日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花見の旅 今年の展望(2)

2017-04-27 23:37:28 | 旅日記
かつては花見の時期が近付くと、「今年の展望」と題して旅の予定を長々と語ったものです。しかし今年は信州への出発前に一度投稿しただけで、それも目先の活動に関することでした。これは、天候、開花状況という不確定要素に左右される部分が大きすぎ、綿密な予定を立てたところで皮算用に終わるということが、年を重ねるうちに分かってきたという理由によります。桜の開花にある程度の幅を見込んで、土曜と連休中の宿だけは押さえておくといった最低限の準備は要るものの、それ以上のことをいくら考えても仕方がないということです。もっとも、大型連休を注ぎ込んだ長旅にもなると、全くの風任せというわけにもいきません。明後日の出発を前に、現時点の構想をまとめてみます。

昨年は早咲きだった桜に合わせて今年よりも一週早く北上して行き、大型連休前には弘前に乗り込み、一時帰京を経た大型連休前半をおまけのような扱いにして、後半は四国に行く方針を立てました。ところが、弘前の散り際が思った以上に延び、俄に去りがたくなった結果、土壇場の逆転劇により北海道へ渡るという結果でした。
これに対し、今年は南東北までが昨年よりも遅咲きとなったため、直前の活動を米沢で切り上げました。一方、北東北だけは去年とほぼ同じ時期の開花となり、弘前の桜も散り際にさしかかっています。その結果、弘前の散り際に駆け込むことが大型連休における最初にして最大の目標となります。

このような情勢と暦の巡りを踏まえ、今季は北海道を予め視野に入れています。土日の後に平日二日が二日続いて、そこから五連休という暦を活かし、谷間の二日と連休明けの一日を休んで、10日の日程にするのが現時点の構想です。そして北海道へ行くなら10日間を余すことなく使い切り、例によって夜行のフェリーと始発の東北新幹線を乗り継いで、八戸から一時帰京する方針を立てています。つまり、実質的には11日間の日程です。これに対し、北海道には行かず東北で完結させる場合には、連休明けの一日を返上し、九日間の日程とします。
大型連休を注ぎ込んだ東北縦断を初めて経験したのは七年前です。以来、早咲きに為す術もなかった一昨年を除き、北海道でも毎年花見をしてきました。しかし、初回は青森に車を置き函館まで日帰りするというもので、旅行の中の小旅行とでもいうべきものでした。その後も現地でレンタカーを借りるか、列車で函館にだけ行くかのいずれかだったため、東北編と北海道編はあくまで別物でした。初めて自家用車を渡したのは四年前でしたが、当時は弘前での花見を一旦切り上げ列車で帰京し、その後再出発して渡ったため、やはり東北編と北海道編は区切られていました。今回北海道へ渡るとすれば、東北編から北海道編にそのまま移る初めての試みとなります。

ただし、実際に渡るかどうかは流れ次第です。目安となるのが、連休後半が始まる3日までに東北での花見を終えられるかどうかです。その日までに切り上げ、4日のフェリーで青森から函館に渡ることができれば、その日を含め道内に五日間滞在できます。しかしそこから一日でも遅れると、滞在が短くなるばかりか、函館、松前の見頃を逃してしまい、高い航送料を払ってまで行く理由が乏しくなります。
5日、6日になれば宿が空いてくるため、4日頃まで弘前に滞在するなら、そこから盛岡、仙台と南下しつつ帰るのが無難と考えています。弘前の桜が散っても、岩木山麓、小坂に八幡平など、遅くまで花見ができる場所はいくつかあり、少なくとも盛岡以北ならば連休後半も花見はできます。花見のことだけを考えれば、こちらの方がむしろよいのです。その一方で、桜を追って北海道へ渡るという夢には何物にも代えがたい価値があります。どちらをとるかについては最後まで悩むことになりそうです。

北海道はさておき、まずは弘前にいつ乗り込むかです。毎日写真付で更新される現地の開花情報を見る限り、全体的には少しずつ散り始めているように見え、明日、明後日あたりには本格的に散りそうな勢いです。そうすると連休後半では遅すぎる可能性が高く、直前の平日二日が勝負となります。しかるにその二日間のうち月曜の予報がよろしくありません。無情の雨が散り際をますます早める可能性を考えると、その前日、つまり日曜に駆け込む必要も出てくるでしょう。この場合、初日から仙台と盛岡に寄りつつひたすら北上して行き、最後は徹夜で走って翌朝に乗り込むという強行軍になります。
その一方で、去年初めて満開かつ快晴という状況を経験し、満開だから勝ち、散ったから負けとは一概にいえないことも分かりました。むしろ散り始めてからの方が弘前の真骨頂とさえ今は思っています。華麗な花吹雪、鮮やかな花筏、雨上がりに積もった花びらなども絵になるものです。北上する過程もまた花見の旅の楽しみだけに、あえて急がず月曜の晩までに着き、火曜の早朝から始めるのも一案と考えています。明日の晩まで状況を見極めてから決断するつもりです。
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