Mamiのひとりごと

楽しいことも、悲しいことも。

子供に親のがんをどう伝えるか・・・

2008-07-20 | 私のつぶやき
昨日は乳がんのセルフサポートグループ「VOL-NET」のフォーラムへ参加してきました。

テーマは「子どもに親のがんをどう伝え、どう支えるか~」
米国の代表的ながん病院であるM.D.アンダーソンのマーサ・アッシェンブレナーさんの講演や、パネルディスカッションがありました。

2005年に私がM.D.アンダーソンを訪ねたときから、私の中でも大きなテーマのひとつでした。
それは私が再婚して、7歳の時にママを亡くした義息子のDaiと同居することになったのも、大きなきっかけのひとつでした。

弟のShinが移植をして3年目でしたが、Daiと話していて、ふと、弟の闘病時に彼の子ども達(当時は中学生小学生)へ、パパの病気について、誰かがキチンと話してあげたことがあったのだろうか?…って思ったのです。



日本の、いえ、世界の多くの病院は、病棟へ子どもがお見舞いに来ることを拒みます。感染が心配な疾患の場合はなおさらですが、感染が心配な患者さんほど“いのちに関わる疾病”だったりするのではないでしょうか。

家族の誰かが、なぜ病院へ入院したのか、今どのようなことが起きているのか…
子どもだって知りたい!そう思っているに違いありません。でも、多くの場合が、その子ども達への適切な対処まで考える余裕がなかったり、“子どもに真実を話さないことが子どもを守ること”だと考えてしまうようです。

子どもだって知る権利があるし(もちろん知らない権利もあるでしょうが)、愛する子どもだからこそ、親は「あなたへ嘘をつかずに伝えたいと思っている」という姿勢を示すのは大切なのではないか…。そうするほうが関係が良くなるとさえ思います。

自分でも認めたくない状況(自分が癌になってしまったという状況)で、病気について、子どもへ向き合って話せないとおもったとしても、自分に分からないことは、そのまま素直に「私にも、まだ分からない」と伝えてもいいと思います。


子どもは「本当のことを家族と共有している」と思えることが、大きな安心につながり、家族を信頼することを学びます。

大好きな家族のことですもの、どんなに上手に隠していても、誰かが嘘をついていることは、すぐに気付きます。気付くけれど大人を思いやってストレートに聞くことができない子どもも多いようです。

どうか、お子さんをお持ちの患者さんは、この大切な問題を、よく考えていただきたいと思います。
大人と子どもが絆を強くするとてもいい機会だと信じてください。



講演されたマーサさんはPALで翻訳した冊子「When You Don't Know What to Say...」のアイデアを出された方だと知り、ご挨拶をさせていただきました。とても素敵な方でした。


マーサさんのおかげで米国の患者さんと多くの子ども達がお互いの信頼を深めたことでしょう。そしてこれから日本の患者さんと子ども達も同様に多くのことを学ぶ機会を得ることを願います。



最後に、マーサさんと妹さんを招聘してくださった主催関係者の皆様へ感謝いたします。
コメント