未来への扉

人それぞれに生きた証・生き様があり、それは自己・他者へのメッセージとなります。

『知恵の三つ編み』より(その13)

2015-07-02 21:52:50 | イロコイ族
 『知恵の三つ編み』(著者はイロコイ族の語り部ポーラ・アンダーウッド女史、翻訳は星川淳氏、徳間書店刊)より。



 【第Ⅱ部 知恵の三つ編み―学びを促す人びとのための手引き】
 【新しい目の知恵と子どもの権利】

 (P264)

 「いいかい」父は説きました。「世界を見る目はたくさんある。年老いた目を通した見方もあれば、新しい目を通した見方もあるんだ。それぞれにかけがえのない視野を提供してくれる。どの見方にも価値はあるんだよ」
 「危険を教えてくれるのはだれかな?われわれがすでに学んだことを思い出させてくれるのは、なんといっても長く生きた知恵だろう。年老いた目を通して見、学びをおぼえている人たちの知恵だ」
 「とはいえ、年老いた目も若かったときがある。かつては、すべてを新鮮な目で見ていた。いままで見たことがないかのようにね。そしてたぶん、そこに一番の学びがあったんだ。というのも、新しい目には先入観がない。多くの人たちが受け入れた道を、まだ学んでいない。新しい目は、ひょっとするといままでとはちがう、よりよい道を教えてくれるかもしれない。そしてわれわれ年老いた目をもつ者は、それに耳を傾けたほうがいいのさ。だって、どっちがよりすばらしい贈り物かなんて、だれにもわからないんだから」



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