6月1日から全国で、自販機でタバコを購入する際に必要となった成人識別ICカードであるタスポ(taspo)。僕自身は非喫煙者だが、果たしてこんなもの必要なのか、かねてから疑問に思っていた(むしろ、タスポ導入の本当の目的は、いかがわしい利権の確保ではないかとすら思う)。
タスポ導入の名目は、「未成年者による喫煙の防止」である。タスポ導入に伴って、深夜12時以降のタバコの自販機使用停止も解除するのだという。このような措置は、自販機に成人識別機能を導入したことからの安心感(?)からであろうか。だがそうだとしたら、それは甘い考えのように思える。
深夜12時を過ぎてから、親の目を盗んでタバコを買いに行こうとする未成年者だっているはずだ。常に自販機の前に誰かが立って見張っているわけではないので、このような行為を防止することはできないだろう。現に、どこでどうやって買ったか知らないが、つい昨日の昼間、路上で喫煙をしている高校生を見かけたばかりだ。
そして、タスポを導入するために、自販機一台あたり約7万円の改修費がかかったのだという。しかも、改修工事に従わない場合、行政による営業停止というサンクションまでちらつかせ、半ば有無を言わさずにこれを導入をさせた。いくらタスポ導入の根拠を「たばこ規制枠組み条約」に求めるものとはいえ、これは少しやりすぎではないか。
さらに、タスポを全国に先駆けて導入した宮崎県と鹿児島県では、タスポの喫煙者に占める普及率が27~30%にとどまっているのだという。要するに喫煙者の4人に1人程度しか持っていないのが実情である。そもそもだが、わざわざJTに申請をし、タスポ郵送まで2週間程度かかるという手続の煩雑さがいただけない。カードにお金をチャージしなければならないのも、高齢者の喫煙者などは躊躇ってしまうだろう。それならば、自販機程度に多く存在しているコンビニやスーパーでカートンごと購入しておいたほうが面倒くさくないのではないか。というか、どうしてコンビニなどの対面式の販売にもタスポ掲示を義務化しなかったのだろうか。中途半端な制度としか思えない。
タスポの導入は、自販機でのタバコの売り上げを下げ、コンビニやスーパーでの販売実績を上げることぐらいにしかならないのではないか。現に、実際に喫煙者に聞いても「コンビニで買うから、タスポの申込みはしない」という人が圧倒的に多いのだという。自販機のメリットはその手軽さである。しかし、タスポの導入はそのメリットを削ぐことになりかねない。
おおよそ現実的ではないが、極論を言えば、それならばいっそのこと、タバコの自販機自体を一切撤去したほうが手っ取り早いと思われる。海外旅行で日本を訪れる外国人が、日本は自動販売機が至る場所に設置されていて、せっかく歴史的建造物が立ち並んでいても、これでは景観を損ねると言っていたのを以前新聞で読んだことがあるが、タバコの自販機だけでも全て撤去すれば景観の維持、向上にも貢献できる。
それから、タスポ導入の目的が先に述べたように「未成年者の手に渡らないようにする」というものならば、これが他の未成年者に禁止されている商品などに及ばないという保証もない。たとえば酒だ。酒だって未成年者にとって有害であるから規制している以上、タバコと同じことが言えるはずだ。タバコは自販機で売っているが、酒はほとんど自販機で売っていないから成人識別機能の導入は不要という批判を受けそうだが、もし「酒類規制枠組み条約」なるものが採択された場合、同じような事態にならないとは言えないだろう(杞憂かも知れんが)。
タスポ導入の効果がゼロとは言わないが、タスポを導入することによって減る未成年者の喫煙率と、その導入にかかった諸費用や実際に減少すると考えられる未成年者の喫煙率を考えてみると、あまりにコスト高ではないかと思う。
本当に未成年者の喫煙を防止したいのであれば、シンガポールのように自販機を一切認めず、タバコ販売店を免許制として監視し、未成年者が購入しやすい価格で販売することを禁止するぐらいのことをやってみたらどうだ(しかし、シンガポールでも未成年者の喫煙を撲滅するに至ってはいないが)。ちなみに、シンガポールでのマルボロ一箱あたりの価格は925円である(ロンドンは1300円)。アメリカなどでは、教育関係者は子供の見えるところでの喫煙を禁止しているほどだ。
タスポを導入するよりは、タバコの価格を大幅にアップしたほうが、コストがほとんどかからずに未成年者の喫煙を減らすことができたと思う。しかしながら同時に、喫煙者の肩身が日に日に狭くなっていくようで、同情もしてしまうのであるが・・・(苦笑)。
タスポ導入の名目は、「未成年者による喫煙の防止」である。タスポ導入に伴って、深夜12時以降のタバコの自販機使用停止も解除するのだという。このような措置は、自販機に成人識別機能を導入したことからの安心感(?)からであろうか。だがそうだとしたら、それは甘い考えのように思える。
深夜12時を過ぎてから、親の目を盗んでタバコを買いに行こうとする未成年者だっているはずだ。常に自販機の前に誰かが立って見張っているわけではないので、このような行為を防止することはできないだろう。現に、どこでどうやって買ったか知らないが、つい昨日の昼間、路上で喫煙をしている高校生を見かけたばかりだ。
そして、タスポを導入するために、自販機一台あたり約7万円の改修費がかかったのだという。しかも、改修工事に従わない場合、行政による営業停止というサンクションまでちらつかせ、半ば有無を言わさずにこれを導入をさせた。いくらタスポ導入の根拠を「たばこ規制枠組み条約」に求めるものとはいえ、これは少しやりすぎではないか。
さらに、タスポを全国に先駆けて導入した宮崎県と鹿児島県では、タスポの喫煙者に占める普及率が27~30%にとどまっているのだという。要するに喫煙者の4人に1人程度しか持っていないのが実情である。そもそもだが、わざわざJTに申請をし、タスポ郵送まで2週間程度かかるという手続の煩雑さがいただけない。カードにお金をチャージしなければならないのも、高齢者の喫煙者などは躊躇ってしまうだろう。それならば、自販機程度に多く存在しているコンビニやスーパーでカートンごと購入しておいたほうが面倒くさくないのではないか。というか、どうしてコンビニなどの対面式の販売にもタスポ掲示を義務化しなかったのだろうか。中途半端な制度としか思えない。
タスポの導入は、自販機でのタバコの売り上げを下げ、コンビニやスーパーでの販売実績を上げることぐらいにしかならないのではないか。現に、実際に喫煙者に聞いても「コンビニで買うから、タスポの申込みはしない」という人が圧倒的に多いのだという。自販機のメリットはその手軽さである。しかし、タスポの導入はそのメリットを削ぐことになりかねない。
おおよそ現実的ではないが、極論を言えば、それならばいっそのこと、タバコの自販機自体を一切撤去したほうが手っ取り早いと思われる。海外旅行で日本を訪れる外国人が、日本は自動販売機が至る場所に設置されていて、せっかく歴史的建造物が立ち並んでいても、これでは景観を損ねると言っていたのを以前新聞で読んだことがあるが、タバコの自販機だけでも全て撤去すれば景観の維持、向上にも貢献できる。
それから、タスポ導入の目的が先に述べたように「未成年者の手に渡らないようにする」というものならば、これが他の未成年者に禁止されている商品などに及ばないという保証もない。たとえば酒だ。酒だって未成年者にとって有害であるから規制している以上、タバコと同じことが言えるはずだ。タバコは自販機で売っているが、酒はほとんど自販機で売っていないから成人識別機能の導入は不要という批判を受けそうだが、もし「酒類規制枠組み条約」なるものが採択された場合、同じような事態にならないとは言えないだろう(杞憂かも知れんが)。
タスポ導入の効果がゼロとは言わないが、タスポを導入することによって減る未成年者の喫煙率と、その導入にかかった諸費用や実際に減少すると考えられる未成年者の喫煙率を考えてみると、あまりにコスト高ではないかと思う。
本当に未成年者の喫煙を防止したいのであれば、シンガポールのように自販機を一切認めず、タバコ販売店を免許制として監視し、未成年者が購入しやすい価格で販売することを禁止するぐらいのことをやってみたらどうだ(しかし、シンガポールでも未成年者の喫煙を撲滅するに至ってはいないが)。ちなみに、シンガポールでのマルボロ一箱あたりの価格は925円である(ロンドンは1300円)。アメリカなどでは、教育関係者は子供の見えるところでの喫煙を禁止しているほどだ。
タスポを導入するよりは、タバコの価格を大幅にアップしたほうが、コストがほとんどかからずに未成年者の喫煙を減らすことができたと思う。しかしながら同時に、喫煙者の肩身が日に日に狭くなっていくようで、同情もしてしまうのであるが・・・(苦笑)。
僕はタバコは吸いませんが、タスポなどというもので未成年者の喫煙が防止できれば、もうとっくに未成年者による喫煙など減っている(激減している)と思います。
タバコを吸うのは確かに健康上芳しくありませんが、高校生ぐらいの年頃の子は、タバコを吸うという行為それ自体にどこか憧れみたいなものがあるんだと思いますよ。何て言うか、カッコよさというか、反骨心の表れというか。とにかく他の同年代と自分を差別化するためにも吸うのでしょうね。