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Colors of Breath

★オリジナルソング・絵・詩・写真・猫・心ブログ('07.11.4開始)★『Breath』音楽活動('11.9.4開始)

COLORSも17年目。

◆私のオリジナルソングを公開しています。(ヘッドホンorイヤホン推奨)◆世界に於ける日本の役割は原発技術を広めることではなく、自然エネルギーの活用技術を広め世界を牽引することじゃないのかと思う。◆イジメとジサツと…イジメがなければその子がジサツしない可能性は?限りなく100%に近いと思う。

夕焼けを掴まえたくて…

2009-10-15 22:33:22 | 9.詩(写真&絵)






夕焼けを掴まえたくて…



すっかり取り込むのを忘れた洗濯物
時計はもう既に夕刻を告げてる
慌てた私の動作にするりと対流する
冷たくなり始めた外の空気が滑り込む

ふと見上げた頭の上は薄紅色の無数の羽根
緩やかな流線型を描いて羽ばたく
まるでフラミンゴの群れ

取り込みかけの洗濯物は途中のまま
無造作に部屋に放り込んだ
愛用の小さなカメラをポケットに押し込んで
茜の空を追いかけた

地平を遮るマンションの向うに沈んでいく太陽
お願いだからまだ沈まないでって
ずっと繰り返し唱えながら追いかけた

太陽は鮮やかに染まった空も吸い込んで
はやる私にお構いなしに色褪せていく
あと10分早くこの空に気付いてたなら
悔しい気持ちに舌打ち

私が今まで見た中できっと一番美しかっただろう
やっと掴まえた数パーセントの夕焼けでさえ
これほど美しいのだから

どうかまた会えますようにと呟きながら
やっぱり惜しさは拭いきれなくて
駄々を捏ねる子供を宥めるみたいに
諦めの悪い私がリピートしてる

見上げる夕闇にぽつりと星明り
わくわくすればするほど夕焼け狩りは
ちょっぴり寂しいなって…思った
私の影も闇に飲み込まれて行って
ちょっぴり寂しいなって…思った

 



 

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海から昇る空の下、海の匂いの風になって

2009-08-20 22:33:08 | 9.詩(写真&絵)


 


 
海から昇る空の下、海の匂いの風になって



13から16日くらいの明け方までは観られるという
ペルセウス座流星群を期待して
夜明け前の夜空を毎日気にしてた

霞がかかったような一面雲に覆われた空
連夜星はたったひとつも見えなくて
力の抜けた溜息が無意識に漏れる

何かすてきなことを探さなきゃって
どうしようもなく息がつまりそうだったんだ

久しぶりに堤防に足を運んだ
ヒトツマミの世界をチープな釣竿と一緒に携えて
少しずつ青味を帯びて海を照らしながら
海から昇っていく空を仰ぎ見た

動き出した明け方の風を
心地好く羽織りながら釣り糸を垂らす
見え隠れするウキにハッとし
アタリの感触に心が躍る

蒸発した気力を引き寄せるみたいに
ただ静かに空気になって何度も繰り返す
ただ静かに海の匂いの風になって
ただ何度も何度も繰り返す

 

 

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君を包んであげたい

2009-06-28 07:23:07 | 9.詩(写真&絵)






君を包んであげたい



薄明かりがそこに見えるのに
虚無を掴むばかりで届かない
闇に縫い付けられた影
もがきながらきみが泣いてる

ぼくはきみの痛みを少し知っているだろう
ぼくの中に突き刺さってる記憶の棘が呟く
チクリと疼く毎に甦って鼓動と重なり
波のようなモールス信号が繰り返される

指さえ触れることのないきみとぼくの現実
繋がることのないきみとぼくの現実
形に出来ない危うい願いだとしても
この腕が千切れるほど限りまで伸ばして
きみを包み込んであげたい

縛り付けられたその場所から
きみを解き放つことができるなら
ぼくはこの腕が千切れるほど限りまで伸ばして
きみを包み込んであげたい

それが生きることに無意味な非現実で
叶わない未来に存在するとしても
ぼくはこの腕が千切れるほど限りまで伸ばして
きみを包み込んであげたい



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きみの心に届くよう…

2009-06-24 22:00:03 | 9.詩(写真&絵)







きみの心に届くよう…



 きみの心に届くよう
ぼくは精一杯思いの手を伸ばす

ぼくの存在の意味を
きみに重ねる

きみの存在の意味は
ぼくの手の届かないずっと遠くにあっても

 きみがいるから
ぼくはぼくの存在の意味を
きみに重ねる

それはぼくにとって
とても儚いけれど大切な確認なんだ

生きてるっていう
とても儚いけれど大切な確認なんだ




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水無月の頃

2009-06-19 23:35:30 | 9.詩(写真&絵)



 


水無月の頃


切ない思い出ばかりなのに
それを抱きしめないと
 生きて行けないってキミは知ってる

雨音と一緒にしとしとと
心の中に止め処なく滲みこんで来る
所在なく儚い自分と向き合う

傘の先でけちらしても
何事もなかったように小さく弾け続ける
水溜りに映る景色…

胸が詰る息苦しさと背中合わせの
形のないキミと一緒に
途切れることのない雨粒のように
愛情らしき(そういうことにしておく…)
懐かしさに押されて
いつも流されていくばかりで…

無理矢理前へ進むみたいに
水無月の頃がやって来ては
ただ掻き乱して通り過ぎていく

窓から見る景色は
紫陽花がいつも青く揺れていたんだ

そんな水無月の記憶…

 

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流れる

2009-06-11 22:34:36 | 9.詩(写真&絵)






流れる



ふと気付くと
何事もなかったように
黙々と滔々(とうとう)と流れている

立ち止まることのない季節 

 君はただ静かに佇み
その銀色の身体に
日々に移ろう空を映す

フワフワと風に揺れる
白いハナミズキの向う…

いつかの過去も
いつかの未来も
君は僕の中で息を潜めている
コトバにしてはいけない
静かな感情に似ているから

君を見つめていると
生きてきた愛しさと裏腹に
僕はどうしようもなく苦しくて…





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紫陽花色の雨

2009-06-05 23:06:45 | 9.詩(写真&絵)







紫陽花色の雨



紫陽花色の雨に紛れて
君が消えた

脱ぎ置いたコートに絡みつく
呟いたコトバの匂い…

見えない足跡を辿るように
君の行方を探す

歩み寄れない小さな擦れ違いは
互いの聖域に神様が引いた境界線で

暗黙の合意によって張り巡らした
弱さを隠す為の拒絶という防衛手段だろうか

無造作に切り取られた空間に
ぽつりと取り残された僕は

紫陽花色の雨に似た君が
この心にしとしとと沁みて来るから
ただ抱き締めるしかなくて…

 寂しい僕が泣き叫ばないように
ただ抱き締めるしかなくて…

紫陽花色の雨に
君を待つだけ…

 



 

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朝の呼吸

2009-06-01 07:31:16 | 9.詩(写真&絵)






朝の呼吸
 

鎮まりの側に寄り添う
確かに近付いてくる夜明け

僕は息を潜めて 
併せた両手の中に
今ある僕の幸せをこっそりしまう

 一瞬忘れていた息を
冷たい空気にふっと吐き出すと

暖かくて……

僕は生きてるよ

ここにいるよ


そんな小さな確認だったりする

朝の呼吸…

 


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ミノムシ

2009-05-11 22:30:34 | 9.詩(写真&絵)





この身を護るものだった

喧騒という雑音を遮断するつもりが
いつの間にか耳を塞ぐ都合のいい道具で…

何かの理由を探しては弱さを覆い隠して
ずっとしがみ付いていただけだった






一時は暖かな優しさであったとしても
それは永遠な筈などなくて…
永遠であってはいけなくて…

もう歩き出さなくてはいけなくて…





空が動いている
僕の中のエネルギーが動いている
僕は目を覚ました

だから…

出る!


 



思考が歩き始めると勝手に行き先を変えるから困るんだ
そんなことを考えながら思い出したこと

子供の頃ミノムシの見る夢を想像した
ミノムシの蓑の中は四次元空間に繋がっていて
彼らは時折り姿を変えて私の世界を自由往来してる
命は皆どこかで繋がっているんだろう
時空を順に渡りながら私もミノムシだったことあるのかななんて
ずっと何回分も生まれることを繰り返す前
分かりそうで分からなそうで
何か意味がありそうでもそれが何を意味しているのか…
お母さんの体内の感覚は
もっとその前のミノムシだった頃の感覚
小さく篭るとほっとするのはその名残りなのかな



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最後のさくら(ポエム)

2009-04-25 17:58:17 | 9.詩(写真&絵)


 



 最後のさくら


桜の舞う遊歩道をきみと歩く
木洩れ日と枝影がクルクルと
僕らの上を通り過ぎていく

きみが言おうとしてること
少し後回しにして
この道が途切れる所まで…

時の流れにけじめを委ねるみたいに
きみの呼吸に合わせてぼくは黙り込む
少しずるいよね ごめん…

たった今ほんの小さな幸せを
最後の言葉をきみに告げるための
勇気にしてもいいかな

舞い散る薄紅色の花びらが囁く
さよならも一緒に抱きかかえて舞い降りる

ぼくのさよならも一緒に抱きかかえて
消えるように息を止めて舞い降りる…
影になって行く…

またいつか生まれ変わっても
やっぱりきみに会いたいぼくは
届かない見守るだけの未来でも
性懲りもなく幸せだと思ってる気がして…

薄紅色にぼんやりと染まるうち
はらりと袖に止まる柔らかなひとひら…
漠然と見えてきたのは…

うん大丈夫…
大切なのはきみを好きだという気持ち

大切なのは…
きみを好きだというぼくの気持ち

きみが幸せであるためのぼくの気持ち


きみの未来とぼくの未来
時々同じ光を掴みながら舞い散る花びら…
降り立つ先はきみの姿の見えない場所

それほど長くない遊歩道を
ゆっくりと踏み締めながら歩く

分かったこと…それは
ぼくの好きなきみを幸せにするのは
ぼくではないということ…

明瞭になる事実を受け容れる儀式のように
数えられっこない靴先の花びらを
ぼくは必死に数える

 この道の先でそれぞれの未来に続く
はじまりというさよならを
最後の桜と一緒にこの道の終わりで
きみを送る声にするために…

 



以前写真カテゴリーでアップした詩です 。
いつもご訪問&応援ありがとうございます。

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ステップ

2009-04-14 20:01:54 | 9.詩(写真&絵)







ステップ



いろんなものに背中を押されて
いつの間にか一歩踏み出してた

堆積した不安にバイオリズムは正直で
奮起すればするほど答えは空回りのストレス
意識は堂々巡りの迷路の一角に停滞してた
何度足踏みしてもそれはただの地団駄で…

足下にしっかりとへばり付く不安
長い影になってどこまでも付いて来る
明るみに曝されればさらにくっきりと
一瞬希望に輝く未来の眩しさに立ち眩み
ふと振り返るとそれは何層もの薄皮のような影…

溜息になって…
溜息になって…
溜息になって…
空気が抜けて…

もう進めないって思ってた
ぼろぼろのシューズを見て
もう進めないって思ってたんだ

夕暮れをとぼとぼと迷う
ほとぼりが冷めた訳ではないけれど
そっと顔を上げてみた

いろんなものに背中を押されて
いつの間にか一歩踏み出してた

辿り着く過程が大切なステップ?
たくさんのものに支えられた新しいステップ

だからありがとうって思った

きっと前へ進める





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