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みちのく童話会スタッフブログ

みちのく童話賞終了後、みちのく童話会として、活動をしています。『東北6つの物語』シリーズ6冊(国土社)発売中!! 

みちのく童話会

 東日本大震災から10年のくぎりの2021年、東北地方の皆様から第1回みちのく童話賞を開催し、第3回まで、たくさんの作品、作家との出会いがありました。  童話賞終了後は、みちのく童話会として、活動を続けています。

東北こわい物語〜恐山は本当に怖い⁉︎〜

2025-01-06 | 日記

スタッフのもえぎ桃です。

東北6つの物語シリーズ続々刊行‼️

このシリーズは、東北ゆかりの作家が書いているので、いわゆる「地元ネタ」が豊富。

私も青森ならではのお話を書けて、とっても楽しかったです。

それでは、「東北こわい物語」の裏話をひとつ。

恐山と、八甲田山のこわい話が出てきますが、どちらも何十年も前から伝わっている話。

恐山で唾を吐いたり、不敬な行いをすると、悪いことが起こる。

八甲田山では雪中行軍で死んだ方々の霊がさまよっている。

特に恐山は、霊場なので当たり前かもしれませんが、青森県民にとっては「観光名所」というより、「怖い場所」。

小学校の頃、先生が「友達が恐山で唾を吐いて、それから山を出るまで転んでばかりで大変だった」と言っていたのを思い出します。

恐山は噴火によってできた一帯ですが、お話に書いた通りの「地獄」と「極楽」があります。

私も初めて見たときは、衝撃でした。まるで異界のようでした。

いくら噴火による自然の造形だと科学的に説明されても、それだけとはとうてい思えません。

異界の様子は、どうぞ本編をお読みいただければと思います。

 

 


『東北こわい物語』  「マヨイガの贈りもの」

2025-01-06 | 日記

こんにちは。みちのく童話会スタッフ ちばるりこ です。

今回の東北物語シリーズは、なんと「こわい物語」。

実は、こわい系はあまり書いたことがありませんでした。(これが2作目)

でも、思い出しました。子どもの頃、こわいマンガが三度の飯より大好きだったのです。

歳がバレますが、特に楳図かずおさんのマンガです。「へび少女」は、こわいけれど続きを読まずにはいられませんでした。夜、眠れなくなったり、トイレに行けなくなったり……アルアルですね。

時代は変わりましたが、今の子どもたちもこわいお話が大好きですよね。

どうして、人はこわい話に心惹かれるんでしょう?

 

今回の執筆にあたりエピソードを紹介します。

<エピソード> 知らない家に入る? いや入らないでしょ!

「マヨイガの贈りもの」は『遠野物語』のマヨイガをテーマにしたお話です。

このテーマを選ぶにあたって、どうしても書きたいシーンがありました。それは、見知らぬ家に入るところです。マヨイガは幸福をもたらすので、それほどこわくないかもしれませんが、家の中で不思議なことにたくさん遭遇します。

 そのとき、自分の中で疑問が生まれました。

今の子どもが、誰もいない家に入るでしょうか? 許可なく入れば、住居侵入罪(刑法130条)に問われます。また、小さな頃から不審者に気をつけるように言われてきたはずです。絶対に入らないと思いました。

そこで、善意あふれるおばあちゃんに登場してもらいました。このおばあちゃんに「今から畑に行くから、勝手にあがってお水を飲んでいいよ」と言われたことで、主人公が家へ入るきっかけを作ったのです。

 おばあちゃんグッドジョブ!  

 みなさま     『東北こわい物語』6作 楽しんで読んでください。

                                                       トイレに行けなくなったらごめんなさい。_(._.)_


『ミルキーウェイ 竹雀農業高校牛部』堀米薫作・スカイエマ絵(新日本出版社)

2024-12-26 | 日記

                   

 宮城県在住。和牛農家でもある堀米薫の新刊です。

「進学校にも行ける」という担任の声をよそに、竹雀農業高校へ入学した夢生。大学進学を目指せば、母さんに負担をかけると思ったからだ。牛に惹かれ、実習用の牛のお世話をする「牛部」へ入部する。日本の乳牛の99%を占めるというホルスタイン種。夢生の体の三、四倍はありそうな大きな牛たちとの生活が始まる――。(出版社HPより)

 ぜひお読みください。 


「おばけ提灯」(『東北まつり物語』)がラジオで朗読されました。

2024-11-27 | 日記

    

      

秋田放送ラジオ「あさ採りワイド秋田便」マヤの子育てランドコーナーで、二週にわたり、朗読が放送されました。お囃子のBGMでプロの物語アナウンサーが朗読してくださって、最高! こんないい物語だったんだなと思えました。

こちらでのお知らせを失念しは、てしまって、残念。来月、再来月は、「戦うキリタンポ鍋」「Tのかまくら」の朗読があります。改めて日時をお知らせしますので、リアルで聴ける範囲の方、ラジコで聴ける方、ぜひお聴きください。

 イラストはおしのともこさんです。


小説 星降る王国のニナ 大人気漫画のノベライズ

2024-11-13 | 日記

こんにちは!

スタッフのもえぎ桃です。

青い鳥文庫から『小説 星降る王国のニナ』が発売になりました!

こちらは王道のハイファンタジー‼️

リカチ先生原作の漫画は第46回講談社漫画賞少女部門を受賞⭐️

現在、テレビアニメも放送中です。

原作は一気読み必至のおもしろさで、ノベライズは1〜2巻の後半までの内容となります。

よろしくお願いします!

 

<ノベライズのお話>

書く方むけのお話です。作品については書いておりませんので、興味のない方はスルーしてくださいね。

 

星ニナで、ノベライズは3作目となります。

ノベライズ。書く前は「おもしろいストーリーが先にもうできあがってるのだから、オリジナルより楽なのでは?」と思っていましたが、とんでもない勘違いでした。。。

あくまで私の場合ですが、ノベライズで毎回苦しむのは、主に次の3点。

①絵が美しすぎて文字に起こせない

②場面の再構成ができない

③漫画ではおもしろいギャグが文字だとオチない

 

①絵が美しすぎて文字に起こせない……

文字にしようとして初めて気づいた、漫画の「表現力」のすごさ。

例えば、見つめられ見つめ返し、劇的に2人の関係性が変わったことがわかるシーン。

ぐぐっと引き込まれる、心がキュッとする、そんなシーン。

え?これどうやって書けばいいの?となります。

セリフがないし、なにより美しすぎる!

「彼の美しい瞳に見つめられてドキッとした」じゃダメでしょ?笑

だいぶ苦しみましたが、今は「このシーンを文字で超えることはできない」と最初にあきらめてハードルを下げまくって、それから「せめて雰囲気壊さないように、ベストな表現を!」と、延々と試行錯誤して書いています。

 

②再構成ができない

ノベライズはほぼ原作通りのシーン、セリフで進めます。

例えば、漫画では遠景から入って、その後にメインキャラが出てくる場合。

児童書だとメインキャラが最初に出てきて、そこから遠景に戻ったほうがわかりやすいかな?と思いますが、こういった再構成みたいなことは私はあまりしないようにしています。

当たり前のようですが、これがけっこう大変なときもあります。

まず、脚本(すみません、本当の脚本がどんなものか知らないのでイメージです)ぽくなってしまう。

複数のキャラがわちゃわちゃしていると、誰のセリフか文章でわかるようにするのが私の筆力だと大変。。。

「原作通り」と「小説としておもしろく」の両立。遠い道のりです。がんばります。

 

③漫画ではおもしろいギャグが文字だとオチない

ツッコミのセリフ、ちょっとしたひとこと。漫画では笑っちゃうシーンが、おもしろくできない……。

漫画のコマの中にある空気感やキャラの表情、そしてセンスあるセリフ。

これを文字でどうとらえていけばいいのか。毎回悩みます。

これも「超えられないけれどもベストな表現を探そう」とずっと手探りです。

 

つらつらと書いてしまいました。

ではでは、今日も1日がんばりましょう!

 

 

 


トモダチデスゲーム 完結巻です!

2024-11-11 | 日記

スタッフのもえぎ桃です。

青い鳥文庫『トモダチデスゲーム』の最終巻が、11月13日発売となります📘

2年半でシリーズ8巻となりました。

SNS、倫理、犯罪、裁判、ゲーム課金、特殊詐欺、そして学校や友達のこと。

デスゲームですが、裏テーマとして社会学的な概念や知識をどこかで入れたいと思った作品です。

「概念や知識」というのは、「答え」ではない、という意味です。

例えばトモダチデスゲーム3巻「嘘つきは泥棒の始まり」では犯罪ゲームと裁判ゲーム。

「犯罪はダメ」と説くのではなく、「犯罪って何?」「犯罪するとどうなるの?」ということがなんとなくわかる。

そもそも犯罪をなぜしちゃいけないの? どうして罰するの?

おもしろく読んで、”なんとなく”、犯罪というものの概念が内に作られていくような。

 

最終巻では「選挙」が裏テーマ。

おりしも選挙イヤーですが、現実の選挙とはまったく関係ありません。

選挙って何?というのが、”なんとなく”わかるといいなと思います。

筆力の都合でうまくは書けませんでしたが、挑戦できたことにまずは満足!

どうぞよろしくお願いします。

 

https://cocreco.kodansha.co.jp/aoitori/aoitoribooks/0000398521


みちのく童話賞受賞者のご活躍

2024-11-05 | 日記

       

みちのく童話賞は、3回開催しましたが、私たちみちのく童話会スタッフは、引き続き東北の書き手を応援しています。受賞者の皆さまのその後のご活躍も、耳に入ってきています。

第1回大賞受賞のみどりネコさんは、みちのく童話会スタッフとなっていただき、このたび、「東北6つの物語」シリーズ・『東北ふしぎ物語』でアンソロジーデビューを果たしました。「Tのかまくら」という秋田県横手市の行事かまくら祭りで起きる不思議な出来事を、書いています。ぜひお読みください。「東北6つの物語」シリーズ、年内発売の第2期でも書いてますよ! お楽しみに!

  

 同じく、第1回委員長賞受賞された宮古一加さん(受賞時は別名)は、第36回日本動物児童文学賞で、見事大賞をご受賞! 作品名は「亀吉の瞳」です。読ませていただきましたが、よかったー! これからますますご活躍される予感がします。

      おめでとうございます!! 

 そして第2回、第3回と連続受賞の祐峰将護さんは、今年岩手芸術祭児童文学の部で優秀賞をご受賞されました。

 他にも、大きな賞で最終選考に残った方もいらっしゃいます。きっと近いうちにデビューされるのではと、期待でいっぱい。頑張ってください!! 


「東北6つの物語」執筆裏話

2024-10-27 | 日記

 先日で、「東北6つの物語」第1期3冊の執筆者裏話完走しました。

 途中別のお知らせが入ったりしてましたが、このたび、ずっと続けて読むことができるよう、並べかえましたので、改めてお楽しみいただけたらと思います。(イラストこぼれ話は、途中に挟んだままです)

 東北は一気に冬に向かっています。

 おいしいものを食べて、冬支度をなさってくだい。

      

 第2期「東北スイーツ物語」「東北こわい物語」は年内発売予定です。

 そして年明けには「東北偉人物語」。こちらも進んでおります。

 お楽しみに! 


東北おいしい物語  「冷麺 じゃじゃ麺 わんこそば」

2024-10-21 | 日記

 

こんにちは。みちのく童話会スタッフ ちばるりこ です。

みなさま 食欲の秋ですね。ぜひ、東北の美味しいものを味わっていただきたいです。

私は、盛岡三大麺をテーマにした物語を書きました。

 

 

 

わんこそばも じゃじゃ麺も すごくおいしいのですが、

私にとって一番インパクトがあったのは冷麺でした。

初めて冷麺を食べたときのエピソードを紹介します。

案外、地元でも食べたことがないっていう人もあるもので、

かくいう私も冷麺を初めて食べたのは、大学生の頃でした。

その当時、高校生だったにもかかわらずグルメだった従弟が、お勧めのお店に連れて行ってくれました。

従弟は、当然のように「特辛二つ」と一番辛い段階の冷麺を注文。

そのときは、そういうものかと思ったのですが……。

冷麵を口に入れ、あまりの辛さにビックリ!!

急いで、卵を食べようとすると、従弟が「それはまだ早い」と。

スイカを食べようとすると、「それは最後だ」と。

「とにかく麺をすすれ。休まずに食べろ」と食べ方の指示をします。

「辛い辛い」「もう二度と食べるもんか」と心で繰り返し、涙を流しながらも、なんとか完食。

そのときの感覚は忘れられません。

まるで、マラソンを完走したアスリートのような充実感。

しばらくすると、あの味が忘れられなくて、また食べに行きました。

その繰り返しで、すっかり冷麺好きになりました。

物語中の伝と兄ちゃんのかけ合いは、私と従弟のほぼ実話なのです。

初めて食べる方は、別辛で注文した方がいいかも。