゜・*:.。. ☆ The Little Prince with Mirei ☆ .。.:*・゜

英語教師のママが綴るDWEの英語育児日記
~ゆーくん&あやちゃんの成長記録とママの心に残った出来事を綴ります♪~

日本語字幕の楽しみ方 ~映画で使われている英語のニュアンスを伝えるための国語力~

2015-03-07 | 英語教育
ゆーくん、2歳 11か月 13日
あやちゃん、生後 10か月 10日
DWE歴は、2年 4か月 2日になりました
   
私は、大学時代に、
「洋画の日本語字幕における翻訳の壁」 というテーマを扱ったゼミに在籍していたこともあり、
大学時代の英語学習に、「洋画」を取り入れていましたし、「日本語字幕」 を分析することが大好きでした
 (何気なく映画鑑賞しているとき、今でもその癖が出ることがあります

今回は、「映画で使われている英語のニュアンスを伝えるための国語力」 について
記事にしてみたいと思います
   
洋画を日本語字幕で見ていて――

 「何だか、役者さんの口調と字幕に壁を感じるなぁ」
 「このセリフ、私ならどんな字幕にするかなぁ???」


と考えたことはありませんか?


私は、プロの翻訳家ではありませんが、
こういったことを突き詰めて考えてみることは、
「自分の英語力・国語力の両方を高める鍵になりそうだ」 と思ったのです



まず、「日本語字幕」についてですが――

  「日本語字幕」には、字数制限があります

  「1秒4文字」 が、現在の字幕翻訳のスタンダードのようです。

  1行に書ける文字数は、「縦字幕」か「横字幕」かで文字数が異なります。
  「縦字幕」なら 通常 1行あたり10~11字×2行 で 20~22字まで、
  「横字幕」なら 通常 1行13~14字×2行 で 26~28字までが原則です。


つまり、どんなに早口で長いセリフであったとしても、
日本語字幕にする際には、30文字以内 にするのが絶対条件
なのです

この限られた文字数で、「英語のニュアンスを伝える日本語字幕」を製作するのは
至難の業ですし、高い英語力・高い日本語力が求められることが分かります



登場人物の性格・口調・職業・立場によって、使われる言葉は変わりますし、
育った環境によっても、使われる言葉は変わります。

高い教養がある人物なのか、教育が充分に受けられなかった人物なのか――
話されている英語が、「アメリカ英語」なのか「イギリス英語」なのか
「オーストラリア英語」なのか「黒人英語」なのか――

これについても、日本語字幕に影響してきて然りなのです



「役割語」 という概念なのですが――

   一人称の呼称をどう字幕で表記するか

        / わたし / あたし / わたくし
        / ぼく / ボク
       俺 / おれ / オレ
       おいら / オイラ
       わし / ワシ


 代表的なものを挙げてみましたが、表記の仕方で、登場人物のイメージが左右されます。
 たとえ 同じ音でも、漢字表記・平仮名表記・片仮名表記で、イメージが変わります。
 そういった意味で、日本語は、とても繊細な言語だと思います。



   登場人物の言葉遣い・方言をどうするか

  日本語の世界で、「田舎者」 を示すための役割語は 「東北弁の一人称と語尾」 に担われてきました。
 「おら」とか「~だべ」といったものです。

  これが洋画の日本語字幕になると――
 舞台がアメリカであれば、「黒人訛り」、「南部訛り」、「テキサス訛り」などの英語になり、
 イギリスであれば、「スコットランド訛り」、「ウェールズ訛り」の英語を用いる例が多く、
 子音の脱落や母音の変化で示されます。

 イギリス風な言い回しで「上流階級」を示したり、文法を間違えさせて「無教養」を示したり、
 「日本人」を描くときに、冠詞を落とした話し方をわざとさせたりと、
 様々な手法を駆使して「その人物らしさ」を演出しているわけですから、
 それを「日本語字幕」に反映させるのは、翻訳者の腕の見せ所なのです。



こういったことを考えながら、「日本語字幕」を見ると、また違った楽しみ方ができます


「英語を英語で理解できるレベル」の英語学習者 の方で、
私のように、

 自分が理解した英語の内容を、そのニュアンスまで
 限られた文字数で日本語で伝える


といったことに興味を持たれたら、

   日本語字幕なしで、まず作品を見てみる
   日本語字幕なしで作品を再度鑑賞して、自分ならどんな日本語字幕にするか考える
   プロが翻訳した日本語字幕と、自分の日本語字幕を比較してみる


という作業がオススメです


「英語の長文を日本語で要約する力」 にもなりますし、何より、楽しいです


 「プロの翻訳家は違うなぁ」
 「この部分は、私もイケてるんじゃないかなぁ」


こういった実感は、(私の場合ですが) 英語学習の原動力になりました


何も、洋画にこだわることはありません
海外ドラマでも同じように楽しむことができます


そして――

DWEの 「卒業課題」 として掲げられている

 "The Mystery of the Missing Peanuts"
 "The Sorcerer's Apprentice"


という 2編のストーリーの DVD映像を、
英語がわからない子どもたちのために、
オリジナルの「日本語字幕」をつけるとしたら――
という視点でとらえると、
元・DWEキッズが、久々に DWEを楽しむきっかけになるかもしれません
「英語力」はもちろん、自分の「国語力」と向き合う場になります
   
今回は、「日本語字幕の楽しみ方」という娯楽性が高い記事でしたが、
次回は、私が実践した 「英語学習」 として 「映画」 を取り入れる方法 について記事にしたいと思います






最後まで読んでくださり、ありがとうございました
 にほんブログ村 英語ブログ DWEへにほんブログ村 英語ブログ 親子英語へ

PVアクセスランキング にほんブログ村

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。