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マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

生姜を使ったお手当②「生姜シップ」

2020年04月02日 16時36分02秒 | 自然医食のお手当
腰痛や肩こり、神経痛、腎臓病、肝臓病、腫瘍、癌、婦人病、リウマチ、関節炎、腹膜炎、胃潰瘍、胃腸病、尿道炎、膀胱炎、前立腺炎など、あらゆる炎症に効くといわれる生姜シップをご紹介致します。
久司道夫先生の著書には、アレルギー、貧血、腕や手の疾患、硬直性脊椎炎、喘息、背中の痛み、血液の疾患、ねぶと、骨および関節の疾患、腱膜瘤、気管支炎、手根管症候群、こむら返り、下痢、消化器系疾患、めまい、耳の疾患、腸炎、足脚の疾患、骨折や脱臼、胆のう疾患、痛風、湾岸戦争症候群、黄疸、腎臓結石、腎臓および膀胱の疾患、ライム病、筋ジストロフィー、重症筋無力症、精神の障害、多発性硬化症、筋肉疾患、神経の疾患、神経痛、まひやうずき、骨関節症、パーキンソン病、膵臓疾患、末梢神経障害、神経性ひきつり、乾癬、慢性関節リウマチ、脊柱側弯、肩および首の疾患、脾臓疾患、胃けいれん、胃潰瘍、ストレス、顎関節および関連疾患と細かな症状を明記されていますが、幅広く対応ができる手当としても知っておくとイザというときに役に立つ温熱療法の一つです。


生姜に含まれる辛味成分(ジンゲロール、ショウガオールなど)には強い抗酸化作用があります。抗酸化作用とは万病の原因とされる活性酸素の除去能力のことで、実際に医療用漢方製剤の約70%に生姜が用いられている事でも抗酸化作用が非常に高いことは実証済みです。特に70~80度の熱湯を使用して行う生姜シップは患部を温めることで血液の循環を促進させ鎮痛作用・消炎作用・抗腫瘍作用を発揮します。
血液の循環が発揮されれば赤血球の循環が良くなり嫌気性であるがん細胞はその分裂を阻止され、白血球の循環が良くなれば、リンパ球の攻撃によりがん細胞を縮小させる事も可能です。
癌に対してだけでなく、質の良い血液を循環させることで、ほとんどの症状は改善されます。

肩こりや腰痛などによく用いられる消炎シップ剤(整形外科などでよく出される)や市販のシップ薬は、痛みを抑えるために血流を一時的に悪くさせ、貼布した時は気持ちがいいのですが結果的に根源の改善とはならないため慢性化し悪化する事が多いそうです。

しもやけの時、患部を温めると痒くなったり、痛くなったりしますよね。これは暖まる事で血流が良くなり患部の組織が再生を始めたサインです。この時に市販のシップ剤などと同じような成分の痒み止めや消炎薬を塗布すると血流を押さえ込んでしまいせっかく再生始めた組織をまた元の状態に戻してしまうのです。肩こりなども、シップ剤で血流を悪くさせることで痛みやコリは一時的に解消されても、治癒にはならない理由です。

生姜シップの作り方


上の写真はタオルを長いまま生姜湯に浸していますが、下のように折りたたんで浸す法がやりやすいです。

     

2~3Lの水を沸かし70~80度のお湯に、ひね生姜150gを皮ごとすりおろしたものをさらしに包みいれ、よくエキスを抽出させます。
ひね生姜とは、新生姜と違い、翌年まで貯蔵した根生姜のことで、できるだけ細く締まったものが良質です。大きめの太いものであれば水分が多く薬効が低いので量を増やしてください。肌が強くピリピリするようでしたらお湯で薄めてください。

タオルをつけよく絞り、タオルをたたいて温度を確認し患部に当てます。
絞る時はやけどをしないように気をつけてください。



ゴム手袋をすると、タオルの温度がわからず、被施術者にやけどを負わせる事になる危険性があるので、必ず素手で扱います。
ただし、コツをつかむまでは施術者の掌がやけどするため、十分に気をつけてください。
タオルを冷ましすぎると、効果を引き出すことができませんので、被施術者が我慢できる熱さの加減が大切です。



患部に熱さを確認しながらタオルを置き、ビニールを被せその上にバスタオルや毛布をかけ保温をします。



タオルを替えるときは、新たに生姜湯に浸し絞ったタオルを先のタオルに乗せ、下になったタオルを抜き取るようにして交換します。
先のタオルが冷めないうちに交換していくのがポイントです。この時、素早くし患部が冷えないように配慮します。
保温のため生姜湯に浸し絞ったタオルを2枚重ねて、取り替えるとき3枚目を上に乗せ一番下の1枚目を抜き取る方法で手当てされる方もおられます。慣れてくれば、自ずとそれぞれのやりやすい効果的な方法が身につくと思います。

抜いたタオルは再び生姜湯に浸しよく絞って、繰り返し交換をしていきます。一度冷めたタオルは浸す加減で端が冷たいままになることがありますので、患部に冷たい部分が当たらないようにすることも大切なポイントです。

20分ぐらいのうちに3~4回取り替えていきます。
皮膚が赤くなってきたら手当を終えます。
患部は湿っていますので乾いたタオルでよく拭いてあげて、冷えないように素早く衣服を整えてあげてください。

 

皮膚が赤くなればよい傾向です。赤くならない方は陰性になっているため、朝昼晩と時間を空けるか、日を改めて暫く続けて実施すると次第に効果が現われてきます。もちろん体質に応じた食事改善も併せて行ってください。

写真のような粉末の生姜も市販されているので利用しても良いです。
生姜粉末ティーバックの場合は袋を破って中を出してしまった方が効果があります。



注意事項として、患部や体に熱のある時や、心臓の上、頚椎より上の頭部はシップしてはいけません。
癌などの重たい病気の場合は一回を通常の倍の時間(30~40分)をかけて実施。継続して行くと血行がよくなっていきます。
ただし、重症患者さんでジャガイモや里芋のパスターを貼る前に生姜シップをされるときは1~2回以上は繰り返さず、1回の時間も3~5分以上行わないようにしてください。また、体力のない方、お年寄りも十分に様子を見ながら、もしくは指導者のアドバイスをしっかりと受けられたほうがいいです。子どもさんの場合は少し温度を下げてやけどしないようにしてください。
一度に手当できるのは2か所まで。3か所以上行うときは1時間以上空けてください。
患部に血液を集めることが目的ですので一度に何か所もするといい結果をもたらしませんし、心臓にも負担がかかります。

筋肉痛や肩こりなど、軽い症状から経験を積んでいきましょう。
まずは自身が経験することで、熱さ加減や、気持ちよさのポイントなどがつかめます。他の方に手当てするのはその後がおすすめです。
セルフケアですので、施術者、被施術者ともに自己責任ということをしっかり納得して行ってくださいね。
あくまで家庭療法です。未病のうちの予防として、病院に行くほどでもない軽症の時、病院の治療だけに頼らず自分でもできることで改善を目指す時、再発を防止するためなどを目的としていますので、病院否定をするものではありません。
状況判断をして、医療が必要な時に頑なに、あるいは盲目的に、セルフケアに頼るのはおすすめいたしません。
さらに、自然のものを使うのだから安全だと思い込むのも危険です。体調や体質はそれぞれですから、必ず合うというものではありません。
また、一般の方は、手当をすることでの金品のやり取りは違法です。気を付けてください。

あわせて「生姜の基礎知識」もご覧ください。


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