高校野球の地方大会はいよいよ大詰め、本日は過去四日間の試合結果を振り返ります。
・第36日(7/26)
27大会65試合の開催となり、7大会で代表が決まりました。中でも秀逸だったのは、市和歌山が智辯和歌山を下して予定調和を覆したことです。1対1で延長戦に入り、11回表に勝ち越されて万事休すかと思いきや、その裏に1点取り返して同点に追いつき、12回にサヨナラ勝ちという劇的な幕切れでした。予選皆勤記録を保持する島根の大社は惜しくも敗退したものの、これで痛み分けといったところでしょうか。
初戦と二戦目で冷汗をかいた静岡は、三戦目を大勝して8強に進出。大阪でも関大北陽、明星、上宮、大体大浪商、PL学園といった錚々たる強豪が揃って8強進出を果たしました。藩校を発祥とする山口の岩国は、春夏連続の甲子園出場に王手をかけ、同じく藩校を発祥とする小松は4強に進出しています。
その一方で、奇跡の快進撃を続けてきた上伊那農と高松桜井は準決勝でついに散りました。特に惜しかったのは、1点差でサヨナラ負けを喫した上伊那農です。しかし、高校野球界では全く無名の、しかし個人的には思い入れのある両校が、ここまで健闘したことについてはあらん限りの賛辞を送りたいと思います。両校のほか、この日は関西学院、興譲館、米子東といったところも同じく4強で姿を消し、愛知の伝統校明和も惜敗しました。
それにしても呆れたのは、この期に及んでまたしても不戦勝不戦敗が出たことです。これで今季六度目、うち五度までが不祥事を理由とした出場辞退です。単なる暴力沙汰ならまだしも、前回の浜田水産は恐喝、喫煙、窃盗などという破廉恥さで、今回の菊川南陵も、学校側が喫煙と暴力行為を把握しながらいずれも隠蔽していたという事案でした。不祥事もここまで来ると救いようがありません。
・第37日(7/27)
20大会34試合が戦われ、うち11試合が決勝戦と、地方大会最終盤を実感する一日でした。静岡は再び危なげなく勝って4強に進出。大阪ではPL学園対大体大浪商、関大北陽対明星という黄金カードが出現し、PLと関大北陽が4強に駒を進めています。
一方、このblog一押しの畝傍は準決勝で天理の前にあえなく散りました。同じく準決勝が戦われた徳島大会では池田が散り、同大会唯一の私立校生光学園も敗退。これにより、公立校無敗の記録は今年も守られました。
・第38日(7/28)
12大会18試合が戦われ、そのうち6試合が決勝戦でした。この日は終盤戦としては近年稀に見る話題が出現しました。愛媛で松山東と小松が揃って勝ち、藩校を発祥とする両校が決勝で相見えることになったのです。同じく藩校を発祥とする愛知の成章は16強で敗退したものの、岩国がこの日一足先に甲子園出場を決めたため、今季は藩校を発祥とする伝統校2校が甲子園の土を踏むことになります。また、南海杉浦の出身校、挙母改め豊田西は、逆転サヨナラで8強進出を決めました。
・第39日(7/29)
9大会15試合で、うち5試合が決勝戦。愛媛大会では、旧藩校同士の対決を小松が制し、見事初出場を決めました。そしてもう一つ取り上げなければならないのが東東京の二松学舎大付です。過去10度にわたり決勝戦で涙を呑んだこのチームが帝京との延長戦を制し、ついに全国大会初出場を果たしたのです。それにもかかわらず、小松の初出場に比べても特段の感慨が湧かないのは、地域性の希薄な都会のチームだからでしょう。とはいえ、同校のある九段といえば自宅の隣町であり、女子校を除けば最寄りの高校でもあります。全国大会では同校に義理立てする必要がありそうです。
この日を終えた時点で、開催中の大会は神奈川、静岡、愛知、大阪、長崎の5大会しかなく、愛知以外の各府県では本日決勝が戦われました。あとは愛知の決勝を明日に残すだけです。例によって往生際の悪さを発揮し、この際あと一日だけ続けて終わりにします。ただし、勝ち残っているチームの顔ぶれからして、今更試合結果を振り返ろうにも大した話題はありません。最後の最後は視点を変えて今大会を振り返る予定です。
★東東京大会決勝(7/29)
二松学舎大付5-4帝京(延長10回)
★長野大会準決勝(7/26)
上伊那農1-2x佐久長聖
★静岡大会
・4回戦(7/26)
富士東0-10x静岡
東海大翔洋不戦勝-不戦敗菊川南陵
・準々決勝(7/27)
掛川東0-3静岡
★愛知大会
・4回戦(7/26)
明和3-4刈谷工
・5回戦(7/28)
新城東7-8x豊田西
春日丘2-0成章
★大阪大会
・5回戦(7/26)
明星4-3岸和田産(延長10回)
初芝立命館5-12x上宮
関大北陽8-6大阪学芸
上宮太子4-7大体大浪商
日新0-7xPL学園
・準々決勝(7/27)
上宮1-5大阪桐蔭
大体大浪商1-9PL学園
関大北陽4-1明星
★兵庫大会準決勝(7/26)
三田松聖7-4関西学院(延長10回)
★奈良大会準決勝(7/27)
畝傍0-4天理
★和歌山大会決勝(7/26)
智辯和歌山2-3x市和歌山
★岡山大会準決勝(7/26)
興譲館1-5関西
★山口大会
・準決勝(7/26)
岩国2-1宇部鴻城
・決勝(7/28)
熊毛南1-2岩国
★鳥取大会準決勝(7/26)
米子東4-16鳥取城北
★島根大会決勝(7/26)
大社4-9開星
★徳島大会準決勝(7/27)
池田5-12x鳴門
鳴門渦潮5-3生光学園
★香川大会準決勝(7/26)
坂出商7-4高松桜井
★愛媛大会
・準々決勝(7/26)
新居浜商4-8小松
・準決勝(7/28)
東温2-3x松山東
小松9-2西条
・決勝(7/29)
松山東1-10小松
・第36日(7/26)
27大会65試合の開催となり、7大会で代表が決まりました。中でも秀逸だったのは、市和歌山が智辯和歌山を下して予定調和を覆したことです。1対1で延長戦に入り、11回表に勝ち越されて万事休すかと思いきや、その裏に1点取り返して同点に追いつき、12回にサヨナラ勝ちという劇的な幕切れでした。予選皆勤記録を保持する島根の大社は惜しくも敗退したものの、これで痛み分けといったところでしょうか。
初戦と二戦目で冷汗をかいた静岡は、三戦目を大勝して8強に進出。大阪でも関大北陽、明星、上宮、大体大浪商、PL学園といった錚々たる強豪が揃って8強進出を果たしました。藩校を発祥とする山口の岩国は、春夏連続の甲子園出場に王手をかけ、同じく藩校を発祥とする小松は4強に進出しています。
その一方で、奇跡の快進撃を続けてきた上伊那農と高松桜井は準決勝でついに散りました。特に惜しかったのは、1点差でサヨナラ負けを喫した上伊那農です。しかし、高校野球界では全く無名の、しかし個人的には思い入れのある両校が、ここまで健闘したことについてはあらん限りの賛辞を送りたいと思います。両校のほか、この日は関西学院、興譲館、米子東といったところも同じく4強で姿を消し、愛知の伝統校明和も惜敗しました。
それにしても呆れたのは、この期に及んでまたしても不戦勝不戦敗が出たことです。これで今季六度目、うち五度までが不祥事を理由とした出場辞退です。単なる暴力沙汰ならまだしも、前回の浜田水産は恐喝、喫煙、窃盗などという破廉恥さで、今回の菊川南陵も、学校側が喫煙と暴力行為を把握しながらいずれも隠蔽していたという事案でした。不祥事もここまで来ると救いようがありません。
・第37日(7/27)
20大会34試合が戦われ、うち11試合が決勝戦と、地方大会最終盤を実感する一日でした。静岡は再び危なげなく勝って4強に進出。大阪ではPL学園対大体大浪商、関大北陽対明星という黄金カードが出現し、PLと関大北陽が4強に駒を進めています。
一方、このblog一押しの畝傍は準決勝で天理の前にあえなく散りました。同じく準決勝が戦われた徳島大会では池田が散り、同大会唯一の私立校生光学園も敗退。これにより、公立校無敗の記録は今年も守られました。
・第38日(7/28)
12大会18試合が戦われ、そのうち6試合が決勝戦でした。この日は終盤戦としては近年稀に見る話題が出現しました。愛媛で松山東と小松が揃って勝ち、藩校を発祥とする両校が決勝で相見えることになったのです。同じく藩校を発祥とする愛知の成章は16強で敗退したものの、岩国がこの日一足先に甲子園出場を決めたため、今季は藩校を発祥とする伝統校2校が甲子園の土を踏むことになります。また、南海杉浦の出身校、挙母改め豊田西は、逆転サヨナラで8強進出を決めました。
・第39日(7/29)
9大会15試合で、うち5試合が決勝戦。愛媛大会では、旧藩校同士の対決を小松が制し、見事初出場を決めました。そしてもう一つ取り上げなければならないのが東東京の二松学舎大付です。過去10度にわたり決勝戦で涙を呑んだこのチームが帝京との延長戦を制し、ついに全国大会初出場を果たしたのです。それにもかかわらず、小松の初出場に比べても特段の感慨が湧かないのは、地域性の希薄な都会のチームだからでしょう。とはいえ、同校のある九段といえば自宅の隣町であり、女子校を除けば最寄りの高校でもあります。全国大会では同校に義理立てする必要がありそうです。
この日を終えた時点で、開催中の大会は神奈川、静岡、愛知、大阪、長崎の5大会しかなく、愛知以外の各府県では本日決勝が戦われました。あとは愛知の決勝を明日に残すだけです。例によって往生際の悪さを発揮し、この際あと一日だけ続けて終わりにします。ただし、勝ち残っているチームの顔ぶれからして、今更試合結果を振り返ろうにも大した話題はありません。最後の最後は視点を変えて今大会を振り返る予定です。
★東東京大会決勝(7/29)
二松学舎大付5-4帝京(延長10回)
★長野大会準決勝(7/26)
上伊那農1-2x佐久長聖
★静岡大会
・4回戦(7/26)
富士東0-10x静岡
東海大翔洋不戦勝-不戦敗菊川南陵
・準々決勝(7/27)
掛川東0-3静岡
★愛知大会
・4回戦(7/26)
明和3-4刈谷工
・5回戦(7/28)
新城東7-8x豊田西
春日丘2-0成章
★大阪大会
・5回戦(7/26)
明星4-3岸和田産(延長10回)
初芝立命館5-12x上宮
関大北陽8-6大阪学芸
上宮太子4-7大体大浪商
日新0-7xPL学園
・準々決勝(7/27)
上宮1-5大阪桐蔭
大体大浪商1-9PL学園
関大北陽4-1明星
★兵庫大会準決勝(7/26)
三田松聖7-4関西学院(延長10回)
★奈良大会準決勝(7/27)
畝傍0-4天理
★和歌山大会決勝(7/26)
智辯和歌山2-3x市和歌山
★岡山大会準決勝(7/26)
興譲館1-5関西
★山口大会
・準決勝(7/26)
岩国2-1宇部鴻城
・決勝(7/28)
熊毛南1-2岩国
★鳥取大会準決勝(7/26)
米子東4-16鳥取城北
★島根大会決勝(7/26)
大社4-9開星
★徳島大会準決勝(7/27)
池田5-12x鳴門
鳴門渦潮5-3生光学園
★香川大会準決勝(7/26)
坂出商7-4高松桜井
★愛媛大会
・準々決勝(7/26)
新居浜商4-8小松
・準決勝(7/28)
東温2-3x松山東
小松9-2西条
・決勝(7/29)
松山東1-10小松