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通勤読書966 直木賞受賞作

「ファーストラヴ」島本 理生

初読みの作家さん。

女子アナを志す美人大学生はなぜ父親を刺し殺したのか、という話。

私には納得行かない判決で、
迦葉、もうちょっと頑張れよ!と思ったが
とても引き込まれた作品だった。

人が成長していく上で
親や周りの大人との関係は様々な価値観を決定づける。

虐待は人の心を打ちのめすものだと苦しかった。

環奈の母親の昭菜の事情も苦しいが、
母としての愛を娘に惜しみなくあげて欲しかった
この母親を救う人が
彼女の夫でなかったことが
さらなる悲劇の始まりという感じがした。

また本筋の女子大生による父親殺しと
並行して描かれる
臨床心理士の由紀と弁護士の義弟迦葉、
夫の我聞との関係が、
母娘の関係が
非常に興味深かった。

特に我聞と息子の正親の王子っぷりは
苦しい話の中のオアシスのようだった。
これがないと苦しすぎる。

ファーストラブというタイトルの意味は・・・
私なりには、
最初に受ける愛という風に考えた。
生まれて初めて受ける愛は
無償の愛・・であってほしい。

ファーストラヴ
島本 理生
文藝春秋

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