
眠くて眠くて…起きていられません。泥のように、眠りの世界に吸い込まれていきます。5分位しか眠っていない感じなのに、あっという間に数時間が経過しています。こんな風に眠くて眠くて仕方のない時には、カラダの中で一体何が起こっているのでしょう?とても不思議な感覚なのです。こんなに眠くなるのはどういうことが起こっているからなのか、それを知りたいです。

ところで、これは、やはりある種の緊張が解けている状態なのだと思います。仕事によって蓄積している疲労が、週末のゆったりとした時間の中でほぐれているということもありますが、それに加えて、人への信頼感や安心感が、自分の中で回復している状況があるので、もう‘ファイティングポーズ’をとる必要がない気分になっているからなのだと思います。

私が取り組もうとしている‘事業’の仲間が出来ました。彼は、恐いくらいに優秀な人材です。この仕事の話がまだ発生していない頃には、私と彼とは、仲の良い間柄ではあっても、浮世離れした関係でもあり、どんな利害をも生じ得ない関係なのに、だからこそなのかもしれませんが、私には、彼に対して、やはりどこか気を許しきれない感覚が付きまとっていたのです。それは当然のことです。どんな役割も期待されない関係だというこということは、明日、縁が切れても何の不思議もない関係だということの裏返しでもあるわけですから…。過去も将来も未来もない今だけの、この瞬間だけの仲良しならば、仲良しだとは言っても、一緒に何をどう楽しめばいいのかということは非常に分かりづらいので、大いに戸惑うことの方が多かったのだと思います。明日に向かって積み重なっていく共通の目的や同一のビジョンがない関係を生きるということは、ことのほか困難なことでもありました。声を掛け合うこともだんだんと間遠になって、いつか自然消滅してしまうのだろうなぁ…と漠然と考えてはいましたが、けれど、何故か、私にとって、彼はかけがえのない貴重な存在なのだという感覚を拭いきれないでいたことも確かだったので、どうしてそう思うのだろう?ということをいつも不思議に感じてもいたのです。この先はどうなっていくのだろう?現象としては、よくある世間並みの成り行きが待っているに過ぎないのだろうか?それとも、私にとっては、確かな、身の内のこの感覚が、現実のものとして、何らかのカタチをなして立ち上がってくるのだろうか?そんなことをつらつら想像することもありましたが、それは単なる白昼夢で終わるものと諦めてもいました。

意図していたわけではないのに、一緒に事業を進めることになってみると、初めは嬉しいばかりでしたが、だんだんと、これはそんなに簡単なことではないぞと気が引き締まるような心境に襲われ始めたのです。自分を信じるのと同じ気持ちで彼のことを信じられるようにならなければならないでしょうし、自分だけのメリットを追及するのではなく、彼のために行動することが自分のためにもなるようなセンスを持てるようになければならないと考え始めるようにもなったからです。今までは、彼の頭脳は、彼だけのものでした。でも今では、彼の頭脳は、私の頭脳でもあるような感覚(錯覚であっても…)を持つようになったのです。私にあって彼にないものは、今までは、それはあくまでも私だけのものだったのですが、これからは、それも彼のものになっていくだろうという気がしているのです。お互いの知恵と工夫は、自分だけのものとしないで、融合させてシェアしていかなければ嘘になるだろう…という気がしています。事業も発展しないだろう…ということです。

この人生で、たとえいっときであっても、こんな感覚を持つことになろうとは夢にも考えたことはありませんでした。これも至福というものの一つの実態だと思えるのです。神さまに感謝しないと、バチが当たりそうです。