柴田 トヨさん。
1911年生まれ。
2010年3月に処女特集「くじけないで」を出版されたとのことですから
作家デビューは99歳
2011年(平成23年)9月に満100歳を迎えたことを記念して
第2詩集『百歳』を出版。
巻頭に産経新聞の『朝の詩(うた)』の選者だった新川和江さんが
デビュー前の常連投稿者の一人である柴田トヨさんの詩が
投稿されてきて一番に読める特権が嬉しいと書かれていました。
その中にこんな詩があります。
<被災地のあなたに> 柴田トヨ
最愛の人を失い
大切なものを流され
あなたの悲しみは
計り知れません
でも 生きていれば
きっと いい事はあります
お願いです
あなたの心だけは
流されないで
不幸の津波には
負けないで
<被災者の皆様に> 柴田トヨ
あぁ なんという
ことでしょう
テレビを見ながら
唯(ただ) 手をあわすばかりです
皆様の心の中は
今も余震がきて
傷痕(きずあと)がさらに
深くなっていると思います
その傷痕に
薬を塗ってあげたい
人間誰しもの気持ちです
私もできることは
ないだろうか? 考えます
もうすぐ百歳になる私
天国に行く日も
近いでしょう
その時は 日射(ひざ)しとなり
そよ風になって
皆様を応援します
これから 辛い日々が
続くでしょうが
朝はかならず やってきます
くじけないで!
2013年1月20日に残念ながら101歳で亡くなられてしまいましたが
最近になってこちらの詩集に出会うことができました。
100歳だからこそと感じる説得力のある言葉ですね。
そんなふうに年齢を重ねてゆきたいものです。
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