日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

猫に小判 2021初夏

2021-05-20 19:34:32 | 旅日記
先月は物入りとなってしまいました。中旬から花見の旅が始まったのもさることながら、何といっても大きかったのは機材です。今日は大枚をはたいて買った最新鋭機の印象について綴ります。
自身にとって初めてのデジタルカメラは、一昔前に中古で買ったEOS-1 Ds MarkIIIです。プロ用の最高級機とはいえども、銀塩のEOS-1Vに性能面で数段劣るというのが当時の印象でした。しかしその三年後、EOS-1D Xの導入によって評価は一変します。数字以上に引き上げられた圧倒的な性能は、まさに革命的でした。デジタル写真が実用に耐えうるものになったと実感できたのは、自分にとってこの機種からです。その一方で、これをも超える性能が必要なのかとも思いました。二年後に出た後継機に手を出さず、七年近く使ってきたのもそのためです。
二世代後の現行型がどれだけ進歩を遂げたかについて、関心は当然ながらあったものの、その結果はよくも悪くも想定内でした。たしかに進歩はしたものの、もはや素人が体感できる次元を超えているのです。最高時速300km以上を謳う高性能車も、公道においては宝の持ち腐れです。サーキットで限界を極める走りをしない限り、性能を余すことなく引き出すことはできません。それと同様、カメラにおいても最高級機は一部のプロしか使いこなせない代物に変貌したと感じます。代替わりの都度、性能以上に価格も大きく上がってきたことからすると、三年後に出る後継機は百万の大台を突破するでしょう。現行機ですら持て余している腕前では、まさしく猫に小判です。最高級機を奢るのは、これが最後となるかもしれません。
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