年金改ざん100万件超か、厚労相「大幅増の可能性」
舛添厚生労働相は3日の閣議後の記者会見で、厚生年金の記録改ざん問題に関連し、これまで改ざんの疑いが濃厚としていた6万9000件以外にも、改ざんの疑いのある記録の件数が大幅に増えるとの見通しを明らかにした。
総数は
100万件超となる可能性が出てきた。
厚労相はこれまで、社会保険庁のオンラインシステムで管理されている1億5000万件のうち、〈1〉
加入者の月収の記録である「標準報酬月額」(9万8000円~62万円まで30等級で示す)を引き下げる処理と、加入者を年金制度から脱退させる処理が、同日かその翌日に行われている〈2〉
標準報酬月額が5等級以上引き下げられている(5等級引き下げの場合、最大15万円引き下げ)〈3〉
6か月以上さかのぼって後から標準報酬月額が引き下げられている――の3条件すべてに該当する6万9000件が改ざんの疑いが濃いと説明してきた。
しかし、
厚労相は3日の記者会見で、「三つの条件全部を満たさなくても、改ざんの可能性はある」と明言し、それぞれに該当する件数が、〈1〉15万6000件〈2〉75万件〈3〉53万3000件――あったことを明らかにした。延べ143万9000件になる計算だ。社保庁が公表した3条件すべてに当てはまる6万9000件と、社保庁が「件数は把握していない」とする2条件に当てはまる重複分を差し引く必要があるが、100万件超の記録改ざんが行われた可能性がある。
厚労相は今後の対応策として、厚労省のホームページを利用し、社保庁職員や事業主らから、改ざんに関する情報提供も求めることを明らかにした。改ざんによる被害者の救済に関しては、今月中旬以降、記録の改ざんが濃厚な年金受給者約2万人について、社会保険事務所職員が戸別訪問して、記録確認を行うとしている。また、来年4月以降に、現役の加入者についても、標準報酬月額を記載した「ねんきん定期便」を送付し、確認を求める。
厚生年金記録改ざんは事業主にとって、本来納めるべき保険料が安くなり負担が軽くなるため、経営難などの際に行われる事例が指摘されている。一方、社会保険事務所は、滞納してきた事業所が記録改ざんによる保険料負担軽減によって保険料を納めることになれば、滞納額が減り、徴収成績を高く見せかけることができるため、職員が事業主に改ざんを指導していたとの証言もある。
(2008年10月3日13時47分 読売新聞)
悪質や最もありそうな事項から確認するのは、良いかもしれませんが、いつになったら全データの修復が完了するのでしょう?
次の3条件すべてに該当するものが改竄(かいざん)の疑いが濃いというのは、納得できません。(条件を緩めたら、疑いが薄くなるのか?)
〈1〉「標準報酬月額」を引き下げる処理と、加入者を年金制度から脱退させる処理が、同日かその翌日に行われている
〈2〉標準報酬月額が5等級以上引き下げられている
〈3〉6か月以上さかのぼって後から標準報酬月額が引き下げられている
また、上の3条件のいずれかをみたす改竄で、十分というのも納得できません。
はっきり言って、改竄データを100%回復することは不可能でしょう。
いっそ、社会保険庁・厚生労働省の調査だけに頼らず、社会保険庁を犯罪捜査すべきではないでしょうか。
そして、社会保険庁とその業務を行ってきた全職員と元職員に、改竄した報いを補償してもらいましょう。(解雇し、彼らの年金を改竄された人々に使用するくらいをやってもらいたいくらいです。金額が不足していたら、賠償もしてもらいたい。)
社会保険庁や、その業務を移管する組織も廃止してしまった方が良いのではないでしょうか。
銀行くらいの管理が出来ないような状態で、同じような運用をしても、再び改竄し放題になってしまいます。
なお、社会保険庁には、民主党の支持団体である自治労の人もいるそうですが、民主党には責任が無いかのような政府の追求には、大いに疑問です。