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マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

カラダの不調をPM2.5や放射能のせいにする前に。

2014年02月27日 11時13分47秒 | いただきますの法則
昨日、一昨日と酷い大気の状態で、香川県でもPM2.5の注意喚起がようやく出ましたね。
放射能汚染についても、しっかりと対応してくれないとこまっちゃう。

さて、こんな環境の中ですから、待ってましたとばかりに普段の不節制を棚に上げて、体の不調をすべてPM2.5や放射能のせいにして、どこかPM2.5アリガトウ!な方いませんか?

我が家にも、一匹。
「目の充血はPM2.5に違いない」とか「風邪っぽい症状は間違いなくPM2.5やな」とか。挙句の果てには「ワシの痛風はやっぱりPM2.5からきたストレスが原因や」などと云いそうな不養生な輩がおりますが(笑)、いえいえ、あなたの不調の数々は「アルコール」が原因です!アルコールによる肝機能の低下がストレスをも招きやすくしてるだけです!
と、つっこんでやってください!

という小ネタでしたが、ここからはちょっとまじめに。

昨日ニュースに出た「子宮頚癌ワクチン」についての厚生労働省の見解についてですが、以下、ニュースから転載します。

テレビ朝日系(ANN) 2月26日(水)22時38分配信
 副作用が問題となっている子宮頸(けい)がんワクチン。厚生労働省の有識者会議は、副作用は接種時の痛みやストレスが引き起こしたと結論付け、接種の呼び掛けを再開するかどうか最終的な検討に入る。26日の会議では、「小児精神」に関わる専門家を呼んで議論し、接種する際、事前に「効果」とともに「痛みが出る」ことを伝えることで副作用を減らせるなどとした。また、会議では、海外の臨床医らが訴えた「ワクチンの成分が脳に炎症を起こす危険性」などが紹介された。しかし、有識者は「科学的根拠が乏しい」と否定し、その見解については検討しないという。再開するかどうか近く判断を下す有識者会議。メンバー10人のうち、少なくとも2人はワクチン製造会社から規定以上の寄付金をもらっているため、それ以外のメンバーで結論を出すという。


副作用による重篤な心身の問題を起こしているワクチンの(他のワクチンも同様だよね)保障問題が絡むだけに、国は「ストレス」などとどうとでも取れるあいまいな原因を前面に出して、海外の医師から寄せられた「ワクチンの成分アルミニウムによって脳や体に炎症が起きた疑いがある」などとする意見も「科学的根拠が乏しい」として否定したそうですが、いやいや、「ストレス説」も大概科学的根拠がないやないの!と突っ込み満載な発表ですね。世界保健機関(WHO)も「安全性を再確認した」とする報告をまとめるなど、WHOのやっぱり!な対応には、もう信頼ゼロですね~。

だいたい、何故ここ数年で子宮頚癌が取りざたされたのかも大きな「疑問(?_?)」
今現在、ヤフーの検索で子宮頚癌についてとか原因とか治療法などのキーワードを入れても全く情報入手出来なくなっているのもおかしな話です。なにかわからない力がかかっているのかも?

ま、それはさておき、このような健康被害を受けた時に、ちゃんとその原因特定をするのは至難の業です。放射能問題においても、同様。癌になるような生活を棚に上げて、原因が放射能にあるとしても、国は、癌になるのは放射能だけが原因ではないと必ず言うのではないでしょうか?


環境が悪くても、同じ環境下で不調になる方と、不調にならずに普通に生活されている方とありますよね。
もちろん、感受性の問題や意識の問題などあると思いますし、PM2.5も放射能も、そして、各種ワクチンも絶対にカラダに良くないと確信しておりますが、それでも、松見歯科の臨床の中で、体調不良を訴え、いくつかの病気を併せ持ってきた人を観ると、「アララララ~」さもあらん(^_^;)と、ため息が出るようなライフスタイルを垣間見ることがよくあります。不調な方とお元気な方では、その暮らしぶりは全く違うんです。

不調を訴える方は、毎日甘いお菓子や果物を複数回食べて、主食はパンや麺類、あるいはおかず中心。ほとんどお米のごはんを食べていません。おかずも添加物だらけで加工食品を並べただけだとか、インスタントに仕上がる調味料やレトルトなどの多用。
そして外食によるジャンクフードの多食。
また、健康補助食品やサプリメント、常に医者通い、薬漬け、夜深し、運動不足などなど、目に見えて不自然な暮らし方をされている方が多いのです。

それらを反省して、食や環境などの暮らし方を改善された方は、みなさん、今までの不調はなんだったんだろうっておっしゃいます。

こうして快調になられた方は、毎年、誰よりも先に風邪を引いていたのが引かなくなり、冷え症が改善され、アレルギー疾患が目に見えて良くなり、慢性病や難病までも医者いらずになります。生活習慣病の最たる癌でさえ消えてなくなることもよくあることです。

国や医療機関は、放射能や、PM2.5が原因だと断定しにくいなどとよくいわれますが、確かに、上記のような暮らし方では放射能を浴びなくてもPM2.5を吸い込まなくても癌になるわけですから、保障問題がからむようなことですから、断定するには二の足を踏むというのも納得はできます。まぁ、国の思うツボとなってしまうのです。

だからこそ、日々の暮らしの秩序を最低限でも正して、病気にならないような備えが必要だと思います。
お塩を自然塩にしませんか?調味料から化学添加物を取り除きませんか?砂糖などの糖類の摂取の仕方を考え直してみませんか?糖質は基本、主にはご飯から(できれば未精製)摂るようにすることが主食の意味です。パンや麺類が多くなっていませんか?毎日果物を食べていませんか?

改善する糸口はいくらでもあります。
出来るところから取り組んで見られると、きっと心身がその答えを出してくれますよ。
(←糖尿病患者さんの before and after です)

それからそれから、放射能もしかり、PM2.5もしかり、花粉症もしかり。
予防が大切。それは食改善はもちろんのことだけど、マスクをするとか、鼻を洗うとか、出来ることはいろいろあるから、まずはやってみてね。











































春がきたよ。

2014年02月26日 17時29分23秒 | 庵主の日記
立春から3週間経ちましたが、ようやく春らしい季節になりましたね。
寒さも少し和らいできた気がします。

我が家の庭には、この時期お待ちかねの蕗の薹が顔を出しました。
ブログを読み返すと、このところは丁度この頃に蕗の薹を収穫しております。
少し寒い冬が続いたんでしょうか?
でも、日当たりのいい場所では、1月の初めには顔を出していたようです。

2007年は大寒に蕗の薹の話題を書いてました。
丁度、款冬華(ふきのはなさく)で、七十二候の一つ。
二十四節気の 大寒の初候にあたり、1月20日~1月24日ごろに相当するということで、ぴったしな感じでした。

毎年同じように季節の話題を書いてきているんだなって、改めてブログもいいもんだと思いました。

さっそく摘み取って、今夜の食卓に出したいと思います。





そして、昨夜はこんな春の恵みをいただきました。





なんと、九州の鹿児島からやってきた筍さんです。

患者さんからいただいたものなのですが、丁度週末から週明けにかけて出張をしておりまして昨夜ようやく食卓に上がりました。
もう、ちゃんと茹でてあくを抜いて下さっていて、まだ若い筍なので、薄皮を食べるとそのままで美味しいとても贅沢なお味。これはもう、お刺身で食べるのが一番ということで、5年物の金山寺味噌を添えていただきました。ふくよかな香りと歯ごたえで、とっても美味しくいただきました。

素敵な春をありがとうございました。
美味しゅうございました。



































よくある質問

2014年02月26日 13時26分26秒 | スタッフのブログ
『先生に言われるように、歯ブラシ10分15分頑張ってるんやけど…
何でよくならんのやろう?(T.T)』
『私よりも甘いものたくさん食べても、悪くならない人もいるの、何で?』
よく聞かれる質問です。
ブラッシングのノウハウはお伝えして実践している。
食事も玄米だし。
気を付けてるのよ。
って方によく聞かれます。

では、私からも質問です。

新車の車が二台あります。
一台は、手まめに洗車している車
もう一台は、洗車しない車
どちらが長持ちですか?
歯で言うと、ブラッシングしてるか、してないか。
当然洗っている方ですね。

では、事故をして修繕した車と、一度も事故してない車があります。
どちらが長持ちですか?
歯で言うと、処置したことがある歯があるか、ないか。
事故してない方ですよね。

では、最後の質問です。
新車が二台あります。
一台は、屋根のある駐車場に駐車
一台は海辺の駐車場に駐車
どちらが長持ちですか?
これは、歯で言うとお口の中の環境の問題です。
甘いものを毎日食べること。
口呼吸。
唾液量。
噛みくせ。
歯並びなど
こう考えると、歯の良し悪しって、大分にして、環境が大切だなぁ。
と感じます。

『私よりも甘いものたくさん食べてもなんともない人もいる』
よく質問されます。
その方は、事故してない車なのかもしれません。
しかし、野ざらし・雨ざらしで長い年月をかけて、劣化してきてる車に乗ってるのかもしれません。

もし、あなたのおばあちゃんが、何回も修理して、ど~にか走っているような車で、毎日毎日、海や山にドライブへ出掛けてたら。
『危ないよ』
って止めませんか?
よくいらっしゃるんですよ。
『もう後がないから、好きなもん食べるんや~!』
って、日毎お菓子を食べるという、その方なりの余生を楽しんでいらっしゃる、70歳後半くらいの女性達。
何度も治療を繰り返した方です。
私達は、大事故して、持ち主が大ケガしないか心配になる時です。
心配だからお伝えします。
『お菓子や果物は良くないんですよ。
週に一回にされてはいかがですか??(^-^)』
でも、環境が変わらなくて、ケアセンターに通うようになってしまった方を何名も拝見しました。

車は、5年10年経ち、いよいよ調子が悪くなれば買いかえられます。
でも、歯の買いかえって出来ないんです。
買いかえられませんが、幸い環境は変えられます。

新車でも、修理した車でもいいから、週一回海辺をドライブが
(週一回のおやつの日)
楽しそうではないですか?
環境の見直しをして下さいね。

重度歯周病完治で、年収○千万円!

2014年02月24日 16時42分50秒 | いただきますの法則
重度歯周病のある患者さんのポケットの状態をごらんください。



2007年当時、58歳の女性。
関東からのご来院で、一番深いポケットが11mm、10mmも多数ありました。

ちなみに、通常、保険治療では、ポケット8mm以上の重度歯周病ですと抜歯を前提とした治療が始まります。なぜなら、抜歯した方が点数がいいからです。抜歯より点数の低い歯周病治療は、せいぜい月1~2回診るのが精一杯。それでもトントン。それ以上だと院の持ちだしで治療することとなります。
そして、集中治療が望めないため、改善は遅々とし、また一般の歯医者さんでは食事指導はほとんどありませんので、歯周病に見られる歯の周りの骨の回復はとても無理ですし、結果、ある程度のところであきらめましょうということになるのです。

さて、この患者さんの子どもさんは生まれた時から重度のアトピーで、そこから食にたどりつきマクロビオティックをはじめられたそうです。当時、息子さんは高校生くらいでしたから、マクロビオティック歴15年以上のキャリアを持たれておられました。

そんな方が何故?こんな重度の歯周病になられたのでしょうか?

上出の、当時のポケットの診査の折に書かれた担当歯科衛生士のメモには、朝食はなしで、一日2食を実践されておられていたのがわかります。
昼食は、あれば玄米、麺類か白米が週に2、3回。夕食は分搗米か玄米、もしくは麺類。お菓子、果物がそれぞれ週に1回とお伺いしています。お菓子は白砂糖を使っていないマクロビオティック仕様のものがほとんどだということでした。仕事の関係で外食もときどきあったようです。

この時の赤血球検査が下の画像です。



赤血球は見事に集合しくっつき合い、ドロドロ状態。
血漿はプラークでヘドロの海でした。

糖たんぱくであるフィブリンという糸状、繊維性のもので、血漿に張り巡らすようにありますが、これはタンパク質とケカビ系の真菌が結びついたと考えられています。甘いものを多く摂る人に多く見られます。暗視野顕微鏡でしか観られない血液の中の状態です。

また、赤血球の中にたくさん見られるドーナツ状のものは、栄養不足の赤血球(貧血)です。
標的赤血球(ターゲット細胞)ともいい赤血球の内側の小さい輪が外側の輪郭と同じように光った赤血球で、暗視野顕微鏡で観るとちょうど的のように見えます。血球自体も薄くヘモグロビン含有量が少ないので、酸素を十分に運べません。脾臓の機能低下や鉄不足でおこります。栄養素と酵素で数分で元気な赤血球に戻るときもあります。

さらに、キラキラ光っているコンドロ シンプラストというものがたくさんあります。
同化されなかった栄養素・化学物質・毒素そのほかの不要物が結晶化したものでほんの一瞬にしてできてしまいます。シンプラストがたくさんあると、血液が高アルカリ性であることを示します。薬品のばあいは赤や青、オレンジ色など宝石のようにキラキラしています。

この初診時の状態は、口腔内だけでなく、血液の状態も決していい状態ではありませんでした。
ご本人は、ひどい口臭を気になさっておられ、受診のきっかけとなりました。

歯医者さんには定期的に通われていて、かなりお金をかけて治されたばかりでしたので、全てをやり直すことになりとてもショックを受けておられましたが、ご自身の第二の人生のための投資と考えて、治療を決意なさいました。ここから月に一度、泊りがけで集中治療を受けることになりました。県外からということとお仕事のご都合で、月に一度が精一杯ということでしたが、朝から晩までまる二日間の治療を、辛抱強く実践されたのです。

それにしても定期的に歯医者さんに通っていたとは思えない口腔内の状態で、歯石も全体についており、歯科衛生士にとっては気合いの入る患者さんでした。
後々、院長が、初診時に口腔内を拝見して、定期的な検診を実施しながらどうしてここまで放置することになったのか、気の毒で仕方がなかったと申していました。

治療歯も結構あり、やり直しの治療も多く、治療自体も相当大変でしたが、歯科的な処置とは別に、この患者さんにお願いしたことがいくつかあります。

まずは、玄米ごはんをしっかり食べていただくこと。パンや麺類は主食にしないこと。もちろん、砂糖類厳禁!果物やお菓子などの甘いものはいずれか1つを週に1回まで。無くてもOK。

という内容をご提示いたしました。

そしてその後の検査内容は、





見事に改善されました。
観察力のある方ならお気づきだと思いますが、もちろん一本も歯を失うことはないどころか、左下7番の歯が増えています。これは、治療の過程で、歯を残すために一本の歯を二つに切り分ける必要が生じ、結果、なんと一本歯が増えたという(笑)サプライズです。

マクロビオティックを実践されている方にも、麺類が多かったり、パンがすごく好きな方。マクロビ仕様だからといって安心して頻繁にスイーツを召し上がる方。ローフードの実践者で、毎日果物を摂取している方などなど、虫歯や歯周病に気をつけてください。
もし、歯肉炎、虫歯や歯周病になるようでしたら、その食事法は間違っていると考えるべきではないでしょうか?


さて、この患者さんは、口腔内の問題を解決され、起業なさり、今や年収○千万円となりました。
もし、あの時のひどい口臭のまま放置されていたら・・・?

食べ方は生き方です。
見事に食べ方を改善されて、成功なさった素敵な女性のお話でした。






































イノチにつながる「玄米クリーム」と「玄心」

2014年02月23日 23時14分36秒 | いただきますの法則
予定を繰り上げて、平戸を早々に後にし帰高しました。

大切な人の回復を願い、久しぶりに「玄米クリーム」と「玄心」を作りました。

まだまだ経口食は許されないのですが、作らずにはおられなくて、4時間をかけてひたすら黙々と・・・。
掌が赤く腫れるほど、すり潰した熱々の玄米のペーストを晒しで濾して。
腕がしびれるほど玄米を炒り、煮出して。

マクロビオティックの食養料理は、
台所や畑、自然にある恵みの力を借りて様々な怪我や病気、カラダの不調を良くしていくためのものです。

マクロビオティックの料理の真ん中にある「玄米」を使った「玄米クリーム」と「玄心」は離乳食から使えるものですが、実は、イノチのともしびが消えそうなときに、奇跡を起こすことがあります。

何も食べることができなくなってもこの「玄米クリーム」を適度な濃度に加減し、スプーンに一口でも口にすることが出来た時、臨終の口元にガーゼに含ませた「玄心」をそっと垂らし、それを少しでもコクリと喉を通ることができた時。

その奇跡が・・・。

何度かこの奇跡に出会い、その度に食べることの意味を突きつけられます。

大変な状態のときに、薬や点滴をカラダに取り込むよりも、「イノチに響く食」があることをもっと知ってほしいと思います。

もし、それを、日々の暮らしの中で大切に出来たら・・・。






まだまだ、元気でいてほしい。
どうぞ、叶いますように。











































心身を蝕むミネラル不足に、「出汁」を見直そう。

2014年02月18日 13時43分47秒 | いただきますの法則
マクロビオティックなのに?って言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「出汁」を考えて、考えて、考え尽すと、植物性の精進出汁にこだわらず、動物性の鰹も、イリコも、アゴも、そして鶏ガラさえも必要になってきます。そこにはちゃんとマクロビオティックの思想がしっかりと息づき、「身土不二」、「一物全体」、「陰陽調和」といった自然の理が根づいています。
そして、イノチある自然の恵みから抽出した珠玉のエキスは、日本の文化そのものをあらわし、失われ続けてきた大切な「食」をもう一度私たちの手に取り戻すための一滴となり一流となるものと思う、今日この頃です。

相反する性核を持った植物と動物の関係性は実に豊かで、常に相補の歩み寄りを成し遂げ、ともにこの地球に存在しています。元は、地球が太陽の惑星であり、太陽光と言う未曽有のエネルギーに支えられ、植物がこれを受けて自立型生命体を確立したところから排泄物として酸素を大量に増産し、非自立型生命体の動物がそれらの恩恵により誕生し、また死をもって有機物となり植物にめぐっていくという循環の関係が確立されたのです。

動物となる生命体は植物の進化を追いかけて多種多様な生き様を遂げながら人間という高度な生命体に発達しました。この発達段階で私たちは私たちそのものの核のなかに動物でありながら植物であるという、動植物の相補的関係の縮図を小惑星として持っています。

動物の原始の姿である口から肛門というミミズのような生命は、人間の体の中にも内臓され、太古の姿を残し、形態学では「内臓系」と言われるいわゆる口から肛門までの内臓をあらわし、それは植物性器官と呼ばれ循環系を中心とした吸収―循環―排泄の植物的機能を担うものです。進化の過程でこの無脊椎動物が脊椎を持ち、口から肛門をガードするように機能されたのが「体壁系」と呼ばれる感覚―神経―運動を担う動物性器官で神経系が中心となり、この二重性により私たちの身体は成り立っています。動物でありながら植物の生き方をも持つ所以です。

つまり、マクロビオティックでは一般的に動物性排除のような定義を正としている風潮がありますが、身体の二重性から見えるのは、実は植物性器官である内臓は動物性をも求めうるということです。

では、どんなときに?

それは、飢餓のときです。

通常は、動物である私たちは植物を求めるのが順当な行為となりますが、植物は動物の死後の有機体を摂り入れた動物の化身でもあるわけです。大地は常に動物の死がもたらす有機物と無機物であるミネラルにあふれ、それを摂り入れた植物だけで十分、生きていけました。しかし、いよいよ植物が無くなった飢餓状態に陥るとき、動物性のものをも共食いし、命につなげる行動を取らざるを得ないのです。もちろん、共食いによる動物的同系統である神経の破壊を防ぐため、できるだけ遠い血統を選択するわけです。

文明の発展により、狩猟文化から農耕文化へと生活様式を発達させ、飢餓から少しでも免れるように私たち人間は智慧を働かせてきました。

それでも天災などの避けては通れない自然の中で、ことあるときの備えとして、動物性のものも多少は取り入れてきたのです。

そして、現代。

残念なことにこの現代においては、人類史上最大の飢餓状態となってしまいました。

農耕文化は、工業化され、農薬や化学肥料にまみれ、植物に含まれるミネラルなどの栄養成分は劣化をたどり、植物だけを頼りに生きていくことができない状態にまで来ています。
ミネラル不足による様々な心身の病気の蔓延が物語ります。

また、戦後、とくに日本において、欧米化された食文化に現を抜かし、飽食に飽食を重ねた結果、生命力を落としているのが実態です。
私たち人類の歴史は飢餓との戦いであり、飢餓を乗り越える力はついていても、飽食への耐性はほとんどないといって過言ではありません。事実が表しています。

進化に近い血統の動物性摂取を頻繁に行ってきた私たちは、いつの間にか主食であった穀類をメインディッシュの肉にすり替えてしまいました。その結果、体壁系のシンボルである脳の働きが低次元となり、判断力の低下を招くようになりました。

現を抜かすとは、「ある事に夢中になり、心を奪われる」状態のことを言いますがまさに「心を奪われる」→内臓系のシンボルであるココロを失うことであり、植物性機能の低下をも招き限りなくアニマル化(野獣)になっていくということです。

さらに、飽食と利便化にともない、精製度の高い砂糖や塩、化学調味料、添加物の普及なども、心身の不調を加速しています。

現実に起きている社会性の崩壊はまさに食源性シンドロームといえるでしょう。

マクロビオティック的な発想では、ならば主食である未精製穀類や植物を中心に摂り入れる、ということになるのかもしれませんが、環境悪化により土壌が疲弊し、植物があまりにも劣化しすぎていてその役目を担えないことを認識しなくてはなりません。

植物性機能である内蔵系は相補の関係から相反にある陽性エネルギー(ミネラル)を必要とするわけで、畑の植物に望めない分を、海藻や進化の阻害の危険性の少ない魚からせいぜい鶏までの範囲の遠くの親類に頼らざる得ないのではないかと考えます。

料理研究家、辰巳芳子さんの御本で「命のスープ」として多くの方に知っていただくことになった「玄米スープ」も食養の世界で受け継がれてきた「イノチの素」となるものです。

私たちが生命の条件として持っている「細胞被膜」である他者との区別を通り越して、植物が、あるいは動物が、個のイノチに成変わり、イノチの鼓動を鳴らし続けてくれるイノチの連鎖の本質は、「生きる」であり、その言葉の思念は、イをキル(命を斬る、伐る、殺る、kill、そして着る)であり、イキをルする(息をスル)、つまり生き物たちの営みそのものなのです。生と死の調和です。

これだけインスタント化された食のありさまに、多くの方が疑問を持ち、不安を感じるからこそ、あえて手間暇のかかる「命のスープ」は大きなムーブメントになったのだと思います。

香川県三豊郡にある仁尾小学校では、学校給食にいりこやあごの粉末をお汁もおかずにも使用する取り組みを実践しています。驚くことに、子どもたちの体温が上がり、授業態度や成績もよくなってきたという結果をたたきだしています。さらに、夏休みや冬休みなどの長期の休暇になると学校給食を食べない期間に体温は低下し、始業後、体温が上がるというデータが出てきました。これは、いかに家庭における食事内容が子どもたちの育成を阻害しているかということを浮き彫りにいたしました。

家庭の手作りの食事が、子どもの成長に役立っていないのはなぜなのでしょう?

女性の社会進出なども手伝い忙しい主婦。主婦のために次々と開発される加工食品や、インスタント製品、お惣菜、各種ラインナップのドレッシングやソースなどの調味料。ぜひ、食品の裏側を見てください。カタカナが並ぶ原材料は、家族の健康に役立っているでしょうか?

普通だと思っているライフスタイルを何処からか見直して、少しのことで、うんとイノチが輝くとしたら素敵ではないでしょうか? 

その答えは、「出汁」にあるかもしれません。






無何有庵 マクロビオティック料理教室<羹のコース>

「出汁にこだわる」


参加者を募集いたします。

カラダがだるい、低体温、冷え症、生理不順、生理痛、鬱、ADHD、発達障害などでお悩みの方の改善にもお役に立つ内容になっています。
甘いものが大好き、甘いものがやめられないと言う方、
また、和食に興味のある方、マクロビオティックに興味のある方もぜひご参加ください。

お申し込みは松見歯科診療所 087-881-2323 メディカルコンシェルジュ 喜田まで。








































中島子嶺麻ちゃんの「小さな子のマクロビオティックおやつ」教室 開催します。

2014年02月16日 18時44分20秒 | マクロビオティックスイーツ 茶菓(ちゃか)
千葉の南房総で持続可能な自給的生活を目指す「ブラウンズフィールド」を主宰しているマクロビオティック料理研究家中島デコさんの長女で、「おなかの中からマクロビオティック」で育った純マクロっ子の中島子嶺麻ちゃんが、無何有庵でおやつレッスンを開催してくださいます。

2013年5月に高知県に引っ越してきて、現在古民家を修復しながら農的生活を始めている子嶺麻ちゃんは自宅でプライベート出産をして現在2児のママ。

松見歯科の甘いものへの考え方に共感していただいて、デコさんと共著で昨年出版されたばかりの「小さな子のマクロビオティックおやつ」の中から、厳選おやつを4品ご指導いただきます。

ごはんそのもののおやつとして玄米ごはんが少しあればすぐに作れる「玄米入りすいとん」、噛み締めると味わいのある元気が出てくる「炒り玄米のエナジーバー」、雑穀入りの皮で作るレーズン餡の中華風焼きまんじゅう「きびまんじゅう」、塩煮りんごの自然な甘みをパイ生地に包んだ「プチアップルパイ」を作ります。

りんご、レーズン以外に使うのはエナジーバーに米飴だけ。ほとんど、自然の甘さで素材そのもののおいしさだから、こどものおやつにうれしいレシピです。

もちろん、おやつは八つ時の食事だから、主役はごはん。
たまの甘いおやつは、自然なものがいいですね。

市販のお菓子は刺激がいっぱい。
子どもたちの五感を壊してしまいます。
化学添加物にまみれたお菓子を毎日食べる子は、ココロも壊れて、カラダもガタガタになっていきます。

すぐに風邪を引いたり、熱を出したり、アレルギーがあったり、発達障害だったりします。

でも、ごはん(できれば未精製)を中心にして、甘いおやつ(パン、果物も含む)は一週間にどれか1回って決めて実践すると、みるみる子どもたちが元気になって、落ち着いて、勉強もよくできるようになるんです。

何かの度に病院に通う子も、お薬いっぱい飲んでいる子も、おやつを見直して、ごはんを真ん中に置くだけで、子どもの人生が変わります。
パパやママはどっちがいいのかな?
子どもたちはどっちがココロもカラダも楽なのかな?

簡単に、美味しく手作りできたら、安心、安全な材料を使ったおやつを食べさせてあげれます。
ぜひ、この機会に、おやつの考え方を変えてみてはいかがでしょうか?

中島子嶺麻の「小さな子のマクロビオティックおやつ」教室

●日 時 3月8日(土)10:00~15:00
●参加費 3000円(内税)

お申し込みは松見歯科診療所 087-881-2323 メディカルコンシェルジュ 喜田まで。









































講座「出汁にこだわる。」の参加者募集

2014年02月16日 16時50分52秒 | マクロビオティック料理応用 羹(こう)
無何有庵でのマクロビオティック料理教室「羹のコース」では、3月21日(金)に「出汁」をテーマにお料理の決め手となり、私たちの体を作るミネラルの宝庫である「出汁、スープ」にこだわって講師松見千奈美によるクラスを開催いたします。

羹のコースの卒業生も、今回は内容を一新しておりますので、ぜひ、ご参加ください。

精進出汁はもちろんですが、マクロビオティックの本質をしっかり学んでいただくために、鰹、アゴ、いりこ、ガラなどの動物性の素材も使って、本格的な出汁の取り方をお伝えいたします。



出汁に使用する主な材料は以下の通りです。


利尻「島もの」蔵囲い昆布
豊後「原木栽培肉厚冬茹」の天日干し椎茸
土佐「五回の黴付け」による本枯節
伊吹「無添加銀付き」いりこ(煮干し)
平戸「天然トビウオ」を炭火焼干しアゴ
讃岐「平飼い」「オーガニック飼料」飼育の鶏ガラ
西日本産「自然農法」「有機無農薬栽培」による新玄米、新鮮野菜
古式製法による「イキな塩」「丸中醤油」



それぞれの素材についての知識、選び方、取り扱い方、保存方法、出汁の取り方についての手順、味の決め方についての素材の相性、そして、それらの出汁を使っていくつかの調理例を実習していただきます。


私たちの命となる農作物や、水産、畜産などの食べ物は、どんどん工業化され、本来の食品の体をなさなくなってきた今、子どもたちからお年寄りまで、心身の不調がすごいスピード広がっています。また、東日本大震災時に起きた原発の事故は私たちの環境を劣悪な状態に押しやり、今なおその被害は広まっています。さらに、中国からの大気汚染なども、日本を取り巻く環境に悪影響を及ぼしています。

そのような日本を生き抜くためには、古来より受け継がれてきた伝統和食のあり方を見直す必要があります。

キッチンの冷蔵庫や流しの引き出しの中に、様々な調味料があふれていませんか?
それらの裏を見てほしいのです。
カタカナで書かれた旨味用の化学添加物のオンパレードではないでしょうか?
その上に、合成保存料や酸化防止剤、乳化剤や増粘多糖剤、PH調整剤、着色料、香料などなど、驚きの数の化学物質にまみれていませんか?

イノチとなる食べ物を工場に任せるのはやめて、自然の中に見出すべきです。

これ以上、他力(他利帰)本願になってはいけません。
イノチの基となる「食」をもっとシンプルにし、本来の健康を取り戻さなくては私たち日本人としてのアイデンティティは消えてなくなり、高い精神性も、豊かな社会形成力も崩壊の一途をたどることになります。

出汁という旨味には様々な栄養が含まれており、この天然成分により、調味料も塩と味噌、醤油があれば十分となります。

シンプルな生き方は、手間を省くことではありません。

今回の講座は、応用クラスの羹のコースでの開催ではありますが、基礎の基礎である「出汁の取り方」となりますので、初心者の方も大歓迎です。むしろ、初心者の方からぜひご参加いただきたいクラスです。


本格的なプロの技術を気軽に家庭で使いこなすためのコツを知る機会です。
どうぞ、お見逃しなく。

●日 時 3月21日(金) 10:00~15:00
●参加費 8,400円(受診されている方は7,350円)

●お申し込みは、松見歯科診療所 087-881-2323 メディカルコンシェルジュ 喜田まで。




































マクロビオティック初心者のためのレッスン。

2014年02月16日 12時07分38秒 | マクロビオティック料理入門 養(よう)
2月、3月と2週にわたって、門井奈美先生がレッスンをいたします。



「BEGIN THE BIJIN ♫」

2週間でキレイになる

<なみ先生の女子力アップ↗ 講座>

基礎編
2月28日(金)10:00~15:00
 
健康の基本である玄米の炊き方から
野菜本来の甘み、力を感じてもらうシンプルレシピ
 
☆春の山菜をつかったごはん
☆菜の花の芥子和え
☆人参のサラダ金柑のおいしいドレッシング
☆白菜のスープ
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応用編 3月13日(木)10:00~15:00

☆お料理は春のお野菜をつかったデトックスメニューを考えております。

開催日に入荷できるお野菜を使いますので メニューに変更があることもございます。


持ち物 エプロン、お手ふき用のタオル、デジカメなど写真のとれるもの。

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参加費 2500円/回

どちらか一回の参加も可能ですが美力アップ体操を実践していただきますのでできれば二回とも参加されることをおすすめいたします。 またどちらかのみの参加でも楽しく参加していただけるような 内容を考えております。



冷え性改善のお手当て法、2週間で変わる美力アップ体操など、カラダをすっきりさせてくれるマクロビオティックのお料理レッスンとともに、2週間でキレイになるワンポイントレッスンも実施いたします。



お申し込みは、松見歯科診療所 087-881-2323 メディカルコンシェルジュ 喜田まで。








































 

講演会も無事終了しました。

2014年02月14日 17時33分20秒 | 庵主の日記
1月27日の岐阜に続き、2月11日には奈良で講演をさせていただきました。

岐阜では、子育てママのサークルのメンバーが集まってくださり、午前午後と丸一日使って、ほのぼのとした自然の中での料理教室と子育てのお話し、院長の歯と食べ物と子どもの健康についての会でした。
師匠の柿本和子先生ご夫妻も朝早くに駆けつけてくださり、本当にありがたいことでした。また、前泊で岐阜入りしたのですが、愛知県からわざわざ車を飛ばして会いにきてくださったMさんにもうれしい再会をいただき、遅くまで募る話に盛り上がりました。

奈良では、主催者さんの本気度がたくさんの方を動かして、100人を超える方にご聴講いただくことができました。13:30から14:30までの3時間という短い時間でしたが、地元の歯医者さんも何人かきてくださるなど、子育て中のパパママ以外にもご参加いただきうれしかったです。

各主催者さんからは、その後の活動などもご報告いただき、新たな動きも生まれているそうです。
どうぞ、出来るところから取り組んでいただいて、元気な子どもを育ててほしいと思います。

このように講演でいろいろな所に行かせていただきますが、その度に、素晴らしいご縁をいただき、そして、こころづくしのもてなしをいただきます。

岐阜でも奈良でもそれはそれは素晴らしい時間を過ごすことができました。
がんばったご褒美!と、ありがたく甘えさせていただきました。

演者として壇上におりますと写真などを撮る時間に恵まれず、講演会の様子などは、facebookでご参加の方が投稿してくださったものをいくつかシェアさせていただきましたが、ブログでのご紹介が出来ずに済みません。

しかしというか、前後の楽しい時間の写真はばっちり撮っておりますので、写真をアップしてご報告させていただきます。

まず、岐阜では前日の夜、瑞浪というところの「The富士」という中華料理屋さんに連れて行っていただき、ここのお料理にまず感動いたしました。酢豚がおススメということで頼んでくださったのですが、なんと、肉肉しておらず、里芋やかぼちゃ、ブロッコリーなどのフリットの中に豚バラの厚切りも入っているって感じで、食べるまで何のフリットかお楽しみ~って感じで、どちらかと言うと野菜中心。黒酢の甘酢あんかけなのですが、嫌みのない甘さで美味しくいただきました。こちらでは、駆けつけてくださった友達とのお話しも弾み、主催してくださった後藤ご夫妻の素敵な暮らし方のお話しなどを聴いていて、お料理の写真はすっかりわすれてしまいましたが、もし、瑞浪に行かれた時には、ぜひ、お立ち寄りください。お勧めのお店でした。

翌日は夕方まで講演で連泊となり、後藤さんご夫婦が住んでいる地区の92歳になる米二さんのお宅にずうずうしくもお伺いし、囲炉裏端で溶岩プレートで焼いたイノシシのお肉をごちそうになりました。
米二さんはなんと現役の猟師さんで、もちろん米二さんが射止めたイノシシのお肉。一般に販売されている市販のホルモン剤、抗生物質、遺伝子組み換え飼料にまみれたお肉とは違い、断然おいしい!し、普段食べないお肉をいただくとすぐにお腹を下してしまう私たちですが、全くお腹が痛くならない!!(笑)。最高の贅沢な時間をいただきました。

人生初の蜂の子の佃煮もいただきました!

米二さんは92歳になられますが、目も耳も若い人よりもいいくらい。ミニチュアの草履を目の前で編んでくださり、びっくりしました。
何より、見ず知らずの私たち夫婦を本当に温かく迎えてくださり、後藤さんご夫婦の地域に根差した暮らし方のおかげではありますが、米二さんご夫婦のお人柄にほっこりココロも温まりました。後藤パパが用意してくださった「うんまい!」特別の純米酒にもしびれましたよ~。













後藤さんご夫妻&いろはちゃん、米二さんご夫妻、本当にありがとうございました。
「ごちそうさん」でした。


そして奈良では、講演会の後、主催の米澤さんご夫婦&みおちゃん、かずくんと、講演会の応援をしてくださった皆様とご一緒に懇親会をしていただきました。
場所は、私のたってのお願いで、西の京にあります「玄米ごはん 季節やさい あす香」さんのおいしいお料理をいただきながらの会食となりました。
「あす香」さんは、以前大阪の北浜で「玄米工房あすか」さんとして、大阪一美味しいマクロビオティックのお店と称された名店だったのですが、オーナーご夫婦のご希望で奈良に移られて、新天地奈良で自宅カフェとして新しく開業なさいました。本当にお久しぶりにお会いできて、うるうるしました。

「あす香」さんとは、正食協会料理教室の上級クラスを夏季集中講座で受講した折に、一日2回講座のお料理レッスンでお腹がはちきれんばかりの内容だったんですが、勉強になるよって、講師の島田先生が教えてくださったお店で伺ったら、一品一品がなんと美味しいのかと、心から感動して、おなかいっぱいだったのを忘れてしまったというのが最初の出会いでした。

一週間集中講座の間、午後からのレッスンの試食をほどほどに抑えて、毎日通ったお店が「あす香」さんだったのです。

そして忘れもしない、上級最後の日、お店にお伺いすると「松見さんに特別のお料理を作って待っていましたよ」っていって出してくださったのが「蓮根豆腐」です。「何で出来ているかわかりますか?」と問われ、じっくり味わいながら「蓮根ですか?」と尋ねると「正解です」とにっこりと笑顔で「上級卒業おめでとうございます」と祝ってくださったのでした。

この「蓮根豆腐」は固い蓮根をいくつもすりおろして、晒しで濾し、その汁に屑を入れて火にかけて練り、それを型に流して固めて切ったものを片栗粉をまぶして油で揚げているものです。固めてといってもトロトロの状態のもので、それを揚げるのは至難の業。私などにはなかなかうまくできるものではありません。

お口に入れると、す~っと溶けていき蓮根の香りがふわ~っとあふれる、人生の中でいただいた食べ物の中で一番美味しいと思ったのが藤本さんの「蓮根豆腐」なのです。

それから、大阪に出張の度に必ず来店し、美味しいお料理に癒されて来ました。

「蓮根豆腐」は、ここぞ!と言う時にそっと出してくださる、特別なもので、私も数回しかいただいたことがありません。

そして、先日、久しぶりにお目にかかるチャンスに恵まれ、なんと、この「蓮根豆腐」を出してくださったのです。次から次に、涙があふれたのは言うまでもありません。

藤本さんのご説明では、奈良に移転して、初めて作られたそうで、この冬もまた作らずに終わるかなと思っていたところに、私たちがお邪魔することとなり、ぜひ、作らなければと奮い立ち、作ってくださったのだそうです。蓮根を10本以上すりおろされたとのこと。奮い立たなくてはなかなか作れない「あす香」の看板料理に、数年ぶりにまた出会い、いただくことができた贅沢に大感激いたしました。

藤本さん、本当にありがとうございました。「ごちそうさん」でした。

















和食を貫き、マクロビオティックの滋味深い味わいは、格別です。3月には料理教室もされるそうです。ぜひ、お運びください。藤本さんから伝授していただけるなんて、本当に奈良の方は幸せですね。


翌日は、主催の米澤さんと子どもたちで、法隆寺に行ってまいりました。







素晴らしい建築と、宝物を見ることができて、ラッキーでした。
奈良は、30数年ぶり。
長谷寺によく行ったのを思い出しながら散策いたしました。

お昼は、米澤さんが作る野菜を出荷しているレストランに連れて行ってもらいました。
こちらもお野菜づくしで美味しいお料理でした。







米澤農園も見せていただき、奈良の講演旅行を終えました。


1月、2月と岐阜、奈良で夫婦ともども大変お世話になりました。
主催をしてくださった、後藤ご夫妻、米澤ご夫妻、そして、ご縁をいただきましたたくさんの皆様に、こころより感謝申し上げます。

奈良でご参加くださったママちゃんが、お話し会の計画をたててくださるようです。
また、いけるといいなぁ。ホントに楽しみです。

それから、ご参加くださった方、何か実践をされていらっしゃいますか?
ぜひ、実践の成果をご報告くださいね~。































出汁をこだわる。

2014年02月13日 18時11分52秒 | いただきますの法則
明日、予定しておりました羹のコース第2回「出汁をマクロビオティックする」は、香川県にまた雪の予報が出ており、高知方面からのご参加の方など県外遠方からのご参加者が多く、当日のキャンセルではご対応が出来ないため、来月3月21日(金)の開催に延期となりました。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

さて、第2回目の羹のコースでは「出汁、スープ」をテーマに、マクロビオティックの考え方に基づいて美味しい伝統的な出汁の取り方、出汁を使った料理をレッスンいたします。

マクロビオティックでは一般的に精進出汁として、昆布、干し椎茸や豆を用いたり、野菜(皮やへたなどの屑野菜などを使う)の旨味をぎゅっと抽出させた野菜のフォン(最近はベジブロスという名前が付けられて一躍有名になりました)が使われることが多いのですが、日本の伝統的な出汁には、その他に鰹出汁、イリコ出汁、アゴ出汁、他にも干しエビを使ったり、貝類を使ったりと、いろいろな出汁があります。

マクロビオティックを始めると、動物性のものを使ったらいけないものと思いこんで、頑なに精進出汁にこだわる方もおられますが、実は、鰹で取る出汁には、本枯節という黴付けを何度も施したものを使うのですが、これがまさにマクロビオティック。陰性の黴付けによって、強い陽性を中庸にし、旨味を醸し出す発酵技術は世界に誇る日本の食文化です。

イリコやアゴなどの雑魚は頭からしっぽまで「一物全体」の命を丸ごといただくことができ、太陽のパワーを封じ込めた乾物(干物)として長期保存が可能で、冷蔵庫などのエネルギーに頼ることなく過ごしてきた昔の人の智慧の結集です。

今回は、さらに鶏ガラを使ったスープも実習します。
もちろん、平飼いで飼料もこだわりの鶏舎の鶏のガラを使用して、野菜の力を用いながら、命の尊厳としてすべてを愛おしくいただくことを学んでいただければと思います。

もったいないの心や、初めから最後までという始末の心を、日本人としての食の基礎となる「出汁」に見いだしていただければ嬉しいです。

また、精進出汁であっても和洋中のスープを生み出せる簡単な方法も伝授します。

野菜から作る本当に滋養あふれるベジブロスの作り方。おいしい昆布の出汁の取り方。干し椎茸の出汁。昆布と鰹の出汁の取り方。混合出汁。その他、いろいろな材料を使っての出汁。それらの出汁と調味料の相性、合わせ方などなど、料理の基本となり、決め手となる「出汁」をマクロビオティックします。

単発での受講も受け付けています(1回8,000円)。税別。お申し込みは、松見歯科診療所 087-881-2323 受付 喜田まで。














































14年前に消えた「一日30品目」

2014年02月06日 21時58分43秒 | いただきますの法則
『一日30品目』というフレーズ、ご存知ですよね?

ほとんどの日本人が知っている「一日30品目」ですが、みなさんは毎日できていますか~?
一日に30品目の食材を使って、毎日の食事を整えようというスローガンですが、これは結構大変ですね。
七味で7品目下駄をはかせてもあと23品目。
これは、主婦泣かせのスローガンですね。
それでも、家族の健康を考えて、青や赤、黄色の野菜、お肉や魚、海藻や豆類と、ビタミン、ミネラル、たんぱく質など、結構頑張ってお料理をされているのではないでしょうか。

実はこの「一日30品目」という言葉は、今から14年前の平成12年3月24日の内閣閣議決定で取り消されているのをご存知でしょうか!?


この「一日30品目」という言葉は、国が国民の健康維持のために作っている「食生活指針」という中の項目の一つでした。「食生活指針」は10項目からなるもので、長い間「一日30品目」を大黒柱にしてきましたので、国民はこのフレーズだけは知っているという、『横断歩道は手を挙げてわたりましょう』と並んでの知名度を誇るスローガンでした。

そんな日本人なら誰でも知っている「一日30品目」が14年も前にそっと取り消されて「ごはんなどの穀類を」というスローガンに入れ替わったことを、なんと、日本人のほとんどの方がご存じないという事実。
いったいどういうことなんでしょうか!

出張の多い私は、JRのキオスクでも「彩り30」とか明らかに一日30品目を意識したお弁当をよく見かけます。コンビニに並ぶお弁当もごはんよりおかず中心。まさに30品目を目指しています。

香川県には『香川まんでがん食生活指針』なるものがいまだに存在して「3・3・30運動」なるものを展開しております。つまり、<一日3回、3つのお皿で、30品目>なんだそうです(^_^;)

これは、平成17年に食育基本法が制定されて、それを受けての活動スタートとなり、18年の正月に新聞折り込みでカラー両面刷りのチラシを全件配布したことを皮きりに、かなりの県民の税金を使ってのプロジェクトなんです。ご存知ない方の方が多いかもしれませんが・・・。

同じやるなら、もっと県民が健康に導けるようなやり方をしてほしいものですが、この行政の無知さ加減が悲しい限りです。いろいろワースト1位な香川県もこのあたりに問題が潜んでいそうですね。

数年前に、歯科医師会主催の講演会で、香川短期大学の北川名誉学長のお話しを聴く機会に恵まれ、『香川まんでがん食生活指針』にも当然関わられたであろうということで、いまだに一日30品目は無かろうということについて質問いたしましたら、北川先生ご自身は、一日30品目が取り消されたことをご承知でしたが、「食生活改善推進員会」の方々がどうしても「一日30品目」を手放さないという、実情をお話しくださいました。

なんとまぁ、なお話しですね。

あの、「食卓の影の星条旗」にも出てくる、いわゆる「食改」といわれる民間ボランティア組織なんです。

が、実は一般財団法人 日本食生活協会が率いる組織で、この上に立っている一般財団法人 日本食生活協会は厚生労働省健康局が所管する組織です。その沿革はこちら。「食卓の影の星条旗」にも出てくる「キッチンカー」を仕立てたのがこの組織です。

つまり、「一日一回フライパン運動」により日本の食文化を破壊し、アメリカ農業政策の一環として、「米を食べると早死にする」とか「ごはんを食べると太る」などと作られた根拠でTVや雑誌を使って宣伝し、日本の食の欧米化を積極的推進した張本人であり、厚生労働省は公的役割を持たせながら、はばからない企業との癒着(雪印メグミルク(株)協賛事業)にも見ぬふりで、学校給食に欠かせない牛乳神話への固執を保護するという、まさにアメリカの農業政策に向いた、日本人破壊行為を国とともに実行している末端組織が「食生活改善推進員会」というわけです。


(写真:日本食生活協会HPより)

本部組織では、最近「生きていくための20品目」などと、30品目から20品目になったようですが、食欲がないときはおかずを優先しましょうなどと、バカげたことをいっているという現状です。

そもそも、何故?平成12年3月24日に内閣閣議決定(当時の総理は小渕さん)で「一日30品目」を取り下げて「ごはんなどの穀類をしっかりと」としたのでしょうか?

それは、当時の国家予算70兆円に対して、医療費は31兆円くらい。年1兆円づつ医療費が増大していると言われた時期です。

つまり国家予算の約半分が医療費に費やされ、国民総不健康となったことを懸念しての、現代栄養学の柱、食生活指針の顔である「1日30品目」こそ、その原因として取り下げる経緯となったようです。

まさに、「おかずを食べましょう」というスローガンが病気を蔓延させてしまったことへの裏付けになります。そして、「ごはんなどの穀類をしっかりと」という、180度方向転換に舵をきったのです。

当院にはその当時に送られてきた「食生活指針について」というパンフレットが2通保管しています。
多分、医療機関ということで送られてきたのだと思いますが、それは農林水産省と食糧庁からのもので、食育とか健康とかのカテゴリーで文部科学省とか厚生労働省からのものではなく、「ごはんなどの穀類をしっかりと」と米つながりの機関から送られてきたものでした。

裏をみると、「食生活指針の推進について」という内容が掲載されていますが、とにかく推進のオンパレードで、いかほど推進したいのかと感動ものですが、残念なことに、患者さんに配るだけの数は送られてこず(正確には各1通)、ポスターもなく、どうやって推進するの?というお粗末さでした。

とはいえ、松見歯科は日本一推進に貢献していると思うのですが(笑)

そんな努力もむなしく、案の定、推進はされず、絵に描いた餅となり、日本人、いえ、栄養士さんでさえ知らないという改定となってしまいました。

なんと、この改定は15年ぶりの改定で、本来画期的な改定だったにもかかわらず、本当に残念な結果となっています。

現在、国家予算は90兆円をはるかに超えてしまい、国民からの税収は40兆円。大赤字の日本ですが、なんと、医療費は35兆円。正確に言うと、厚生労働省は2013/11/14日、2011年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費の総額(国民医療費)が、前年度比1兆1648億円増(3.1%増)の38兆5850億円だったと発表した。国民1人当たりでは9700円増(3.3%増)の30万1900円で、30万円を初めて突破。いずれも5年連続で過去最高を更新したということですが、実際はその上に介護給付費が別項目で挙げられています。

高齢化で介護保険の給付費の膨張が続く現在、厚生労働省が2013/7/3日発表した2011年度の介護保険事業状況報告によると、税金と保険料で賄う公的な給付費は前年度比5.1%増の7兆6298億円で、過去最高を更新。介護が必要だと認定された人は531万人で4.8%増。ともに保険制度が始まった00年度の2倍超に膨らんだとのこと。つまり38兆5850億円プラス7兆6298億円医療として使われたお金は2011年度で、46兆2148億円ということになり、国家予算の半分以上が使われているのです。

この国は病んでいます。

それを懸念しての食生活指針の改定でしたが、実質、運用されていないこの指針。

みなさんはどうお考えでしょうか?

おかずをいっぱい食べることと、主食であるごはんを真ん中にドンと置くことと、賢い方なら言わずもがなではないでしょうか?

栄養学で言う、ごはんもパンも麺類も同じ炭水化物。糖質です!なんて論理は、砂糖も主食になると言わんばかりの愚論であることは、戦後、日本人が70年もかけて人体実験してきたのではないでしょうか?

極論を言うと、白米ではない玄米は、栄養素がバランス良く含まれ、30品目も食品を食べなくてはいけないおかず至上主義を払拭し、砂糖類(お口の前にすでに糖化しているもの)やめることで、どれだけの病気が治り、医療費の削減に貢献出来るかということを、毎日、診療室で実感するものとして、多くの方に知っていただきたい「真実」であることをここに記したいと思います。
































お弁当部、第5回目の部活終了。

2014年02月06日 16時44分00秒 | スタッフ講座マクロ日和&なごみCafe


ご主人や子どもが喜んでくれるお弁当を作りた~い、というリクエストにお応えして、
中原アサ先生を借り出してスタートした「アサたまお弁当部」。
二人でタッグを組んでの「お弁当部」を立ち上げました。

基本、アサ先生のクラスということで、無何有庵をお貸ししての教室なので、
私は実質オブザーバー。
背中を押したり、お尻をたたいたり(笑)の体育会系応援団です。

なのでアサ先生主体の内容にと、今回は、レシピ作りもほとんどお任せして、私は味見係とアドバイス程度のお役を担いました。

今回のテーマは、今流行りのスープジャーを使ってのオリジナルレシピの提案と、ご要望の多かったオムライスを作るというミッションをアサ先生に投げかけて、そこから悪戦苦闘の試作づくりでした。



試作会議で何度もダメ出ししながら、前日まで試作を繰り返しましたがフワとろオムライスは今回あきらめ、オーソドックスなものに。見た目はかなりイケてますが、課題もたくさん残った内容となりました。

でも、この試作が大切。
試作を繰り返すことで、メニューの説明も、調理の時のアドバイスもうんと違ってきます。
コツやポイントをしっかり把握出来るのは、試作あってのこと。

部員のみなさんの懐をお借りして、いい経験となりました。
即席べったら漬けをスイーツ~♪って喜んでくださる部員に感謝でした。

もうすでに、昨日の夜ごはんに、今日のお弁当に、復習記事がfacebookに続々登場。
本当にうれしいことです。

たまのお外ランチも楽しいけれど、体にも優しい手作りのお弁当は格別です。
どうぞ、ひと手間惜しまずにでも、フライパン1本で手早く作れるアサたまお弁当レシピをご活用くださいね。



見た目はナイスなオムライス♪
触感は、これからの課題となりました。



菜の花のお浸し。



滲みこんにゃくの野菜巻き



小豆粉とジャガイモのガレット



即席べったら漬け



スープに割りいれるクラッカーもフライパンで作りました。



スープジャーで作った葛切りと蓮根ボールと押し麦と野菜の洋風スープ。作ってから4時間でもアツアツでした。このアツアツ感、朝作ってお昼のランチも楽勝ですね。スープジャーで保温調理するスープは、最近流行りのようで、本もいろいろ出ていますが、実際に作ってみると本通りでうまくいかないこともいろいろあって、何度も作り直して、ああでもない、こうでもないと、できるだけ手間をかけずに調理してくれ、でもアツアツでおいしいというニーズに、アサ先生と試行錯誤して生まれたレシピです。





部員のみなさん、また来月まで、自主練、よろしくお願いいたします。