「君がいない夜のごはん」穂村弘
穂村氏の食エッセイ。
子ども頃の食べ物の話はとっても面白かったです。
スパゲッティはいつからパスタになったのでしょう。
シェイクを初めて飲んだときの驚きと喜び。
麦茶に砂糖は入れなかったけれど、夏の飲み物といえばカルピス。
ガラス瓶に入ったカルピスの原液は
少々ミステリアスでもあった。
きちんと混ぜないというのもとっても共感。
私は納豆をほとんど混ぜない。
付属のたれもからしも使わない。
お醤油をちょっとだけ。
お好み焼きはちゃんと混ぜるけど。
目玉焼きに何をかけるか、
しょうゆかソースか!っていうのがありましたが
私はこれは「塩」の一択です。
穂村氏が変に食通ぶらないところがとってもよかった。
自分では料理しないというのも。
好きな食べものは人それぞれだけど、
流行りという魔術に流される人も多いような気がします。
パクチーは好きだけど入れ放題なんて言われると
「そんなにいりません」と思ってしまいます。
高級食パンがいいと言われると
「わたしはもっと別の店でひそかに美味しいパン屋を知っているぜ!」と
思ってしまいます。
近頃の映える食べ物は食べにくそうだなと思うことが多いです。
面白いエッセイでした。
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