オリヴィアを聴きながら

2男児の母、業歴XX年のシステムエンジニアが日々のもろもろを雑記します。
コメント歓迎。

クラウドの闇

2010-01-31 12:12:55 | お仕事情報
前回、クラウドは中小企業にとって『美味しい』サービスですよとお話しました。

今回は、クラウドの『闇』部分についてお話します。


Googleをご存知ですか?Googleは実に多様なサービスを無料で利用者に提供しています。(利用すると、広告が目に触れて、広告主から広告料を取っているということですが)
たとえば、Mailサービスでは何GBものメールボックスを保有することができます。
ファイルを預けておくことになるサービスも多種あって、Googleが無料で提供しているディスクスペースは天文学的な数字になるでしょう。

Googleはこれを独自のノウハウで低コストで運営していけるのでサービスが成立するのですが、人件費が高い国にセンターを構えて・・・ではないことはわかりますよね。
安定電源の供給とかのインフラ面も考えると、人件費が安いだけでデータセンターを設置できるわけでもないですから、
まさに、どのようなハードウェアを購入して、どこにセンターを設置して、どういう人員で運用するかというのはそれだけで金がとれるビジネスノウハウです。

さて、つまり、Googleに預けた私の画像データは物理的にどこの国の誰が管理しているかは私にはまったく不明なのです。
ある日突然、ぱっと消えてなくなってしまったり、全世界に流出してしまったりしなければ、どこにあるかなんて知らなくてもなんら問題ないわけではあります。

しかし、これが、公共の情報だったらどうでしょう?

たとえば、住民情報のシステムを各自治体で独自に構築しているのは、あほみたいな多重投資なので、県でSaaSとして提供しましょう!
なんていうのが、誰でも思いつきそうなサービスです。
県でできるなら、日本全国でひとつでいいじゃないか・・・という考え方もありますよね。

本来のSaaSの考え方でいけば、利用者はそのデータがどこに格納されて、誰がどのように運用しているかなんて関係なくて、
サービスが何曜日の何時から何時までが利用可能で、年間に何時間利用できる・・・ということだけを気にすればいいわけです。


しかし、住民情報・・・本当にそれでいいですか?


そのSaaSがのっかているIaaSは、センタはどこにあって、誰が運用しているんでしょうか?
センタの『どこ』は1箇所ではないでしょう。仮想的に1箇所として扱えるというだけで、物理的にはインターネット上のどこでもいいんです。
南アフリカだろうが、ガラパゴスだろうが・・・


どう思いますか?

最新の画像もっと見る

コメントを投稿