先日の富士で入手したイチコー製ブリキのケンメリ。
富士のレポートでも記述したように、だいぶ前より探していた逸品。
もちろんオークションやおもちゃのフリーマーケットでも見かける事はあったがどうもタイミング悪く
入手できないでいた。
今回もこれを目当てに行ったわけではなく、たまたま立ち寄った物販ブースの、しかも机の下の方にひっそり置かれていたのを目ざとく発見。
値札も付いていなかったものだが折り合いの付いた価格だったので購入に至った。
その雰囲気を楽しみつつ、まずは大きさを測ってみた。
全長はおおよそ375mm
全幅はおおよそ155mm
ケンメリの実車(オバフェンなしHT)の数値は
全長4460mm
全幅1625mm
なので、計算すると・・・
4460/375=11.89
1625/155=10.48
ということでスケール換算すると大体1/10~1/12あたりか。
自分が知っているケンメリのモデルで最大は1/10のラジコンボディ(ポリカーボネート)、
その次はオオタキの1/16のケンメリプラモデルだったので、金属製のケンメリミニカーとしては
最大のものかもしれない。(他にモデルがあればご教授願います)
次は外観をもう少し調べてみよう。
ヘッドライトだが残念ながら左側(助手席側)が一つ欠品してしまっている。
購入時にも当然気づいたがまあ、複製して再生できるかな・・と。
お次はルーフ。
画面ではわかりにくいが、実はルーフと左側面パネルの継ぎ目付近は凹みがある。
そしてセンターにはイチコーのシール跡が。
後ろからのショット。
リヤウィドウの代わりにルーバー(日除け)が装着されてるのが興味深い。
調べてみると他のモデルも大半がルーバー仕様となっており、ひょっとしたらリヤウィンドウにするより強度が出たりするのかな(玩具的に)と想像にふけってみる。
(真相は不明です)
ちなみに実車ではこんな感じ。
こちらはフロントウィンドウ。
残念ながら真ん中部分がへこんでしまっている。
なんとなく棒状のものが長年押し当てられて変形したように見受けられる。
近いうちにバラして熱湯につけて回復を試みる予定だが果たしてうまくいくか。
お次は内装。
これまたプリントとはいえなかなかよく再現されている。
ちゃんとステレオ付きです。
ダッシュボード部分に何か文字が書いてある・・ので拡大。
イチコーの会社のロゴだった。
これは入手して初めて気づいた。
これがきっかけでふとイチコーという会社について調べてみたがネット上には
いまいち情報がなく(大半がイチコー製ブリキの○○という紹介ばかり)諦めていたが
かなり有用な情報を見つけることができた。
イチコーとは漢字名が一宏工業ということで、やはりブリキ専門に手がけていた会社だったが残念ながら現在は会社は存在していない。
しかし近年までは有名子供服ブランドと協賛して商品を展開していたりした。
ブリキのアイテムでは必ず名前が挙がり、ケンメリに関してはハードトップ以外に
ワゴンまで手がけていたすばらしい企業・・・だっただけに残念で仕方がない。
こちらは運転席側からの画像。
ステアリングが思い切り外車(?)のタイプのものが流用されている。
こちらから見るとちゃんとパワーウィンドウのスイッチも表現されているのがすごい。
そして助手席には謎の物体(卵?)が・・・!
うひゃーこれはびっくり。
こんなのが付着していた日には奥に捨てられてしまう・・・ということでこのブリキのケンメリを入手したことを隠匿していたが、
購入したその日にあっさり看破されていたことが判明。
女性の観察力はスルドイであります。
ただしこの蟲の卵っぽいものは即日除去&消毒するように申し付けられたり。
裏をひっくり返してみた。
シャシーの爪がうまくかみ合ってないようだ。
全体的にところどころ錆が出ているがこの辺りは仕方のないところ。
こちらは後ろ側。
前側と比べてネジの形が違う。
この辺りから既に一度ばらしていることが推測される。
まあおかげで遠慮なくばらして清掃作業に着手できよう。
ノーマルフェンダーなのにはみ出たタイヤがなかなかユニークなイチコー製ブリキのケンメリ。
ちなみに後輪にフリクションモーターが付いていて、勢いをつけて走らせることができる・・のだが、残念ながらフリクションは弱い。
まあこれで走らせて遊ぶことは・・・多分ないので問題ない。
コメントありがとうございます。
一宏工業の変遷の記事は大変興味深かったです。
”イチコー”で検索したのですが製品の情報ばかりで会社の情報はなかなか見つからなかったですが、テツさんのページは疑問がすべて解決いたしました。
箱は残念ながら所有してないのですが、かつてオークションやフリーマーケットで箱だけ撮影した写真を見てさらなる発見をしてみたいと思います。