【口開けて腸見する柘榴かな】
(くちあけてはらわたみするざくろかな)
この句、あまり耳にするものではありませんが存知ですか?
これは新渡戸稲造の“武士道”の克己という章に出てくる句
で、秋が深まり木になるザクロが熟して口を開き、中身を見
せている様子をとてもうまく表しています。。。
しかし、“武士道” にこの句が出てくるという事はザクロの
熟した様子をあらわす事を意とした事ではない事は明らかです。
では、一体どういう意味で書かれていたのでしょう・・・
武士たるもの、ザクロのように、口を開いて自分のはらわたを
見せるようなこと、つまり言葉や表情に出して感情をあらわす
ことを戒めるべきであるという意味なのです。
人に勝ち、己に勝つためには・・・
武士は感情をあらわす事は男らしくないと考え、立派な人を評す
る時「喜怒を色に現さず」とし、感情を抑制する事が良い事であ
ると考えていました。感情を顔に出すこと、多くを語って思想や
感情を述べる事は誠意に欠けると考えていたのです。
これを知ると“口開けて腸見する柘榴かな” の深さがよくわか
りますね。 それにしても、現代の日本人、ましてや外国人には
到底理解のできない感覚かもしれないですね。
(くちあけてはらわたみするざくろかな)
この句、あまり耳にするものではありませんが存知ですか?
これは新渡戸稲造の“武士道”の克己という章に出てくる句
で、秋が深まり木になるザクロが熟して口を開き、中身を見
せている様子をとてもうまく表しています。。。
しかし、“武士道” にこの句が出てくるという事はザクロの
熟した様子をあらわす事を意とした事ではない事は明らかです。
では、一体どういう意味で書かれていたのでしょう・・・
武士たるもの、ザクロのように、口を開いて自分のはらわたを
見せるようなこと、つまり言葉や表情に出して感情をあらわす
ことを戒めるべきであるという意味なのです。
人に勝ち、己に勝つためには・・・
武士は感情をあらわす事は男らしくないと考え、立派な人を評す
る時「喜怒を色に現さず」とし、感情を抑制する事が良い事であ
ると考えていました。感情を顔に出すこと、多くを語って思想や
感情を述べる事は誠意に欠けると考えていたのです。
これを知ると“口開けて腸見する柘榴かな” の深さがよくわか
りますね。 それにしても、現代の日本人、ましてや外国人には
到底理解のできない感覚かもしれないですね。