いやー。華麗で非情!男と女。金。ドロッドロ。なのにこれほどキュウウウンとするドラマって。本当によくできた脚本。ピタリはまったキャスティング。丁寧に撮られた美しい映像。やっぱりこの面白さ、一瞬たりとも見逃したくない。
で、で、で。ラストシーンでリールをハンマーで壊しながら壊れていく真海のなんともいえないあの顔、ええわあ。その後の愛梨との絡みでのエロティックな表情に悶絶。今なお真海さんの顔がアップになったままずっと脳内から抜けないんですけどオオオ。
2話までは原作と比較して書くことができたけれど、まだ岩波文庫全7巻中3巻目の私。ついにドラマに追い抜かれてしまった!原作から解き放たれた勢いで書いてしまうと、ドラマサブタイトルの華麗なる復讐の「華麗なる」って『華麗なるギャツビー』(The Great Gatsby)を匂わせていませんか。ナンテネ。
モンテ・クリスト・真海が魅せる優雅なワードローブ(市場での仕入れにあのコート!)。お屋敷で開くパーティー。パーティーの主催者は大変な資産家。しかもポッと出の成金男の素性を誰も知らない。男の方には逢いたい人がいる。殺人事件。そして、ゴルフ(いちおう)。ま、ギャツビーのほうは復讐ではないし、共通要素はそれぐらいだけど。真海がすみれをついじっと見入ってしまうシーンとか、あえて一人だけ来られなくした理由はいつか二人だけで逢うための細工? とか。そんなこと考えるとものすんごく切なくて、どうしても「華麗なるギャツビー」と結びつけたくなってしまった。
しかーし、無関係な場所での遭遇ならしかたないけど、関係者全員集合のパーティーなんだから真海の顔を見てピンと来なさい!特に入間は職業的にダイジョウブか?とツッコミを入れたくなる。
うーん、でも15年間の途中を全く見てないとそんなもんかな。素直で純真無垢な表情の暖と、目の前のハンパないゴージャス感をまとった男と。感覚的には、完全変態のサナギと成虫ぐらいの差かも。
話はドラマに戻って。3話でいろいろタネを蒔いたね、真海。夫婦関係、男女関係、親子関係、持病・・・。秘書の土屋が言った通り、おそらくすべての人物の過去を調べ尽くしたうえでの壮大な筋書があるんだろうね。ファリアの素晴しい講義の賜物だね! 3組の夫婦をパーティーに招待しておいて、絶対に来るという確信はあったのか。そこがすごいところで、南条にとってはシーカヤックで転覆した娘の命の恩人だし、神楽にとっては別荘を購入してくれた上得意客。入間にとってもアレルギー発作から妻を助けてくれた恩人という、有無を言わせない理由があった。入間はいったん辞退しようとしていたのに、招待状のオモテに書かれた住所を見ちゃったもんねー!そこ、手抜かり無い。
パーティーのシーンでは、南条の「はじめまして」にオヤッと反応し「こんにちは」と返す神楽のエヘラ笑いが可笑しかった。この危機感のなさで「幸雄」って思わず呼んじゃうし。神楽の妻と入間とが交わす「はじめまして」も不自然さプンプン。
そういえば今回、ちょっと狂気じみた演技をしていたのが二人、ディーンさんと稲森いずみさん。
まず、真海から。カヤック転覆を救出したお礼にと真海が南条の家へ。その去り際に外から南条家を眺めているその目がだんだん狂気を帯びてきて。おもむろに指を突っ込んだときはナ、ナニ?と恐ろしくなったけど、イッチャった目のまま吐いちゃった、すみれの手作りシフォンケーキを。口元をハンカチで拭うところもゾゾゾ。元妻すみれのことは今はもう裏切り者としか思っていないのか。それとも心では注意深くすみれに接近しつつも、気持ちとは裏腹に彼女に関わるものは体が自然に排除してしまうんだろうか。あるいは何かのコマンドが入ってるとか。愛と憎しみが同居したまま自分でも持て余しているのか。2回目のケーキは初めから食べようともしなかった・・・・・・。真海の気持ちを汲みながら、推し測りながら見るのが今後の楽しみ。
神楽の妻、留美の行動が不安定で、精神病んでる感がよく出ている。入間が「中途半端な」愛情を与えたおかげでこんなになっちゃったんだね。(夫は放置プレイ?)ゴルフしてない時にも「ファー!」って叫ぶ夫もヘンだし、夜な夜な自分のベッドを抜け出してアヤシイ交友を続ける留美。今後この夫婦にどんなことが降りかかるのか?
一発で殺傷するなんてラクな復讐はしない。
「殺すなんて簡単すぎる。本当の不幸がなんだかわかるか。壊すんだよ、大切なものすべて。」
おそらくディーン・フジオカ史上最もBPMが遅い台詞(当社比)の色っぽさ、おそろしさにゾクゾクゾク。
パーティーの出席者のみならず、周囲をいっぱい巻き込んでの大掛かりな展開・・・早く先を知りたい!
3話の段階で気になるのは、土屋が助けて電話ボックスに置き去りにした赤ん坊がいったい誰なのか、ということ。(まだ男の子か女の子か言っていないし、映像にはあったけど土屋は電話ボックスのことを深海には伝えていない。)
そして、すみれちゃん!ケーキを作っている時の鼻歌が、しんぱいないからね♪だったり 、INVITATION CARDをテーブルの上に置いて一人ベランダで星空を見つめてたり。ほんとは、ほんとはもう・・・???
ああ、このドラマだけ早く来週になってちょーだい。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(1)第一話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(番外編)第一話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(2)第一話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(3)第二話。
●モンテ・クリスト伯と「西の魔女が死んだ」。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(4)第二話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(5)第三話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(6)第三話。
●「モンテ・クリスト伯」原作・TVドラマ比較<人物>
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(7)第四話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(8)暖とすみれと音楽と。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(9)第五話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(10)第五話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(11)第六話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想番外編(12)第七話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(13)第七話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(14)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(15)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(16)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(17)最終回。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(18)最終回。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(19)最終回。
で、で、で。ラストシーンでリールをハンマーで壊しながら壊れていく真海のなんともいえないあの顔、ええわあ。その後の愛梨との絡みでのエロティックな表情に悶絶。今なお真海さんの顔がアップになったままずっと脳内から抜けないんですけどオオオ。
2話までは原作と比較して書くことができたけれど、まだ岩波文庫全7巻中3巻目の私。ついにドラマに追い抜かれてしまった!原作から解き放たれた勢いで書いてしまうと、ドラマサブタイトルの華麗なる復讐の「華麗なる」って『華麗なるギャツビー』(The Great Gatsby)を匂わせていませんか。ナンテネ。
モンテ・クリスト・真海が魅せる優雅なワードローブ(市場での仕入れにあのコート!)。お屋敷で開くパーティー。パーティーの主催者は大変な資産家。しかもポッと出の成金男の素性を誰も知らない。男の方には逢いたい人がいる。殺人事件。そして、ゴルフ(いちおう)。ま、ギャツビーのほうは復讐ではないし、共通要素はそれぐらいだけど。真海がすみれをついじっと見入ってしまうシーンとか、あえて一人だけ来られなくした理由はいつか二人だけで逢うための細工? とか。そんなこと考えるとものすんごく切なくて、どうしても「華麗なるギャツビー」と結びつけたくなってしまった。
しかーし、無関係な場所での遭遇ならしかたないけど、関係者全員集合のパーティーなんだから真海の顔を見てピンと来なさい!特に入間は職業的にダイジョウブか?とツッコミを入れたくなる。
うーん、でも15年間の途中を全く見てないとそんなもんかな。素直で純真無垢な表情の暖と、目の前のハンパないゴージャス感をまとった男と。感覚的には、完全変態のサナギと成虫ぐらいの差かも。
話はドラマに戻って。3話でいろいろタネを蒔いたね、真海。夫婦関係、男女関係、親子関係、持病・・・。秘書の土屋が言った通り、おそらくすべての人物の過去を調べ尽くしたうえでの壮大な筋書があるんだろうね。ファリアの素晴しい講義の賜物だね! 3組の夫婦をパーティーに招待しておいて、絶対に来るという確信はあったのか。そこがすごいところで、南条にとってはシーカヤックで転覆した娘の命の恩人だし、神楽にとっては別荘を購入してくれた上得意客。入間にとってもアレルギー発作から妻を助けてくれた恩人という、有無を言わせない理由があった。入間はいったん辞退しようとしていたのに、招待状のオモテに書かれた住所を見ちゃったもんねー!そこ、手抜かり無い。
パーティーのシーンでは、南条の「はじめまして」にオヤッと反応し「こんにちは」と返す神楽のエヘラ笑いが可笑しかった。この危機感のなさで「幸雄」って思わず呼んじゃうし。神楽の妻と入間とが交わす「はじめまして」も不自然さプンプン。
そういえば今回、ちょっと狂気じみた演技をしていたのが二人、ディーンさんと稲森いずみさん。
まず、真海から。カヤック転覆を救出したお礼にと真海が南条の家へ。その去り際に外から南条家を眺めているその目がだんだん狂気を帯びてきて。おもむろに指を突っ込んだときはナ、ナニ?と恐ろしくなったけど、イッチャった目のまま吐いちゃった、すみれの手作りシフォンケーキを。口元をハンカチで拭うところもゾゾゾ。元妻すみれのことは今はもう裏切り者としか思っていないのか。それとも心では注意深くすみれに接近しつつも、気持ちとは裏腹に彼女に関わるものは体が自然に排除してしまうんだろうか。あるいは何かのコマンドが入ってるとか。愛と憎しみが同居したまま自分でも持て余しているのか。2回目のケーキは初めから食べようともしなかった・・・・・・。真海の気持ちを汲みながら、推し測りながら見るのが今後の楽しみ。
神楽の妻、留美の行動が不安定で、精神病んでる感がよく出ている。入間が「中途半端な」愛情を与えたおかげでこんなになっちゃったんだね。(夫は放置プレイ?)ゴルフしてない時にも「ファー!」って叫ぶ夫もヘンだし、夜な夜な自分のベッドを抜け出してアヤシイ交友を続ける留美。今後この夫婦にどんなことが降りかかるのか?
一発で殺傷するなんてラクな復讐はしない。
「殺すなんて簡単すぎる。本当の不幸がなんだかわかるか。壊すんだよ、大切なものすべて。」
おそらくディーン・フジオカ史上最もBPMが遅い台詞(当社比)の色っぽさ、おそろしさにゾクゾクゾク。
パーティーの出席者のみならず、周囲をいっぱい巻き込んでの大掛かりな展開・・・早く先を知りたい!
3話の段階で気になるのは、土屋が助けて電話ボックスに置き去りにした赤ん坊がいったい誰なのか、ということ。(まだ男の子か女の子か言っていないし、映像にはあったけど土屋は電話ボックスのことを深海には伝えていない。)
そして、すみれちゃん!ケーキを作っている時の鼻歌が、しんぱいないからね♪だったり 、INVITATION CARDをテーブルの上に置いて一人ベランダで星空を見つめてたり。ほんとは、ほんとはもう・・・???
ああ、このドラマだけ早く来週になってちょーだい。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(1)第一話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(番外編)第一話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(2)第一話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(3)第二話。
●モンテ・クリスト伯と「西の魔女が死んだ」。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(4)第二話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(5)第三話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(6)第三話。
●「モンテ・クリスト伯」原作・TVドラマ比較<人物>
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(7)第四話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(8)暖とすみれと音楽と。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(9)第五話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(10)第五話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(11)第六話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想番外編(12)第七話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(13)第七話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(14)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(15)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(16)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(17)最終回。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(18)最終回。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(19)最終回。