星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

社寺・周辺散策メモ(12)2016年後半(更新中)

2016-01-05 | 散策・旅
重複回避また記録として、訪問したら記録するページ(11)。
記録優先!随時追記あり。

京都は★、奈良は●、その他は■

2016年
<7月>
10日
京都市美術館で「ダリ」展。
その後、祇園祭前祭の鉾建てを見て回った。長刀鉾、月鉾は見られず、
函谷鉾、鶏鉾のみだった。職人さんたちが釘を使わず、荒縄を使って
固定する「縄がらみ」という技法で組み立ててゆく。
鶏鉾の作業中で、寝かせた状態での鉾の長さを実感してみたり。

この日は祇園祭「前祭」の神輿洗という神事の日だった。
八坂神社から出発して四条大橋まで行き、神輿洗をして、再び八坂神社
にもどってゆく。その集団を南座付近で見学。
行きのかけ声は「ほいっと ほいっと」で、帰りは「よいやさーじゃ、よい
やさーじゃ」だった。遭遇したのは偶然。
山鉾巡行以外の神事は粛々と日々進行中なのだった。

17日
あべのハルカス美術館で「スター・ウォーズ展」。
古都散策ではないけれど・・・。

18日
■石山寺
本尊の如意輪観世音菩薩、33年に一度のご開帳。日本で唯一の勅風秘仏、
つまり天皇の命により封印された仏さまだそう。
境内にある天然記念物の硅灰石が特徴で、寺名の石山の由来になっている。

本堂内陣まで入って本尊の如意輪観音さまを拝観できた。思っていたより
はるかに大きく、存在感がすごくて驚いた。二臂の半跏像で足の指まで見
える。六臂の如意輪観音に見られるような法輪はなく、右手には蓮花を
持っている。如意輪観音にもいろいろな姿があることを知った。
当初のご本尊は消失し、この観音さまは二代目とのこと。
最初のご本尊の胎内仏4躯が見つかり、内陣の奥で公開中。3体が観世菩薩
(飛鳥時代2、天平時代1)で、残りの1体は如来立像(飛鳥時代)。
本堂には他に、御前立ち、平安時代の薬師如来なども。夕方になると本堂
の提灯に灯がともり風情が増す。いい雰囲気だ。

豊浄殿には以前、紫式部展の際に入ったので、今回は入らず。帰り際に
確認したところ、初代本尊の「御前立ち」が豊浄殿で見られるそうだ。
(「ほとけの誓ひ おもきいしやま」のポスターのふくよかな仏像。)
シマッタ!もう一度拝観することになるかもしれない。

月見亭の近くの多宝塔が美しい。中を覗いてみると本尊の大日如来坐像
が見えており、立て札には「快慶作」と書かれていた。ぎょろりとした
大きな玉眼で思い出したのが、円成寺の運慶作の大日如来。似ている!
運慶と快慶の二人の仏師のことが俄然気になりだした。

お寺を出て、茶丈藤村で和のスイーツを。
夕暮れ時の瀬田川の遊歩道を歩いていると、何組かのボートの練習風景
に遭遇。次々と現れては目の前でスピードを上げ、少し先で折り返しては
瀬田の唐橋の方に戻って行く。気温も下がり、風も出て、気持ちのいい
夕方の散歩コースだった。

23日
●元興寺
「ちょこっと関西 歴史たび 特別企画」7/1〜9/30より。
『本尊 厨子入智光曼荼羅(重要文化財)』
『元興寺極楽坊縁起絵巻(全二巻)全編』

拝観はたぶん3回目。国宝の本堂にある智光曼荼羅は複製で、宝物館に
あるのが重文の「厨子入智光曼荼羅」だった。いわゆる掛け軸ではなく、
板に描かれた極楽浄土の絵。ちなみに、曼荼羅絵の下方にある橋の上に
座している2人の僧は、智光と頼光とのこと。

他に禅室(国宝)。

●伝香寺
16時からの着せ替え法要。お堂の外から見せていただいた。

京都へ移動。
★祇園祭「後祭」宵山
地図を見ながら全部回った。
大船鉾の御神体は神功皇后。前方の竜がかっこよかった。

30日
★京都国立博物館の特集陳列「丹後の仏教美術」
めったに行けない場所だし、たとえ行けたとしても拝観できない貴重
な仏像、絵の数々。
京丹後市 縁城寺
・千手観音立像(頭に十一面はなく宝冠のみ) 
・阿弥陀如来立像(小さい。慶派仏師による来迎の様子)
・大日如来坐像(玉眼が綺麗)
宮津市 金剛心院
・宝生如来立像(重文・平安初期。お顔が黒く迫力を感じる。まるで
黒人女性ジャズシンガーみたい。手の先が後補のため薬師如来かも)
・地蔵菩薩立像(胎内に内臓あり。清涼寺のような感じ。)
宮津市 仏性寺
・阿弥陀如来立像(鎌倉時代)
宮津市 成相寺
・如意輪観音半跏思惟像(8世紀の鋳造仏。かなり小さい。)

「成相寺参詣曼荼羅」、鬼退治伝説の「等楽寺縁起絵巻」「斎明神
縁起絵巻」ほか。

久々に京都御苑のバッタが原に行ってみた。苑内で夕立に遭い雨宿り。
ゲリラ豪雨ではない。子供の頃のような夏らしい夕方。

<8月>
7日
★京都迎賓館

12日
■神戸の「海外移住と文化の交流センター」へ。
映像でブラジル移民の人のインタビューを見ながらウルウル。
この日、初めて館内で説明をしてもらった。移民の公的施設ができる
までは、現在の栄町のあたりに民間の宿泊施設があったようだ。
ブラジル移民のことを書いた石川達三の『蒼氓』が復刊されたとのこと。
移動読書の私は後日、中古の文庫本を購入した。
『蒼氓』の中に出てくる三ノ宮駅とは現在のJR元町駅のことだそうだ。

14日
和歌山へ。アッヂイ〜日!!
■道成寺
歌舞伎などの伝統芸能の舞台でよく見る鐘は、この道成寺にはなくて
現在は京都の妙満寺にある。妙満寺でそれを拝見した時、意外に小さい、
と感じた。(ちょうど傍らには18代目勘三郎さんが京都南座で京鹿子
娘道成寺を踊った時の写真が飾ってあったことも思い出した。)

国宝3点、重文11点、県指定文化財4点を擁する宝佛殿の仏像が素晴らしい。
縁起堂での名物は「絵解き説法」。安珍清姫の話を絵巻の絵を見ながら
たっぷり楽しく聞かせてもらえる。

■興国寺
虚無僧、尺八、醤油の発祥の寺。
鎌倉幕府三代将軍源実朝の菩提を弔うために家臣が建てたお寺、
外からなので遠いけれど、本堂の扉が開いているので仏像も拝観できた。
天狗堂には長さ2.4m、幅2.7mの巨大な天狗のお面がある。

■宇佐八幡神社
神社にお参りしてから海の方まで歩いてみたら、漁船が並んでいた。
暑い日にアツ〜イ和歌山が良かった。

21日
奈良散策と奈良国立博物館。
偶然だけど、忍性つながりの寺と展覧会だった。
■額安寺
聖徳太子が学舎として親しんだ熊凝精舎の地に建てられたお寺。
本堂のお厨子の中に、彩色が鮮やかに残っている十一面観音菩薩が。
ネットのブログ等で見ることのできる写真と違って頭上が布に隠れて
いなくて、全体がちゃんと見える形で拝観できる。撮影は禁止。
虚空蔵菩薩半跏像がもうおられないため、拝観料は100円だった。
販売されている仏像のハガキには虚空蔵菩薩も入っている。

忍性は額安寺で得度した。
忍性も拝んだであろう日本最古の虚空蔵菩薩半跏像は今はこの寺
にはなく、文化庁所蔵とのこと。この後に行った奈良国立博物館の
「忍性」展で最初に置かれている仏像がこの虚空蔵菩薩さまだった。
優しい表情のゆるやかな半跏像の姿が胸に刻まれた。
忍性が遺言で自分の遺骨を3カ寺に分骨させた骨蔵器が、博物館に
一堂に集まった。額安寺の薄緑の骨蔵器は昭和57年の五輪塔修復工事
の際に出土したものらしい。
鑑真和上の生涯を描いた「東征伝絵巻」がゆっくり見られて満足。
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