ひとり井戸端会議

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石破大臣は辞任せずに問題解決に当たれ

2008年02月22日 | 国政事情考察
石破防衛相の問責決議案提出も=早期辞任を要求-民主・鳩山幹事長(時事通信

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は21日午前、海上自衛隊のイージス艦衝突事故に関し「石破茂防衛相はすぐに辞めるべきだ。迅速に責任を取ることが何より大事だ」と述べ、防衛相の早期辞任を改めて求めた。その上で「辞めない態度を取り続けた場合、参院の力を行使することは十分あり得る」と述べ、防衛相に対する問責決議案を参院に提出する可能性に言及した。都内で記者団の質問に答えた。
 この後、鳩山氏は首相官邸で町村信孝官房長官に会い、「防衛相の責任は重い」として、辞任すべきだとの考えを伝えた。これに対し、官房長官は「今、そんな段階ではない」と答えた。
 また、同党の鉢呂吉雄「次の内閣」外務担当は同日午前の外務防衛部門会議で「防衛相の辞任は必至だ。責任を厳しく追及していきたい」と強調した。



 問責決議に法的拘束力もへったくれもないのは周知の事実だが、前に伊吹幹事長が言っていたが、まるで今の野党は、子供があぶないおもちゃを手にして暴れているようなものだと思う。何かあるとすぐに政局と結びつけて、やれ問責、やれ辞任要求、やれ与党・政府の揚げ足取り・・・。いい加減に大人な政治はできないのか。政権獲得の亡者としか思えない。

 こういうときこそ、トップは第一線から退くことなく、最後まで問題解決に向けて全力を尽くすべきで、大臣の辞任も含めた責任論は、事態がひと段落してからか、問題が片付いてからで十分だと思う。

 では、野党に訊きたいが、トップの首をすり替えれば事は進展するのか。そこから何か得るものはあるのか。大臣など、ただでさえ時の内閣でコロコロ変わるから、お飾りのような存在と言われて久しいのに。トップの首を付け替えても組織の体質は改善しない。組織の体質が変わらなければ、問題の本質へと迫れないのではないか。

 思うに、もし自分が石破大臣の立場だったら、逆にさっさと野党の要求どおり、職を辞してやろうと思う。そうしたほうが自分の身が楽だからだ。しかも、さっさと辞めれば、誠意を見せたと野党をはじめとした世論は勘違いをし、ひょんなことから評価される。まさに一石二鳥である。大臣の職は辞しても、議員バッジまで剥奪されるわけではないし。

 むしろ、本当に問題を解決したいのであれば、こういう場合、責任者の首を刎ねてしまうより、その職に留まらせることにより、針のムシロのような環境に身を置かせ、陣頭指揮に当たらせるべきだと思う。そうしたほうが、事態を有耶無耶にされずに済む。

 要するに、野党の辞任要求は、逆に与党・政府を利することにすらなりかねない。何故ならば、首を付け替えたら、それだけで問題の解決に向けて誠実さを発揮したという錯覚に陥らせることができるからだ。野党はそこまで考えが及んでいるのだろうか。政権のことしか頭にないように見えるのだが。

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