昨日は天気が良いし、そろそろ害虫も減ってきたアルから、畑で
三段階発酵肥料という特殊な肥料の仕込みを開始したアル。
これは福島県在住の
薄上秀男さんという研究家が提唱している
有機肥料の製造方法で、珍さん、何十册もの有機肥料に関する本を読んだ中で、薄上氏の本が一番信頼できるし、科学的だと思ったのこと。
実際に、この肥料を使ってみると、作物の味、柔らかさが化学肥料とは比較にならないアル。化学肥料で作った野菜は
苦いし、
スジっぽいアル。
下に掲載したのが原料アル。この日は入れなかったアルが、この他に
カニ殻と
魚粉を入れるアル。
カニ殻は
ペニシリンの元になる
放線菌を作り出し、雑菌を殺す作用が有り、
魚粉はカルシュウム、タンパク質は勿論、野菜の甘みを与える
リン酸を多量に含んでいるのこと。
三段階発酵肥料の主役
米ヌカアル。畑に通う度に
コイン精米所で少しずつ集めて来たのこと。これに
コウジ菌を入れてブドウ糖を作らせ、そのブドウ糖をエサに、他の微生物が活発に活動する仕組みアル。
肥料の最終目標が、
C/N比(しーえぬひ)を20にすることであり、米ぬかは最初から
C/N比が20アルから、最高の原料アル。
C/N比とは「炭素と窒素の割合」で、「C/N比が20」というのは、
炭素分が窒素分の20倍含まれているを現すのこと。
米ヌカ同様、C/N比が20の
油カスも大量に使用。これ以外に野菜クズや家庭の料理クズなどを入れても良いアル。珍さん今年は
コーヒー・カスを何十キロも混ぜたアル。
混ぜ合わせた原材料の温度を上げて、菌の動きを活発にさせる為に、
雪花菜は役立つアル。「雪花菜」と書いて「
オカラ」と読むらしいアル。実に優雅な漢字アルな。
発酵のスターターになる
麹菌は甘酒用の米麹を使うアル。麹屋で種麹が手に入る人は、その方が効率的アル。
麹菌が好む砂糖をタップリ入れたアル。黒砂糖を使えばミネラル分の補給にもなるアル。
セルロースなどの分解は
納豆菌の仕事。米ヌカに納豆を2、3粒入れておくと、米ヌカ全体に納豆菌が回って甘い匂いがしてくるアル。今回は100円ショップの納豆ではなく、スーパーで売っている納豆を贅沢にも6箱も入れたアル。今年の肥料は粘りが利くぞぉ~。
酵母が働きやすいようにペーハーを整える為に
乳酸菌を使うアルが、ヤクルトで十分アル。畑で肥料を作りながら疲れた珍さん、肥料用のヤクルトを失敬して飲んだアル。
最終的に、納豆菌が有機物を分解して出来た成分から
タンパク質や
アミノ酸を合成するのは
酵母の仕事。葡萄を発酵させても良いアルが、今回は手を抜いて、スーパーで売っているパン作り用の
イースト菌で代用したアル。
微生物の住み家として
燻炭を混ぜたのこと。炭には膨大な蚊数の小さな穴が開いており、その中に微生物が住み着くというアル。
トマトなどはカルシュウムが不足すると尻に穴が開くアル。それを防ぐ為に
牡蠣殻を砕いて作った有機石灰も混ぜるのこと。
珍さんの畑は、10年間、苦土石灰を使っていなかったアルが、最近、スギナが出始めたアルから、ペーハー調整の為、今年は苦土石灰を混ぜるのこと。
以上の材料を特殊な方法で混合して、肥料の仕込みは終わりアル。来週には良い香りがしてくるのこと。