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ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

もうひとつの文字の意味

2009-09-15 21:14:44 | 日々随想
文字というのは 意味を伝えるだけじゃなくて
その形も たくさんのイメージを持っている
だからだろうか 字体には 凄く興味がある


まだ 自筆しかなかった時代
字が汚かった僕は それでも 
たくさんの字体で書いていた


中学時代だったろうか
横2ミリ 縦10ミリという 細長い字を書いており
やたらに ノートが節約できた記憶がある


大人になって その種類は減ったけれど
とりあえず メモする 草書になれなかった流字と
フォーマル用な 頑張った丁寧字と
一番好きな 自分らしい文字と


数字は 2種類
公用な文書には 分かりやすい数字
それ以外は 好きだったタイプライターっぽい数字


僕が持っていた タイプライターは
本当に 素敵な文字と数字の形をしていた
ちょっと不器用な間隔が また 素敵だった


ハングルでも タイプライターの文字は とても好き
パッチムという 下に入る子音があるから
それを 意識して作られた ハングル


韓国で いろんな人に 
タイプライターが欲しいと 言ってるのだが
誰も 持っていないし どこに売ってるかも 知らないらしい


パソコンの ハングルのフォントでも
タイプライター そのままのフォントは
まだ 手に入っていない


2003年に作った楽器には
自分の名前を ハングルで
レーザー彫刻してみた


あの文字は ちょっとだけ
タイプライターの ハングルを手本にして
自分の名前のバランスで デザインしたもの


そういえば 調律学校の講師をしていた頃
学生の 様々な自筆に いろんな感想を持ったっけ
とてもかわいい学生なのに 素晴らしい悪筆を見て
なんだか すごく騙された気分になったりもした


楽器を作る時 よく数字を書き入れる箇所がある
もし 僕が死んで 僕の楽器だけ 生きていて
後世の技術屋が 僕の字を見たら どう思うのかな
ああ もっと丁寧に書けばよかったな