未来への扉

人それぞれに生きた証・生き様があり、それは自己・他者へのメッセージとなります。

『知恵の三つ編み』より(その12)

2015-06-04 22:10:00 | イロコイ族
 『知恵の三つ編み』(著者はイロコイ族の語り部ポーラ・アンダーウッド女史、翻訳は星川淳氏、徳間書店刊)より。



 【第Ⅱ部 知恵の三つ編み―学びを促す人びとのための手引き】
 【大いなる平和の樹―連邦のシンボル】

 (P262)

 イロコイ連邦に通じていたベンジャミン・フランクリンは、それを手本に1754年の「オルバニー連合案」を作ったのです。この案がニューヨーク植民地(のちの州)憲法の下地となり、13の植民地が団結する合衆国の連合規約につながっていきました。連合規約の多くの部分が現在の合衆国憲法に取り入れられ、イロコイと私たちを一本の糸でとぎれなく結びつけているのです。
 イロコイ憲法の中で合衆国憲法や権利章典に引き継がれた部分は次のとおり。一定程度の主権をもった州の連邦組織。三権分立。権利の乱用を防ぐチェック機能。公職者に対する弾劾権。言論の自由。信教の自由。不当な捜査および身柄拘束からの自由。のちにイロコイ憲法から取り入れられたもう一つの要素は、女性の参政権を含む普通選挙制度です。イロコイ憲法にあってまだ合衆国憲法に取り入れられていないのは、女性の権利、子どもの権利、そして環境への責任です。



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