご。あご。
  2 減らず口。また、減らず口をたたくこと。また、そのさま。
ここでは1の”下あご、あご”の方なのですが、特に”下あご”なのです。つまり、”顎のしずく、口に入らぬ”
はじめこの3つの意味は・・・
  ”下顎”についたしずくを飲むことはできないところから、手近にありながら、手に入れるのが容易ではなく、
  自分の思うようにならないことのたとえ、という事なのです。

上顎についたしずくなら、顔を動かし動かしすればなんとか口に入れる事ができますもんね。
 

それにしても、簡単ではありますが、すごくわかりやすく『もっともだ!』っと思える言葉ですね。
浄瑠璃の中にこんな意味深長な言葉があります。「はや奥様が有るからは、頤のしずく、かなわぬ浮世」
ちょっとこういう言葉を使うだけで、品が上がりますね。

・・・ぜひ、一度どこかで使ってみてください!

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