日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2011(10)

2011-07-03 23:10:42 | 野球
7月最初の土曜日は南北北海道大会で最後まで残った2校が初戦に臨み、終幕前日にしてようやく全出場校が出揃いました。土曜休日限定の沖縄大会でも最後に残った糸満が登場し、このblogにおいて北と南の高校野球はこれにて完結と相成りました。これを引き継ぐかのように鹿児島大会が開幕し、南西諸島を股にかけた、北海道にも勝る壮大な戦いが今年も繰り広げられます。しかし、今年の地方大会は例年にないスローペースで、次の大会が開幕するのは一週間後、つまり今週の平日は鹿児島大会以外の試合がありません。昨年ならば福岡と東京がほぼ同時に開幕し、週の半ばからは関東地方でいくつかの大会が開かれたものです。指折り数えたわけではありませんが、今年の終幕は例年よりも少し先のことになるのでしょうか。

さて、北海道では北見、十勝、函館、室蘭の各地区で代表が決まり、一足先に決着した名寄と合わせて5地区で代表が揃いました。道内244チームのトリを飾ったのは、北北海道の霧多布と南北海道の小樽潮陵でした。前者は道内屈指のゆかしい地名として去年も取り上げており、また後者は旧制中学出自の、道内では3番目に長い歴史を誇る伝統校です。戦いの舞台が内地へ移るにつれて、「伝統校萌え」という毎年恒例の楽しみは格段に増して行くと予想されます。
昨日、一昨日にそれぞれ取り上げた遠軽と広尾は代表決定戦に勝って北大会に進出。この他、北見地区では女満別が、函館地区では知内が本大会への切符を勝ち取りました。女満別は、留辺蘂、美幌などと並ぶ北見地方の印象深い地名です。先の町村合併で「大空町」なる安直な名前に改変されてしまったこの土地ですが、女満別という心惹かれる字面と響きはこれからも末永く残ってもらいたいものです。青函トンネルの北海道側の出口にあたる知内は、演歌界の大御所を生んだ町としても知られます。人口わずか5千人の小さな町に建つこの高校は、17年前に一度限りの選抜出場を果たしています。当時としても人口6千人少々のこの町から甲子園出場校が出たのは、広尾の選手権出場と並ぶ北海道の高校野球史上に残る奇蹟でした。近年は夏のみの出場にとどまり、今回が4年ぶりの南大会出場ながら、5年前には4強に残った実績があり、今回の地区代表も決してまぐれではありません。これから半月の中休みを経て、野に育つ花のようなこれらのチームが、札幌、旭川など都会のチームが居並ぶ南北北海道大会で再び戦いに挑みます。ただし、中盤終盤の戦いはこのblogの守備範囲外です。勝っても負けても悔いのないよう、力の限りプレイしてもらいたいものです。健闘を祈ります…

振り返れば北海道の高校野球にどっぷり浸かった一週間でした。全国屈指のスケールを誇る鹿児島大会も、負けず劣らず見所満載ではあるものの、次の週末までは否応なしに鹿児島一色です。その話は次に回して、今日は北の大地に思いを巡らせながら眠りにつきます。おやすみなさいzzz

★北北海道大会(7/2)
・釧根地区2回戦
 武修館9-0霧多布
 羅臼1-11x釧路商
・空知地区3回戦
 芦別5-15x滝川西
 岩見沢東9-5砂川
 白樺学園2-1帯広農
・十勝地区代表決定戦
 帯広緑陽8-0清水
 広尾4-2帯広柏葉
・旭川地区2回戦
 旭川明成3-4x旭川大
 旭川実3-7旭川工
 旭川東2-3富良野緑峰
・北見地区代表決定戦
 遠軽10-2網走桂陽
 北見商0-7女満別
 北見柏陽9-6北見工

★南北海道大会(7/2)
・函館地区代表決定戦
 函館大有斗17-0江差
 七飯0-8函館中部
 函館商2-3知内
・室蘭地区代表決定戦
 室蘭大谷1-13苫小牧中央
 白老東0-9北海道栄
 駒大苫小牧4-1苫小牧東(延長13回)
・札幌地区3回戦
 札幌白陵2-9x恵庭北
 札幌啓北商2-6北海
 札幌新川6-7x札幌琴似工
・札幌地区代表決定戦
 札幌第一9-1立命館慶祥
 東海大四9-7札幌日大
・小樽地区2回戦
 小樽潮陵10-4蘭越
 小樽工5-1倶知安農

★鹿児島大会1回戦(7/2)
 出水工3-4x川薩清修館
 指宿2-0川内商工
 財部5-2古仁屋
 吹上1-8x鶴丸
 ラ・サール0-10x鹿児島情報

★沖縄大会2回戦(7/2)
 沖縄水産2-3知念
 那覇工3-7北中城
 美里工1-2x具志川
 南風原0-9興南
 具志川商0-9那覇
 名護6-1南部商
 宜野座1-3糸満
 北山4-13沖縄尚学
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