はじめはピンとこなくても、聴きこむほどに味わいをます、そんないわゆるスルメ系なアルバムというのがある。そして、後々だいじな一枚になったりするのも、たいていはそういうアルバムだったりする。
ノルウェーのジャズピアニスト、ダグ・アルネセンのトリオによるこのCDは、ぼくにとって、まさにそんなスルメな一枚である。おしえてくれたSクンによると、アルネセンは寡作ながら「通好み」なピアニストであるとのこと。しかもこのアルバムでは全曲をかれが書き下ろしていて、メロディーメーカーとしてのその非凡な才能も発揮している。ミネラルウォーターにたとえれば、けっこう硬度が高い感じ。さらりとしているようにみせかけておいて、喉元でグビリと主張してくる。ラーシュ・ヤンソンしかり、抒情的でありながらも甘々にはならない、その《節度》こそが北欧のクールネスであるかもしれない(個人的な好みからすると、ドラムスがもうちょっとおとなしくしていてくれるといいのだけど)。
キース・ジャレットの『The Melody At Night,With You』にもつうじるラストのピアノ・ソロ「Til Jens」は、しんしんと降りつもるその冬はじめての雪のようなうつくしさ。
ノルウェーのジャズピアニスト、ダグ・アルネセンのトリオによるこのCDは、ぼくにとって、まさにそんなスルメな一枚である。おしえてくれたSクンによると、アルネセンは寡作ながら「通好み」なピアニストであるとのこと。しかもこのアルバムでは全曲をかれが書き下ろしていて、メロディーメーカーとしてのその非凡な才能も発揮している。ミネラルウォーターにたとえれば、けっこう硬度が高い感じ。さらりとしているようにみせかけておいて、喉元でグビリと主張してくる。ラーシュ・ヤンソンしかり、抒情的でありながらも甘々にはならない、その《節度》こそが北欧のクールネスであるかもしれない(個人的な好みからすると、ドラムスがもうちょっとおとなしくしていてくれるといいのだけど)。
キース・ジャレットの『The Melody At Night,With You』にもつうじるラストのピアノ・ソロ「Til Jens」は、しんしんと降りつもるその冬はじめての雪のようなうつくしさ。