3時就寝、11時起床。
仕事の合間に、13日に発売されたばかりの
『のだめカンタービレ』第19巻を30分ほどでイッキ読み。
物語は、コンクールのシビアな局面に。
まあレベルは格段に違えど、
僕も音楽の楽しさと残酷さの両方を経験しましたので、
ストーリーの合間に散りばめられているギャグにニヤリとしつつも、
単純に笑うこともできず、何だか複雑な心境に。
その反面、これほどまでにギリギリの場面にいられる主人公達を
うらやましくも思ったりして。
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そんなことを考えていると、
先週接したショッキングなニュースを思い出しました。
世界最古のピアノメーカー、ヤマハ、買収交渉大詰め、地元企業と競う
(11月22日/日本経済新聞 朝刊)
スタインウェイやベヒシュタインと並ぶ世界3大ピアノ・ブランドで、
現存する最古のピアノ・メーカーであるベーゼンドルファーの売却話しです。
僕はピアノは弾けないんですが、
ベーゼンドルファーには、ちょっとした思い出がありまして…。
2004年の春、来日していた当時のベーゼンドルファー社長の
マンフレット・アイヒンガー氏と、ピアニスト木住野佳子さんの
対談取材をする機会がありました。
実はちょうどその数日後に、
京都で結婚式代わりの親族食事会をする予定になっていて、
義兄さんがピアノ演奏をしてくれることになっていたんです。
そのピアノが、ベーゼンドルファーで。
そのことをマンフレット・アイヒンガー氏に伝えたところ、
とても喜んでいただいて、コメントをいただけただけじゃなく、
『ちょっと待ってて』
とわざわざ一度、取材部屋から自分の部屋に戻って、
オーストリアで発行されている小澤征爾さんの切手と
お土産のチョコレートをお祝いに持って来てくださいました。
木住野さんからもお祝いのメッセージをいただいて。
そして、
『オフィスに飾るから、写真を送ってください』
と。
その年末、必死にドイツ語を勉強(というか、例文のパクリ ^^;)して
写真と共にニューイヤー・カードを送ったら、
またまたご丁寧に、お礼のお手紙をいただきました。
#文面は、英語でした( ̄w ̄)ぷ
そんなとても気さくで親近感のある方でした。
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そして、買収のニュースに接してから一週間。
その後どうなったのか心配していたんですが、
ベーゼンドルファー社と歴史的に師弟関係にある
ウィーンのブロドマン社への売却が決まったようです。
ベーゼンドルファー社、
ウィーンのブロドマン社に1100万ユーロ弱で売却
(Playbill Arts:ドイツ語~訳文はこちらで)
買収先の最終候補として
名前の挙がっていたヤマハさんがどうこうではなく、
ベーゼンドルファーがオーストリア製であるということは、
やっぱり『文化』ですからね。
企業経営面での問題はいろいろとあるにせよ、
ベーゼンドルファーの行き先が、同じオーストリア内にとどまったことに、
なんだかひと安心しました。
