我が家の家庭内序列
ダントツ第1位の妻
残りの第2位をモこ助と争う
そんなライバルのモこ助
頭の良さでは
めがねをかけ忘れたり
頻繁に忘れ物をする
ちょっと小太りの女の人
そう妻だが...
彼女といい勝負をする
モこ助をとてもかわいがる妻
だけど自分の部屋に
モこ助が入ることを嫌う
隙を見て時々入っても
すぐつまみだされる
掃除大臣を兼務してる爺
掃除機をかけようとすると
必ず
妻の部屋の前でスタンバイ
部屋を開けるや否や
飛び込んで
彼女のベッドに飛び上がり
毛づくろいのポーズ
すぐ丸くなって寝るモード
彼の頭のよさ
その機敏さに感心する
機敏さと言えば
モこ助の椅子取りは敵なし
爺がいすに座る直前に
すばやく座り込み
45度に傾けても
俺のいすだとばかりふんばって
譲ろうとしない
そんなモこ助だが
お前ホンマに猫なのか?
そう聞きたいときもある
大好きな出窓
テーブルから飛び上がるとき
なぜか失敗
醜態をさらすことがよくある
爺がトイレに行くと
必ずモこ助がやってきて
トイレの前のワゴンの上に
飛び上がり
なぜか上から爺を見下ろす
示威行為かもしれない
そんなモこ助
本日衝撃的シーンを見てしまった
いつものように
爺がトイレをしていると
のそのそとモこ助が出てきて
ワゴンに飛び上がろうとした
そういつものように
それからの彼の顔や
それから起こった事
特等席に座って見てた
爺の頭に深く刻み込まれた
スローモーションのように
一生忘れないだろう
彼の誤算は
ワゴンの上の単行本
爺が持ち込んだ本を
たまたま置いていた
ふわりと華麗なジャンプ
いつものように
ワゴンの上に着地する寸前
彼の目に映った単行本
なにこれ?
ちょっと驚いた顔
着地しようか
やめようか
だが時間は待ってくれない
戸惑いながら体制が崩れ
どすんと転落
もう一度言う
ホンマお前は猫なのか?
こんなヤツがライバルなのか
そんな憤りも
彼のこんな寝顔を見れば
消えてしまう