マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

玄米先生に☆魅せられて☆

2013年06月26日 15時45分23秒 | 庵主の日記
来月7月14日(日)に<松見歯科「良い歯をつくり隊」全国キャラバン@岡山>を開催させていただくことになり、倉敷在住の患者さまが岡山の皆様に呼びかけをしてくださっています。母乳育児の会の会報に載せていただく内容なんですと、イラストが一杯の素敵なご案内文を見せて頂きました。

本当にうれしくて、ブログに載せてもいいですか?ってお伺いしましたら、快く承諾くださいましたので、以下にご紹介させていただきます。


玄米先生に魅せられて

はじめまして。私の家族は、夫、私、息子たち(8歳、6歳)、娘たち(4歳、2歳)の6人家族です。私たちは、倉敷在住ですが、子どもの歯は、香川県高松市にある歯科診療所で診てもらっています。
なせ??なのかをお話します。

私は、子どもの頃、顎が小さく、歯並びが悪かったので、中学校から20歳すぎまで矯正をしていました。人の歯は全部で32本生えてくるといわれますが、私の歯は31本しかなく、そのうちの7本は歯並びを良くするために抜きました。若い頃は「これが最善の治療だ!」と深く考えず、見た目が良くなったことを満足していました。

結婚、出産、子育てを経験する中で、だんだんとモノの考え方が変わっていきました。歯は、臓器や背骨、筋肉器官、神経系、心理面でも関連していると本で知り、歯は生きていく上でとても大切なものなのでは?と感じるようになりました。そして、もし、子どもの歯並びが悪くなったらなら・・・私と同じ治療をさせていいのか?と思うようになっていきました。それから、子どもの歯の状態をよくすることは、生きる力を育てることとつながっていると考えました。

顎が育つようにサポートし、歯を抜かずに歯の状態をよくする治療をしてくださる歯科医院はないかと探しました。インターネットで“歯科、マクロビオティック”と検索したと思います。

なぜ“マクロビオティック”と入力したのか?・・・。

食生活を考えている歯科ってないのかしら?と思ったんです。

そして松見歯科診療所を見つけることができました。玄米先生こと松見先生に出会えたのです。(やったー うれしぃー

松見歯科の診療方針は
○できるだけ歯を削らない、抜かないで、※8028を目指している。
○口の中を通して、全身の健康管理を行っている。
○食生活指導を行っている   などなど・・・

“とても素晴らしい!!私の考えに添ってるわぁ!!”と思ったものの、家からは遠いので悩みましたが“他にはない!ここだぁ!”と思い、昨年の8月から長男を診ていただいています。

※8028・・・8020(80歳の時に20本の歯を残そう)はよくいわれますが、松見歯科では「80歳の時に28本歯を残そう」と目指しています。

長男は顎が小さく、歯並びが悪かったので診察後拡大床をつけることになりました。これは歯の内側に装置(取り外し可能)をつけ、少しずつ顎を押し広げるためのものです。これだけだと、この装置に頼りっぱなしですが、これだけでなく、日本人本来の食べ物「ご飯」の大切さなどの話を聞いたり、何を選んで食べるべきかを子ども自身に考えさせたり、よく噛んで食べることを基本としながら、あいうべ体操(顔の筋トレ)、
あー いー  うー べー
鼻洗い(口呼吸→鼻呼吸)、チューブを噛む(顎を育てる。噛むチカラUP➚)ということをしています。

治療を始めて10か月経ちますが、口の中はおもしろいように変わっています。

先日、診察に行った時に口の中の写真を半年前と比べたところ、以前はV字型のような顎(歯並びのアーチ)だったのが、U字型になっていて、歯もだんだんときれいに並びかけているところでした。

私はそれを見て思わず「うらやましwww!!」と言ってしまいました。貧相な顎からどっしりとした顎に変わっていたのです。全ての歯を生かせるのって本当にステキです。

こうして長男は、日々していることの結果で今があるということを少しずつ実感していっているように感じます。毎日の積み重ねを大切にしていってほしいです。

さて、7月14日(日)に松見先生とスタッフの方が、岡山で講演会をされます。皆さんは、日ごろ食生活や歯のことなどで疑問はありませんか?

1日30品目食べたら健康になるんじゃないの?
日本人の食生活って?今の食生活でいいのかしら?
顎の大きさって遺伝ばかりでない?
食生活で心も変わる?
なんで虫歯ができるの?
子どもが歯肉炎になる?
何をどの割合で食べたらいいの?
口呼吸でなく鼻呼吸がいいの?
子どもの顎ってどうやったら育つ?
子どもの噛む力って育ってる?

そんな疑問に答えてくれるような講演会になると思います。
いろんな世代の方々に1人でも多く参加していただきたいです。
(船越康弘さんの「未来につなぐわらごはん」の中に、松見先生の名前がでてきます。)




Nさん、素敵なご紹介をありがとうございました。
岡山のみなさま、7月14日(日)は9時開場です。
駐車場がございませんので、JRなど公共の機関をご利用いただくか、最寄りの有料パーキングをご利用くださいませ。

松見歯科診療所<良い歯をつくり隊全国キャラバン@岡山>

テーマ:こどもの歯並びについて~抜かずに歯を並べること

日 時 7月14日(日)9時開場

会 場 ㈱ハウジング山陽 2F 木になる情報館
    岡山市北区昭和町4-7
    (岡山駅西口、駅を後ろにして左に徒歩5分。テニスコート手前)

参加費 大人1名につき500円


●お申し込み、お問い合わせは、松見歯科診療所まで。
TEL 087-881-2323(日・月休診日)
FAX 087-881-8499
e-mail otoiawase@matsumishika.jp




































直耕の思想

2013年06月23日 00時05分04秒 | マクロビオティック料理基礎 飯(はん)
昨日はマクロビオティックの料理教室(基礎クラス)の「飯のコース」を開催いたしました。

「飯のコース」の名前の由来は、道元禅師が説いた「典座(てんぞ)教訓」という中にあります。

修行僧だけのことをひたすら思い、毎日、来る日も、来る日も、ご飯を作るという仕事を担うお坊様のことを「飯頭(はんず)」と申します。
ちなみに、おかずを作る係のお坊様は「羹頭(こうず)」と呼ばれています。
この食事を作る係の「飯頭」「羹頭」は<典座>という名を持ち、とても高い役職に位置づけられています。

10年前に、無何有庵を作った時、偶然道元禅師の「典座教訓」に出会うことができ、基礎クラスは「飯」、応用クラスは「羹」と名付けさせていただきました。。

つまり、「飯のコース」はご飯を頂くということを中心に置きたいという願いを込めたクラスとしています。なので、このクラスでは、マクロビオティックで言う、5号食、4号食という段階の食事の構成で献立を組んでいます。

マクロビオティックの食事法には10段階のレベルがあり、7号食というのが一番シンプルな食事の在り方で玄米ごはんだけというものです。具体的には、最低10日間、一日1合の玄米ご飯を数回にわけて頂く。それ以外は水か三年番茶を350ccから500ccくらいの範囲で許されているという食事体系の究極の在り方です。(7号食は、デトックスの効果が強く、ひ弱になった現代人では、指導者の管理のもとで実施しないと、瞑眩反応(好転反応)による排毒の対応ができない方が多いので、耳齧りでされるのはお勧めできません)

7号から数字が小さくなりマイナスに向うに連れて、動物食や、甘いものの摂取が入ってきます。私的見解を申しますと、この段階もマクロビオティックの考えに基づいた食事法の範囲なのだと思っております。つまり、それくらい、マクロビオティックは全天候型だということです。

基礎的な理論では、マクロビオティックを根拠なき拡大解釈することなく、ベーシックでありながら、囚われることなく、自由に自己の意思を育みながら感受できるようにありたいと思いつつ、お話しをさせて頂いております。

今回の理論は、<マクロビオティックと暮らし>ということをテーマにお話をさせていただきました。

私たちは、イノチを守る最も基本の「食べもの」についてさえ「今、自分が、何を、どのくらい食べるべきか」の正しい感覚を失ってしまい、天然の甘みと、化学合成品の判別もおぼつかなくなってしまいました。

おそらく、数万年前までの私たちの祖先の人々は、他の生物と同様に、鋭敏な体覚を持っていたに違いありません。そして、人間が他の動物から大きく進化することになった大脳皮質の発達も、その初期にはこの体覚に基づいて、つまり「アタマはココロと一体となって、イノチを守るために働く」という本来のまともな姿を保っていたはずです。

本来のまともな姿とは、自然界のすべての生物がそうしているように、本能や学習によるチエによって、自分の食べるべきものを選択し、その年の寒さや地震を予知して、安全に暮らすべき場所を定め、敵から身を守って、ふさわしい異性にめぐり合い子孫を残すということです。他の生物がいずれも備えているこのチエを、最も進化したはずの人類はどのように発達させてきたのでしょうか?

本来、科学や哲学というものは、人間の生存意欲と好奇心から出発して、自然界や人間社会の現象事象の実相を探り、その本質本性を追及して、実生活の幸福向上に奉仕しようとする学のことをさすのではないでしょうか?

実際、人間にとって最も必要なことは、自分たちの常識を健全に育成することにあります。

それによって、私たちは時々刻々起こってくる身の周りの事柄を判断し、処置し、未来を予見して、できる限り将来の仕合せをはかって、生命を全うすることができるのです。

あらゆる学問が出そろった感のある今日ですが、それら従来の学問は全て人間の側からの判断を出ないものです。神や仏を云々する場合でさえ人間の側の視野です。

要するに人類は「人間意識」の自我の伸長につれて、かつて人類が持っていた宇宙を生み出した天然と密着した一体感を喪失し、直感性能は退化し、人間の側からの視野に固定してしまったのです。

私たちはこのことを直感し、人間の側の意志やハタラキを極力抑えることにより、天然の姿を感受して、人間の社会を離れ、できるだけ人間的な欲望や関心を没却することに目覚めなくてはいけません。

それによって、生物本来の在り方を学ばなくてはいけません。

自然のここかしこに、八百万の神様を観ることができた、直観力。
潜象の物理を、もう一度取り戻すために、マクロビオティックの哲学、食事法が一役を担うということをお話いたしました。

皆さんは、どうお感じになられるでしょうか?

直耕・・・直ら耕す(てづからたがやす)、それが「自り然る(ひとりする)」にシフトし、天然の姿の感受につながる気がしています。

さて、昨日のお料理はこちらです。





玄米三色どんぶり。豆腐の煎り卵風、ソイそぼろ、醤油漬けのにら。





梅ごぼう。



オニオンスープ



人参のベリーヌ、花弁菓子そえ。





試食前の撮影タイム。































梅干しをつけました。

2013年06月17日 19時50分54秒 | 伝統食をつくろう 庫裏(くり)のコース
今年は多忙で、梅干しはちょっと無理かなぁって思っていたら、
実家の母が、梅をもらったからって山ほど持ってきてくれました。
うれしいやら、なんやらで、まさか要らないとも言えないしで、ありがたくいただくことに。

無何有庵での梅干し作りのクラスも今年はお休みなのですが、なんと思わぬ庫裏仕事となりました(笑)

梅干しの作り方は本当に簡単なんですが、1つ1つ、ヘタをとって、きれいに洗って、樽にきれいに並べていくのが結構時間がかかるんです。忙しい時には、ココロがどこへやらに行ってしまうので、そんなときに限ってカビがきたりして痛めてしまうことも。梅干しを痛めてしまうと家に厄が来ると昔から言われていて、ココロを込めることができないことの戒めのようです。

せっかく我が家に来てくれた梅さんなので、ココロを込めて丁寧に下処理をいたしました。

いつもは、有機無農薬の紀州の南高梅を取り寄せるので、大きさも形も揃っていますが、今年は母の友人のお宅の畑の梅の木のもので、無農薬ですが、大きさがばらばらで、少しそばかす娘ちゃんです。
でも、いい香り。見た目より中身で勝負です!

お塩は、大事にしまいすぎて使いそびれていた、フランスのゲランドのフルールドセルといつものイキな塩のブレンド。高級でハイブリッドな梅干しができそうですね(笑)





おいしい梅干しになりますように♪






































胡麻豆腐を作ったよ!

2013年06月08日 11時01分17秒 | マクロビオティック料理基礎 飯(はん)
昨日は、本当に梅雨?ってくらいいいお天気で、暑かったですね。
今日も洗濯日和です。
でも窓全開にして風を通すと、少しいい気持ち。
庭の緑は一層生き生きとして、イノチを感じる季節でもあります。

教室のまわりは、緑に包まれてます。
この庭を残してくれた、おじいちゃん、おばあちゃんに感謝です。

私が嫁に来てから、せっせと挿し木して増やした紫陽花も、今、色づき始めて本当にきれい!色々な種類の紫陽花を毎日楽しませてもらってます。



さて、昨日は無何有庵のマクロビオティックの定期講座「飯のコース」の第3回目。
食養のメニューは、<切干大根と高野豆腐の焚いたん>。
じっくり時間をかけて作るこのお料理は、本当に滋味深く、砂糖なんかいらないなって思わせてくれる一品ですね。切干大根の戻し汁は、大根とお陽さまが作ったうま味がたっぷり。そのまま味見をしていただきましたが、みなさん「甘い~!」って驚かれていました。



本日の副菜のメインは、何といっても「胡麻豆腐」です。
吉野の本葛を使った贅沢な一品。
長時間練り上げて、なめらかに艶よく仕上げます。



日本の葛とか寒天、西洋で使われるゼラチンと違って植物性で、しかも常温で固まるという優れモノです。エコですね~。冷蔵庫で冷やす程度でしたらいいのですが、冷蔵庫保管をすると返って触感が悪くなり美味しくなくなります。昔は井戸水の冷水で冷やす程度で十分だったのですね。

最近では、スーパーで売っている葛粉は、よく見るとタピオカデンプンとか馬鈴薯デンプンとかが混ざっているものが多く、胡麻豆腐として販売しているものも、混ざりものがたくさんで、本物の胡麻豆腐はなかなか口にすることができませんが、手作りならではの厳選素材で、胡麻豆腐ってこんなにおいしいんだ!って感動の体験です。

作り方もいたって簡単。根気よく時間をかけて火の上で練り上げるという作業さえ厭わなければ、誰にでも美味しく作ることができますよ。

主食は、茶飯を作りました。
今日は青大豆をフライパンで煎り上げて、玄米と一緒に三年番茶で炊き上げたものです。
陰性の強い大豆が、煎ることによって陽性化し、玄米と一緒に炊きあげても玄米の上に上がることなくちゃんともぐりこんでいます。そして、豆の色も濃い茶色に変化して、しっかり陰性さを飛ばして中庸になっているのがわかります。植物たちは、煮炊きするとその持っている性質をちゃんと表してくれるので面白いです。





ご参加のお一人が、「前回の教室で頂いたお料理で、その日はず~っとお腹が温かくて、こんな経験は初めてのことでした。これがマクロビオティックの素晴らしいところなんだって、身を持って感じることができました。」とご感想を頂きました。

うれしいお声を頂くことができて、よかったです。

今日のお味噌汁は、白玉団子のお汁でした。プレーンとグリンピースと人参を練りこんだ3色の白玉。
もち米のモチモチ感がいいですね。



盛り付け次第で、お家ごはんが素敵なランチプレートになりますね。
ぜひ、ひと手間かけて、家族をおもてなししてくださいね。










































芒種

2013年06月05日 19時53分22秒 | 庵主の日記
今日は芒種ですね。
この時期は種まきの季節です。

我が家のベランダ菜園は、昨年より休眠中で、そろそろ再開したいと思う日々。







こぼれダネの威力で今年は乗り切るか~(笑)

さて、毎月第2日曜日に、「さぬきオーガニックマルシェ」を開催しておりますが、私たちメンバーのことを<種まき人>と称しております。
種まき人としては、やはり種のことをもっと知っておかなくてはいけませんね。

facebookでは、記事に書かせていただいてのですが、福井鉄さんという方が書かれたものをそのまま転載いたします。
遺伝子組み換えについて、とてもわかりやすいと思うので、少し長いですがぜひ読んでください。

蒔く種が大事というお話です。


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遺伝子組み換え作物の害を知るためにそのモデルケースともいえるF1種の話
F1種とは雑種強勢を用いた種のことで、
一世代目は性質も形質もビシっと揃って農協好みの野菜を簡単に作れますが、
二世代目以降は遺伝の形質がバラバラになるので農家が種をとっても全ての子が親と同じになることはない。
だから農家は農協相手に商売をするなら毎年、種を買わざるをえない、ぐらいのあやふやな認識のままでしばらく過ごしていました。

... でも色々と調べていくうちに、雄性不稔という言葉を知り、遺伝子組み換えなどのことがあり、これって相当ヤバいんちゃうん!ってことが分かってきたのです。
正確なデータはありませんが、たぶんそこらで売っている野菜や観賞用植物のほとんどが、雄性不稔のF1種だと思われます。
建前上は遺伝子組み換えの種はまだ日本国内には流通していないはずです。

非常に重要なことですので、皆さんにも情報をシェアしたいと思います。

まず、F1種とはなんなのか。そこから簡単にお話しします。

F1種の何が問題なのでしょうか? 一般には、F1種は問題視されるどころか、品種改良の成功例だと考えられています。もちろん品種改良には多くの利点があり、私たちはその恩恵を受けてはいます。しかしF1種がこれほどまで拡大し、それがこの先何をもたらすかを予測したとき、この技術には疑問符をつけざるをえません。

野菜には、規格があります。
この大きさの箱に、○○本入るのがMサイズ。○○本入るのがLサイズ。
こんな感じで、形がそろい、見た目も綺麗な野菜を売る側も買う側も求めています。

そこで、その希望を叶えるために作られたのが、雑種強勢という性質を利用したF1種(1代交配雑種)です。
母親と父親の遺伝子の中で、一代目に限り必ず出てくる遺伝子があり、それを優性遺伝といいます。
優性遺伝は一代目には必ず出てくるので、
こういう品種が作りたい!という時に、非常に有効に使える性質なのです。

人間にとって都合のよい品種は自然界にはなかなか存在しませんから、このような品種改良の技術を使えば、自然の状態では決して交じり合うことのない品種同士からまったく新しい品種を作りだすことができます。例えば、多収量かつ早く実のなる作物を作りたいときには、多収性の植物と早く実がなる植物を選びだし、人工交配します。人工交配には、ピンセットを使う原始的な方法から、植物に放射線を照射して突然変異を起こす方法、あるいは細胞と細胞を無理やりくっつける細胞融合といったさまざまなバイオテクノロジーの技術が用いられます。

現在、世の中で市販されている種のほとんどは、雄性不稔を利用したF1種、なのです。

では雄性不稔とは一体なんなのか。ここもサクっとお話しします。

雄性不稔を一言で言うと、花粉ができない遺伝異常の性質です。
植物の葯(やく)や雄しべが退化し、花粉が機能的に不完全になることを言います。人間で言えば、男性側に原因のある不妊症と同じです。

大体の植物には雄しべと雌しべがあり、自分の花粉を自分の雌しべに付けて受粉したり、自分の花粉を虫にお願いして他の花の雌しべに付けたりして子孫を繋いでいっています。
そして植物は、自分の花粉で受粉する自家和合性という性質をもつ種類と、自分の花粉では受粉しない自家不和合性という性質をもつ種類に分けられます。

自家不和合性のキャベツを例にとってお話しします。

甘みがあっておいしい優性遺伝をもつ父親役のキャベツと、成長が早いという優性遺伝をもつ母親役のキャベツを掛け合わせて、甘みもあって成長が早いというF1のキャベツを作るとします。
ビニールハウスにこの父親と母親の種を1列ずつ播いて育てると、父親役の花粉と母親役の雌しべ、父親役の雌しべと母親役の花粉、という、2種類のキャベツの種ができてしまうことになります。

作りたいF1キャベツは、父親役の花粉を母親役の雌しべに受粉させてできた方の種とします。

そうすると、母親役の花粉がその交配の時にはそもそも必要でなく、邪魔者扱いされることになります。いらないのです。
一昔前までは、この花粉除去を手作業で除去していました。
劣性遺伝子の花がまだつぼみのころ、つぼみを無理矢理ひらいて雄しべをつまみとったり、洗濯バサミのようなもので雄しべだけを挟んで花粉が飛ばないようにしたりしていました。
でも、全部のつぼみに対して人間が作業しなければいけないので、膨大な労力や人件費がかかります。

この手間がかからないのですから、とても便利な雄性不稔植物ですが、どのように生まれてくるのでしょうか?
ズバリそれは、突然変異によるミトコンドリア異常によって生まれてくるのです。
植物も、何千何万と数があると、時たま突然変異などで遺伝子に異常のあるものが出てきます。
それをたまたま、人間が発見してしまったのですね。
雄しべが正常でなく、花粉ができない固体を、発見してしまったのです。
F1種を作る会社にとっては夢のような性質です。

そしてこの雄性不稔という遺伝異常は、母親役(雌しべ)から何の損傷もなく代々受け継がれていくのです。

突然変異によって偶然発見されれば、同じ科の野菜であれば基本的には全ての種類に雄性不稔の遺伝異常は戻し交配(バッククロス)という技術で取り込めます。

一度、キャベツで突然変異で雄性不稔が見つかれば、もうあとは人間が思うままに利用できるのです。
白菜にだって菜種にだってブロッコリーにだって同じ科の植物であれば、戻し交配で雄性不稔化できるのです。
つまり、今私達が口にしているものの多くは、このようなミトコンドリアに異常のある野菜ということになります。

でも、ちょっと考えてみてください。

遺伝子に異常があって花粉が作れない固体のクローンを大量に作って、それを親にしてF1種を作っているのです。

人間で言えば、無精子症か男性器そのものがなかったり、奇形の状態で生まれてきているような状態です。

しかもその遺伝子異常の性質は確実に子供の世代に受け継がれていくのです。
それが、現在、そこら辺で売っている野菜の正体です。
現状では日本人は、その遺伝子異常である雄性不稔の野菜を毎日食べ続けているのです。
このような異常のあるものを食べて続けても体への影響は無いのでしょうか?

遺伝子組み換えの野菜も、雄性不稔のF1種の野菜も安全なのでしょうか?
どちらも遺伝子が正常ではありません。

遺伝子が異常なものを毎日食べ続けることによって、人間にどのような影響が出てくるかは誰にも分かりません。

政府や種子会社は、遺伝子組み替えも雄性不稔も安全だとは言っていますが、

でも、消費者の一人として、どちらを選ぶのかと問われれば、私は、自然の中で普通に育ったものを食べていきたいです。

皆さんは、どう思われるでしょうか。

自分の心の声に従って選択して下さい。
値段が高いとか、手に入りづらいとか、そんなことは言い訳にすらなりません。
自分が支払ったお金が、その後どのように動いていくのかも、想像してみてください。
妥協して、自分に嘘をついて、そこらのF1種の農薬化学肥料まみれの野菜を購入するということは、そういった野菜や種を作って、販売している会社、加工している会社などに、どうぞ今後もその勢いを失わずにどんどん成長していってください、心から応援しています。と言っているようなものです。

何かを買うという行為は、投資なのです。
10円だろうが100円だろうが、自分が毎日する買い物は、全てが投資です。
皆さんは今、どのような会社に自分のお金をたくさん投資しているのでしょうか。どのような物を作っている人、会社に成長して欲しいのでしょうか。

よく考えてみてくださいね。

F1種が急速に広まったのは、ここ40年ほどのことです。1950年代から、とうもろこし、小麦、米など穀物のF1新品種が世界各地で導入され、その結果収量が増大して人々を飢えから救いました。これが「緑の革命」と呼ばれる農業改革です。緑の革命は、F1ハイブリッド種の導入によって農業の近代化を達成した成功例として称賛されてきました。
しかしながら結局は、緑の革命は失敗に終わりました。F1種を導入した地域では、確かに短期的には穀物の収量が飛躍的に増えましたが、思わぬ落とし穴もありました。それは、F1種と、それと同時導入された化学肥料と農薬の影響です。
F1種は元々、耐肥性をもつように作られています。というのは、F1種の栽培は多肥が前提だからです。化学肥料を多く投入すれば作物はよく成長しますが、一方で雑草もよく繁茂し、それだけ除草剤の量も増えます。この栽培方法では確かに短期的には収量が増えますが、長期的には、土壌の劣化や害虫の発生などで栽培が困難になり、結局は収量が減ることになるのです。
F1種、化学肥料、農薬、この三つは、近代農業に必須の三点セットです。これらは、農家が毎年購入しなければならないものです。つまりそれだけお金がかかります。大きな成果を期待して近代的農業を採り入れた国々では、今では病害虫、土壌汚染、多額の負債、貧富の格差といった問題を抱えるようになりました。

F1種の普及は、思いがけない深刻な事態をもたらしています。種の多様性が、どんどん損なわれているのです。と同時に、種子支配も進行しています。F1種が普及すると農家は毎年その種を種子会社から買うようになり、これまで自ら行っていた採種が出来なくなります。その結果、その地域で固有に存在していた伝統的な品種が、次々と消滅しています。
利益を手にするのは、種子会社と農薬などの化学肥料会社です。農家が種子を種子会社から買い農薬や化学肥料を使い続ける限り、種子会社はもうかります。このことは単に農家と種子会社の経済の問題にとどまらず、世界支配に直結しています。武力を行使することより食料を掌握する方がずっと効率的に支配できるからです。種子会社が種子の製造販売そして流通を握ることにより、農家が作付ける作物から消費者の口に入る食べ物までが種子会社の都合に左右されることになるのです。これが種子支配です。
種子支配に先鞭をつけたのは、F1種です。今後商品がF1種から遺伝子組み換え種子に取って代れば、私たちは遺伝子組み換え作物を望もうが望むまいがまったくおかまいなしに、種子会社の販売する遺伝子組み換え種子の作物しか口にできなくなるでしょう。


詳しく知りたい方は、手塚治虫の漫画「火の鳥」担当編集者だった、野口のタネの野口勲さんの『タネが危ない』という本を読んでみてください。
かなり詳細に書かれていますので、オススメです☆
http://amzn.to/113kdYn

固定種・在来種を扱ったこだわりの種屋さんです

http://noguchiseed.com/
野口種苗研究所/野口のタネ
〒357-0067 埼玉県飯能市小瀬戸192-1
Tel. 042-972-2478 Fax. 042-972-7701
E-Mail:tanet@noguchiseed.com
野口種苗オンラインショップもあります
固定種・在来種を扱ったこだわりの種屋です。

たねの森
http://www.tanenomori.org/
〒350-1252 埼玉県日高市清流117
TEL&FAX: 042-982-5023
FAX: 020-4669-0427
E-mail: info@tanenomori.org
無農薬・無化学肥料のたねの店
カタログをダウンロードして注文できます。

自然農法の種子
http://www.infrc.or.jp/seed/seed/index.html
自然農法で採取した種を分けてくれます。
種が少ないので早めの購入を!
公益財団法人自然農法国際研究開発センター 研究部育種課
〒390-1401 長野県松本市波田5632番地1
TEL:0263-92-6800 FAX:0263-92-6808

つる新種苗店
http://www.mcci.or.jp/www/tsurusin/
信州の固定種が沢山あります。
一部在来種も扱っている種苗店です
(有)つる新 種苗 〒390-0811 松本市中央2-5-33 (本町高砂通り)
  電話0263 (32) 0247Fax 0263 (32) 3477
tsurusin@po.mcci.or.jp

畑懐(はふう)
http://hafuu.hamazo.tv/
100円分切手同封でカタログ請求してみてください。
こだわりの素敵なカタログが郵送されてきます。
◇住所:〒430-0851 静岡県浜松市中区向宿2-25-27
TEL 053-461-1472  FAX 053-461-1461
mebukiya@nifty.com

株式会社信州山峡採種場
http://www.sankyoseed.co.jp/
〒381-2411 長野県長野市信州新町竹房 97-1
電話番号 /FAX 026-262-2313/026-262-2342
E-mail:tane100en@sankyoseed.co.jp
たねの100円均一!すべて100円の
小袋で購入できます。余らず使えて便利!

他にも地元のコミュニティーなどで固定種・在来種の交換会など
出来るところから手を付けていきましょう

長文にお付き合いいただいてありがとうございました。

亜麻仁油をかけた美味しいサラダでも食べて元気になろう(^_^)もっと見る

































ご報告が遅れましたが、第2回<飯のコース>を開催いたしました。

2013年06月03日 21時31分18秒 | マクロビオティック料理基礎 飯(はん)
5月17日に、無何有庵 マクロビオティック料理教室<飯のコース>の第2回目を開催いたしました。
ご報告が遅れましたが、ご紹介させていただきたいと思います。

この5月からスタートしたマクロビオティック基礎クラス<飯のコース>は、現在、13名のエントリーで、開催しております。定員を超えておりますが、補講の方もいらっしゃるので、なんとか受け入れをさせていただいております。

でも実に驚くことは、まだ、第2回の開催で、2回目からのスタートの方もいらっしゃるというのに、あっという間に皆さんが打ち解けて仲良くされていることです。

私は、facebookを通じて、反原発や、TTP反対や、なんやかんやを毎日、毎日、書いていて、大きな組織に流されていく私たち普通の人々の暮らしのあやまちを食い止められないジレンマや悔しさやで、潰れそうになる時があるのですが、そんなときに、この教室で起きている初めての出会いを大切にしている生徒さんたちの自然な流れに接することで、ココロの伝達の回路の違いを教えてくれている気がします。

主催をさせていただきながら、大きな気付きや学びを頂いていることに感謝の気持ちでいっぱいです。

今回の座学のマクロビオティック理論のお話は「進化と食べ物」というテーマでお話をさせていただきました。私は、この講座の中で、このマクロビオティックの原点でもあるこのテーマが大好きで、いつもお話に力が入ります。私たちは健康に幸福に生きるために、何を食べたらいいのかって、永遠のテーマだと思いませんか?なぜ、これを食べるのか?なぜ、これは食べない方がいいのか?どうして、私たちは、その選択ができなくなってしまったのか?そんなことを、それぞれが考えるきっかけになってくだされば、うれしく思うのです。

何を食べてもいいと私は思います。
あなたは陰性ねとか陽性ねとか、そんなことどうでもいいと思います。

大切なのは、陰陽の本質、宇宙の法則を知り、そこにシフトすること。
誰かが誰かを値踏みすることなど、まったく関心がないのです。

ただ、それぞれの生き方をしっかり生きて、誰かにその判断を頼ることなく、自信を持って全うしてほしいと思うのです。

半年、全12回のクラスなので、たったその期間で、それぞれがしっかりと自立するには短すぎる時間ですが、どうぞ、卒業生の皆さんが、少なくとも、まずは自分で考えて、自分で判断することができるようになってもらえたらいいなと思うのです。正解か不正解かはまた、そこで考えればいいと思います。たった1つの正解しかないような世界を生きているわけではないので、その時その時の判断力を持って、次につなげていけたらいいなと思うのです。人生を他人にゆだねない生き方をしてもらいたいと、講師陣一同、頑張りたいと思っております。進化と食べ物のお話は、どうぞ、皆さんの中でも何度も何度も繰り返して熟成していってほしいと思います。

今回のお料理は、

○黒豆と小豆の玄米ごはん
○ひじき蓮根
○季節の蒸し煮サラダ
○油揚げと季節野菜の味噌汁(白味噌)

お手当・・・梅醤番茶

でした。

 











基本食のひじき蓮根を自在に作れるようなマクロビアンに成長していただけるように頑張りたいなと思いました。