スキージャンプ&スポーツ竹内元康発言

スキージャンプ選手、全日本コーチ、解説者、トレーナーを経て・・・今だから語れること。

トリノ五輪NH

2006-02-14 01:49:57 | スキージャンプ
日本ジャンプチームの3人は調子いいようだ。
成績のほうはメダルに届かなかったけど、チャンスは十分にある内容だ。
しかしながら、外国勢にくらべてオリンピックという特別な思いが出すぎていたように見えた。
孝信に関しては、アプローチでのセットアップが少し早かった。もう少しゆっくりとした動きで自分の形にはめてくのが本来のルーティンであるはずなのに・・・
そのぶん重心がしっかり落ちきらないためテイクオフでのパワーがロスしいた。
あの程度の追い風で100Mを飛べないわけがない。本人は解っているだろうから、次のラージヒルに期待をしたいと思う。

大貴は1回目は自分の持てるものを出した。追い風がもう少し弱ければあと3~4Mは行けるように思われる。
2回目はやっちゃた。気持ちのコントロールミスだが、思いっきり行きすぎ・・・
踏み切り直後に上半身の前傾角を保てずおなかの部分が伸びてしまった。
普段どおりの角度じゃないため、そこから急激に上半身をアジャストするが、時はすでに失速状態。
ビビッたんじゃなく攻めに転じた結果だから(悪いほうに出たが)気持ちの部分ではフラストレーションはないだろう。

紀明も1回目は合格点だろう。十分に上位は狙える位置だった。
2回目は110Mくらいでも狙ったのか(メダルをとるために)身体が痛くなるんじゃないかと思うくらい力が入っていた。
説明するまでもなく踏み切りでスキーのトップが1回下を向くような形になり飛距離のロスになってしまった。
けど、今までとは一味違う悔しさなんじゃないのかな。
普段着のジャンプ、これしかないぞノリ!!お前の力は俺はよく知ってるぞ。

2回目の試合展開は1段ゲートが上がって追い風仕様。
ただ強弱が随分影響を与えたようだ。あの展開ではもしかすると入賞やメダルの可能性がまだまだあるぞという思いが一発の賭けにに各選手を走らせたような流れだった。
日本の選手だって当然狙ってくるよ、結果的には空回りになってしまった部分があったが、アホネン、モルゲンシュテルン、キュッテル、マリッシュ・・・彼らをもってしても対応に非常にシビアなテクニックを要していた。

今回は本当に誰が勝つかわからない予想不可能状態な試合でWCでもなかなか見れる展開ではなかった。
面白い試合だった、LHでもこんなゲームが観たい、いや、観れるだろう!


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