

このビジネスに関わるようになってからというもの、私は、私を助けてくれる人や私が求めているものは、(そうそう簡単には見つからないものの)必ずどこかにあるはずだと考えるようになりました。何の根拠も裏づけもないのですが、何故かきっとどこかに、私が探し求めているものは存在しているはずだと思えるようになっているのです。

組織に入る以外に生きる道を知らなかった私は、組織の中で生き残ることに、取りあえずは全身全霊を注いできました。そこでの生活はそんなに簡単なものでも平易なものでもない割りには、(ですから協力し合うことが必須のことのはずなのに)人との関わりもそれほど緊密なものになっていくというわけのものでもありませんでした。努力しても努力しても報われたという実感を得られることは少なく、喜びにも悲しみにもいつも薄いオブラートがかぶさっているような感覚に包まれてもいました。いっとき、私はうつ病になってしまうのではないかと思えるほどに、苦しく無味乾燥な感情に襲われ、辛い日々を過ごしたこともあります。夢も希望も何の展望もない生活が目の前に迫っていれば、うつと言われるような状態にも容易に陥ることも体験しました。それでも、その時は、私を助けてくれる人やものがどこかに存在しているはずだとは想像もできませんでした。だから余計に辛い気持ちは増すばかりだったのです。

今の、ビジネスを通しての生活には、「あるいは、私は、今のこの閉塞感に満ちた生活を打ち破ることができるかもしれない!」という夢や希望や想像の翼が存在するのです。こつこつと諦めないで進んでいけば、必ずどこかに私を助けてくれる人がいるはずだ。一緒に協力してくれる人が存在するはずだということを信じられるのです。(現に、そういう人が一人、出現してくれています。)夢想しているだけでは何も始まりませんので、とにかく行動していこうと思えるだけでも、私の生活は随分と原始に回帰できている感じがして、人間らしさを取り戻せているのです。毎日が、額に汗を流しながら農作業をしているような感覚の日々なのです。とにかく種を蒔かなければ、収穫もないのだから、一つ一つの行程をしっかり踏んでいこうと思えるようになっているのです。「きっと会えますよね。もう少しであなたを見つけられそうです。」そんな気持ちになれることをとても幸せに思っているのです。そういう人に次から次へと出会わなければ、このビジネスは成り立ちません。まさに、人生そのものが出会いを求めての旅そのものになっているのです。