平成17年3月18日午後の検査は一時から始まった。心理検査は、Y先生がするのではない。専門職の女性が近づきがたい雰囲気を持って私の顔を見つめた。見つめたままであったので私も黙ったその先生の顔を見つめた。小さな黒子が耳の下にある。「では検査を始めます。この検査はいくつもの質問に答えていただいて最後に総合的は判断をするものです。四十分位でしょう。では始めましょう」というと机の上に問題集のような紙を広げ . . . 本文を読む
平成17年3月18日今日の検査はSPECT脳血流シンチグラフィーと心理検査の二種類の検査が行なわれる。それがどんなものであるのか私には分からなかった。検査室は地下一階にあってエレベーターで下りた。
「RI検査室」と書かれた緑色の標識がある部屋に案内された。大きな機械が私の前にどんと座っている。初めて見る機械だ。「お願いします」と看護師が言いながらカルテを技師に渡した。笙子はドアの外の椅子で待 . . . 本文を読む
平成17年3月16日の続き「ではM先生からの依頼による精密検査をいたしましょう」とY先生は言うとパソコンを覗き込んで検査室の空き具合を確認し「検査の日を決めましょう」と私の顔を見た。検査は機械の都合によって二日に分かれて行なわれることになった。又検査結果を知らされる日も決まり今日はこれまでにしましょうというと先生は立ち上がった。背丈の高い先生であることに気がついた。私たちはお礼を言いながら頭を . . . 本文を読む