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みちのく童話会スタッフブログ

みちのく童話賞終了後、みちのく童話会として、活動をしています。『東北6つの物語』シリーズ6冊(国土社)発売中!! 

みちのく童話会

 東日本大震災から10年のくぎりの2021年、東北地方の皆様から第1回みちのく童話賞を開催し、第3回まで、たくさんの作品、作家との出会いがありました。  童話賞終了後は、みちのく童話会として、活動を続けています。

「黒い石」(『東北こわい物語』)創作秘話

2025-01-06 | スタッフ新刊・活動紹介

こんにちは。みちのく童話会スタッフのみどりネコです。

このたび『東北こわい物語』に、秋田県の田沢湖に伝わる「辰子姫伝説」をモチーフにした「黒い石」という物語を書かせていただきました。

   

秋田にお住まいの方でしたら「辰子姫伝説」を一度は耳にしたことがあると思います。

その昔、辰子という美しい娘が観音様に永遠の美を願い、龍にされてしまいます。そのとき山が崩れ谷が裂け大きな湖ができました。辰子は最愛の母と別れ、深い湖の底に沈んでいきました。

「黒い石」を書く前に田沢湖を訪れてみると、辰子姫伝説は本当なのではないかと思えるほど田沢湖は美しく神秘的でした。

辰子姫のことを物語に書かせていただくのですから、ご挨拶をしなければなりません。

わたしは辰子姫に手を合わせ「貴方様の物語を書かせていただくことになりました。こわい話なんだども、なんとがごめんしてけれな(こわい話なのですが、どうかお許しください)」と心の中で辰子に語りかけました。(後半はなぜか秋田弁)

きっと辰子姫は許してくださったのでしょう。それから二年後、「東北こわい物語」は無事に刊行されました。暖かくなったらまた田沢湖に行ってみたいと思います。

皆様もぜひ一度足を運んでみてください。

物語は後半にかけて怖さが加速していきます。美しい田沢湖の写真(p.191 撮影:みどりネコ)と合わせてお楽しみください!                   

                                  (みどりネコ)


『家守神⑤忍びの里の青い影』おおぎやなぎちか作・トミイマサコ絵(フレーベル館)

2024-12-30 | スタッフ新刊・活動紹介

       

大人気シリーズ、とうとう5巻。最終巻が発売になりました。

古くから「つくも神」と呼ばれる妖怪の一種「家守神」と出会った少年拓の物語。個性的なキャラの家守神達とのやりとりも、最後になりました。

表紙に出ているお蝶さんは、急須に描かれた蝶の絵が抜け出して、少女に変化します。その手前にある黒いトンボ(ハグロトンボ)は、今回初めて出る新キャラ(新キャラ出るのに、終わります・・)

舞台は、東京下町から、長野県戸隠へ。

家守神達を描いた絵師、信山勘兵衛のふるさとへと移動し、彼らのルーツも絡んできます。

めでたしめでたしだけではない、ちょっと切なさのある終わりになりましたが、気に入っています。

年末年始、1巻から一気読みもお勧めです。

よろしくお願いいたします。


秋田放送テレビ「フロンティア」に登場~井嶋敦子

2024-12-18 | スタッフ新刊・活動紹介

 新刊『ゴール! おねしょにアシスト』が評判の秋田市在住小児科医、井嶋敦子が秋田放送テレビ「フロンティア」に登場。赤をクリックすると、アーカイブが視聴できます。

 勤務先の医院での治療の様子、執筆の様子、そして決意! ぜひ、ご覧ください。

      


ラジオ朗読のお知らせ1~「戦うキリタンポ鍋」

2024-12-05 | スタッフ新刊・活動紹介

『東北6つの物語』、第2期2冊が発売になりました。

 第1期も併せてよろしくお願いいたします。

先月は『東北ま物語つり』から「おばけ提灯」の朗読が、ABS秋田放送、「あさ採りワイド秋田便・マヤの子育てランドコーナー」でありました。今月は、『東北まつり物語』から「戦うキリタンポ鍋」です。

東北おいしい物語「戦うキリタンポ鍋」前編は12月10日(火) 後編は12月17日(火)

東北ふしぎ物語「Tのかまくら」前編は2025年1月14日(火)、後編は1月21日(火)です。

9:00くらいからの放送だと思います。秋田の方、またはラジコでお聴きできる方、

まずは、井嶋敦子作「戦うキリタンポ鍋」をお楽しみください。

      

 

      


『東北スイーツ物語』『東北こわい物語』発売になりました!!

2024-12-04 | スタッフ新刊・活動紹介

        

 胸キュン甘い物語と、ぞわぞわ怖い物語。

 スイーツ 青森はりんご。秋田は、バラアイス。岩手は、へっちょこだんご。山形はからからせんべい。宮城はずんだ。福島は桃パフェ。それぞれ、恋あり親子の葛藤あり、友情あり。

  執筆は、もえぎ桃、みどりネコ、田沢五月、千秋つむぎ、岩崎まさえ、吉田桃子。

        

こわいは、青森は恐山。秋田は田沢湖辰子伝説。山形は、蔵王の吹雪。宮城は縛り地蔵。福島は安達太良の鬼婆伝説、岩手は『遠野物語』に出てくるマヨイガが絡んでます。人間の欲望。嫉妬。自然の怖さ。などなど。

執筆は、もえぎ桃、みどりネコ、野泉マヤ、佐々木ひとみ、吉田桃子、ちばるりこ。

装画はふるやまたく、挿絵はおしのともこ。

どちらも読み応えバッチリです。

 


『ゴール!おねしょにアシスト』秋田魁新報でご紹介いただきました

2024-11-28 | スタッフ新刊・活動紹介
こんにちは。スタッフの井嶋敦子です。
 
 
秋田魁新報11月27日の朝刊「くらし」欄で、『ゴール!おねしょにアシスト』をご紹介いただきました。
「くらし」欄っていうのがうれしく。
 
記者さんは魁新報の「聴診記」も担当されている文化部の方。
すてきな文章で大きく取りあげていただき、感謝感激です。
 
 
おねしょに悩んで外来に来る子のほとんどは、
風邪などの診察のあとに、お母さんだけまたやってきて、
「じつは、おねしょがあって。どうしたらいいでしょう」
と訴えるようなパターンです。
自分から言い出せないのは当然ですよね。
 
そんな子に、そんな親御さんに、ぜひ読んでもらいたい。
悩んでいる子どもたちに届きますように。

『ゴール!おねしょにアシスト』が国土社から発売中です

2024-11-20 | スタッフ新刊・活動紹介

こんにちは! スタッフの井嶋敦子です。

11月12日に、国土社から『ゴール!おねしょにアシスト』が発売されました。

 
 4年生の海斗は、おねしょのせいでサッカーに自信をなくしていた。
 転校してきた礼流(れいる)にもおねしょがあり、治療していることを教えてもらう。
 海斗のおねしょが良くなってきたとき、まほもおねしょに悩んでいたことを知る。
 海斗・礼流・まほの3人は、飯島ジュニアフットボールクラブの仲間。
 サッカーでもおねしょでもアシストしあって、ゴールを目ざそうと約束する……
 
この本は、2021年の季節風大会ナンセンス・ファンタジー分科会で合評していただいた作品が元になっています。
編集者さま、画家さまのおかげで、こんなかっこいい本になりました。
思えば前著『ひまりのすてき時間割』もナンセンス・ファンタジー分科会からの作品でした。
 
礼流の容姿の希望を画家のこばやしまちこさまに伝えるとき、
「元浦和レッズの永井雄一郎風に」と画像を添えてお願いしたところ、
まさかご存じないだろうと思っていたのに、
浦和レッズファンで好きな選手だったと教えていただき、胸キュンでした。
サッカー好きのこばやしさまのイラスト、躍動感があってすばらしいです。

 
本は薄手で手に取りやすく、本文のフォントはゴシック体。

 
本が苦手な男の子にも読みやすいかなと思います。
おねしょをしている子にも、昔おねしょしていた子にも、読んでもらえるとうれしいです。
 
先日、秋田魁新報文化部の記者さんの取材を受けました。
うまく話せているといいな。
 

『東北6つの物語』シリーズ第2期予約受付中です!

2024-11-13 | スタッフ新刊・活動紹介

      

第2期は、2冊同時発売。12月4日予定です。

     

 こわいは、こわいぞ(なんじゃそれ)。ほんとに怖いです。

『東北こわい物語』『東北スイーツ物語』

 執筆者は、こわいが、もえぎ桃、ちばるりこ、みどりネコ、野泉マヤ、佐々木ひとみ、吉田桃子。

 スイーツが、もえぎ桃、みどりネコ、田沢五月、千秋つむぎ、おしのともこ、吉田桃子。

 豪華です。また後日タイトルや内容などお知らせしますね! 

 スイーツは、胸キュン。じんわり。

 現在予約受付中です。どうぞよろしくお願いいたします! 


『アゲイン アゲイン』おおぎやなぎちか作・坂口友佳子絵(あかね書房)

2024-11-04 | スタッフ新刊・活動紹介

       

 あかね書房から出た新刊『アゲイン アゲイン』です。

 表紙の矢印がキーワード。

 自分のことは自分で決めたい。いろんなことを親に決められてきた亜麻音は、ある日予定していたおばあちゃんち行きを、バーベキューに勝手に変更されて(パパが友達と会うため)、「逃げろ」と家を飛び出します。行った先は、学校をずっと休んでいる友達マリナちゃんちでした。

 マリナちゃんは以前ゲーム好きだったのに、今はもうやってません。それは「自分で決めた」というマリナちゃん。でも学校に行くことは決めれずにいます。

 そこで登場するのが、矢印。亜麻音はまずは、その矢印をバーベキューをする川の方へ向けます。パパに決められていくのではなく、自分で行くと決めるのです。マリナちゃん親子もいっしょに行くことにあります。

 さて、自分で決めるのには、責任も伴います。決めたことの結果、うまくいかない場合、人の責任にはできません。

 なんてことを小学生にも感じてもらえるように書きました。ぜひ、読んでいただきたいです! 


「ヤマセの中で見た町」~『東北ふしぎ物語』田沢五月

2024-09-17 | スタッフ新刊・活動紹介

 こんにちは! スタッフの田沢五月です。

『東北ふしぎ物語』では、岩手の「ヤマセの中で見た町」を書きました。

     

私が生まれ育った町は、岩手県沿岸の小さな町です。

帰省する際には小高いところにある三陸鉄道の駅で降り、そこから15分ほど実家に向かって歩きます。道々、町の人たちに、「おかえりなさい」「いつまでいるの?」と声をかけてもらえるのも楽しい時間でした。

黒砂糖の香りが漂う菓子店のところで左に曲がり、旅館の角を右に曲がり、山際の道を少し進むと、実家の赤い屋根が見えてきます。

東日本大震災が起こったあの日、その町は姿を消しました。もう元のような町を見ることはできません。

「ヤマセの中で見た町」の舞台になった乃々花のおばあちゃんが住む町と私のふるさとの町は、似たところがあります。でも、ちょっと違います。沿岸のどの町にも通じるところがあるように書きました。

私は幼い頃、父から太平洋戦争の話を何度も聞かされました。でも、ずいぶん遠い昔のことだなと、思っていました。私が生まれるわずか十数年前のことなのに。

震災のことも、もしかしたら小学生の皆さんにとっては、ずいぶん昔のことのように感じるかもしれません。

このお話を読んで、乃々花と一緒に、ふしぎな体験をしてみませんか?(田沢五月)